それではどうぞ!
「それはそうと3人にもあの手紙が届いたのか?」
全員の自己紹介が終わった頃、十六夜がそう話し出す。
「えぇ、私もその手紙を読んだらここに飛ばされたわ」
「私もそう」
(手紙?何のことだ?まあ俺は原作知識を消しちまったからな。ここは話を合わせておくか)
「で、遊はどうなんだよ」
「あぁ、俺にも届いたな」
十六夜の質問に俺は頷きながら答えた。
「で、呼び出されたはいいけど何で誰も居ないんだよ。この状況だど、招待状に書かれた箱庭ってのの説明をする人間が現れんじゃねえのか?」
「えぇ、そうね。説明ぐらいして欲しいわね。このままじゃ動きようがないもの」
「と言うか、お前らこの状況で落ち着き過ぎじゃないか」
「貴方も人の事言えない」
(全くです)
黒ウサギは心の中でツッコミを入れた。
4人とも落ち着き過ぎているので出るに出られないでいた。
(仕方ないですね。とりあえずこれ以上不満が噴出する前にお腹を括りますか)
黒ウサギが出ていこうとした時、十六夜がため息交じりに呟く。
「仕方ねえな。なら、そこに隠れている奴にでも話を聞くか?」
ビクッ!!
その言葉を聞いた黒ウサギは心臓を掴まれたかのように飛び跳ねた。
4人の視線が黒ウサギに集まる。
「なんだ、貴方も気づいてたのね」
「当然。俺は、かくれんぼじゃ負け無しだぜ?そっちの2人も気づいてたんだろ?」
「風上に立たれたら嫌でもわかる」
「アレって隠れていたつもりなのか?」
軽薄そうに笑う十六夜だか目は全く笑っていなかった。遊が召喚したラグナロクのお陰で水に落ちることは無かったが、それでも理不尽な招集を受けたため腹癒せに殺気の籠った視線を向ける。
すると黒ウサギがビクビクしながら出てきた。
「や、やだなあ皆さん。そんな狼みたいな怖い顔で見ないでくださいよ。そんな顔で見られたら黒ウサギは死んでしまいます。古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。そんな脆弱な黒ウサギの心臓に免じてここは一つ穏便に話を聞いて頂けたら嬉しいでございますヨ?」
「断る」
「却下」
「お断りします」
「ヤダ。あと《オオカミ》を召喚。そして攻撃」
「ガゥ」
オオカミ
レベル3
獣族
地
ATK1200
DEF800
「あっは、取り付く暇も無いですねってギャァァァァァァ!」
俺が召喚したオオカミは行きよいよく黒ウサギに襲いかかる。黒ウサギは全力で逃げる。それは俺がオオカミのカードをデュエルディスクから離すまで続いた。
「ぐすっあ、あり得ないのですよ。普通狼が天敵と言った側から狼を召喚しますか?」
「ごめんごめん、イラっときたからツイね」
「ごめんですめば警察は要らないので「オオカミを召」ごめんなさい、ごめんなさい、マジやめてくださいお願いします。」
再びオオカミを召喚しようとした俺に全力で謝罪をする黒ウサギ。それを見て十六夜達は腹を抱えて笑っていた。
「さて、そろそろ説明してくれよ」
俺がそう言うと黒ウサギは咳払いを一度して説明を始めた。
〜黒ウサギ説明中〜
「箱庭の事やギフトゲームのルールは分かった。だが黒ウサギ、1つだけ聞きたい事がある」
そう言うと十六夜は視線を巨大な天幕に向ける。そして一言
「この世界は・・・・・・面白いか?」
「YES。『ギフトゲーム』は人を超えた者たちだけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界よりかくだんに面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」
そして、俺達は箱庭の天幕へと向かった。