決闘者も異世界から来るそうですよ?   作:フライ

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4話目です。
前回までが短過ぎたので今回から少し長くしました。
それではどうぞ!


第4話

俺達は箱庭の中に入ると近くにあった“六本傷”の旗を掲げるカフェテラスに座る。

すると、注文を取るために店の奥から素早く猫耳の少女が飛び出てきた。

 

「いらっしゃいませー。ご注文はどうしますか?」

 

「紅茶を3つと緑茶を1つあと軽食にコレとコレとコレ」

 

『ネコマンマを!』

 

「はい!ティーセット4つとネコマンマですね」

 

ん?と俺に飛鳥、それにジンが不可解そうに首を傾げる。だが耀は驚きを隠せずに店員を見ていた。

 

「三毛猫の言葉、分かるの?」

 

「はい!私、猫族ですからね。」

 

「箱庭って凄いね。私以外にも三毛猫の言葉が分かる人が居たよ」

 

『良かったな、お嬢』

 

「ちょっとまって、貴方もしかして猫の言葉が分かるの?」

 

「うん。猫だけじゃなくて生きていれば誰のの言葉でも分かるよ」

 

「俺が召喚したモンスターの言葉も分かりそうか?」

 

「うん。さっきの狼は黒ウサギのこと『兎だ!餌だ!』って言ってたよ」

 

「そ、そうか」

 

「それが本当なら強力なギフトですね。箱庭でも幻獣との意思疎通は難しいですから」

 

「ねえ久藤さん、九重君」

 

「飛鳥でいいわよ」

 

「俺も遊でいいぞ」

 

「うん、飛鳥に遊。2人はどんな力を持ってるの?」

 

「俺の力か?」

 

「私の力は酷いものよ、だって・・・」

 

「おんやぁ?誰かと思えば[名無しの権兵衛]、ジン=ラッセル君じゃあないか今日はオモリ役の黒ウサギは一緒じゃないのかい」

 

俺と飛鳥が自身の力の説明をしようとしたとき、スーツを着た身長2mはある大男が下品な喋り方で声を掛けてきた。

 

「何しに来たんですか?フォレス・ガロのガルド・ガスパー。それに僕達のコミュニティはノーネームです」

 

「黙れ、この名無しめ。聞けば新しい人材を呼び寄せたそうじゃないか。コミュニティの誇りである名と旗印を奪われてよくもまだコミュニティを続けていられるな。そう思いませんか御三方」

 

ガルドと呼ばれたピチピチのタキシードを着た大男は3人の座る席の開いた椅子に行きよいよく腰掛ける。

3人に愛想笑いを向けるが、男の失礼な態度に3人は冷ややかな目で返す。

 

「同席は構わないが、せめて名前くらい名乗ってくれないか」

 

「おっと失礼、私は箱庭上層に陣取るコミュニティ“六百六十六の獣”の参加である「烏合の衆の」リーダーをしている、って待てやゴラァ!!誰が烏合の衆だ小僧オォ!!!」

 

ジンに横槍を入れられたガルドは怒鳴り声を上げながら激昂する。口は耳元まで裂け、肉食獣のような牙とギョロリと剥かれたが怒りとともにジンに向けられる。

 

「口を慎め小僧ォ・・・・・・紳士で通っている俺でも聞き逃さないものがあるぞ」

 

「森の守護者であった貴方なら別でしたが、今の貴方はただの獣でしかありませんよ」

 

「ハッ、そういう貴様こそ過去に縋る亡霊と変わらんだろうが、自分達のコミュニティの状況も理解できないのかい?」

 

「ハイ、ちょっとストップ」

 

険悪な2人を止めたのは飛鳥だった。

 

「2人の仲が悪いのはよく分かったわ。

でも、今の会話について幾つか質問したいのだけれどもいいかしら、ジンくん」

 

「そ、それは・・・・・・はい、分かりました」

 

刺すような飛鳥の視線にジンもしぶしぶ了承する。

そして、俺達は聞いた。

コミュニティの旗印と名前の事を

ジンや黒ウサギ達のコミュニティの状況を

魔王の事を

 

「なるほどね。だいたい理解したわ。つまり、ジンくん達は魔王に滅ぼされかけた崖っぷちのコミュニティを変えるために私達を呼び出した。そういう事ね」

 

「は、はい」

 

説明を終えて納得するかのように言う飛鳥にジンは縮こまりながら返事をする。

 

「ジン=ラッセル達のコミュニティの現状は分かったでしょう。そこで提案なのですが、3人とも黒ウサギと共にうちのコミュニティに来ませんか?うちのコミュニティなら全戦全勝ですよ」

 

「なっ!!」

 

ガルドの提案にジンが反応する。すると飛鳥が口を開いた。

 

「悪いけど、その提案にはのれないわね。だって私はジン君のコミュニティに入るって決めたし。春日部さん遊君貴方達はどう?」

 

「俺もジンのコミュニティだな」

 

「私はどっちでも、この世界には友達を作りに来ただけだし」

 

「あら、なら私がその友達1号に立候補してもいいかしら」

 

「なら俺も2号に立候補させてくれ」

 

「うん。2人ならいいよ」

 

「ふふ、ありがとう。よろしくね春日部さん」

 

「よろしくな、耀」

 

「うん。よろしく。2人が入るなら私もジンのコミュニティに入ろうかな」

 

俺達が笑顔で話しているのをガルドが驚愕をしながら見ていた。

 

「理由を聞かせてもらってもよろしいですかな」

 

「ん、あぁ簡単よ。貴方、なんか信用出来ないんだもの」

 

「同じく」

 

「お言葉ですが、」

 

「黙りなさい」

 

「ッ!」

 

飛鳥の一言でガルドの口は閉まり開こうとしても開かない。

 

「今からする質問に嘘偽りなく答えなさい。貴方はさっき“全戦全勝”と言ったわね。普通勝負事に置いてそう言い切ることは出来ないはず。なのにそう言い切ると言うことは余程の自信があるかもしくは何か卑怯な手を使っているということになる。そこはどうなのかしら」

 

飛鳥が言い終えるとガルドの口が勝手に話し出した。

 

「や、やり方は簡単だ。対戦相手のコミュニティから子供を連れ去り人質にする」

 

「なっ!」

 

ガルドの言葉にジンは驚愕している。俺と耀は無言でガルドと飛鳥を見ていた。

 

「ふぅん、それでその子供達はその後どうしたの」

 

「殺した」

 

「「「「ッ!!!」」」」

 

ガルドが発した言葉に4人とも目を大きく開く。そしてガルドは話を続けた。

 

「最初は幽閉していたが泣き喚いてうるさかったから殺した。それから攫ってきたガキは攫ったその日に殺している」

 

「はは、これは驚いた。思った以上に屑ね、貴方。ねえジン君、この場合箱庭ではどうなるの」

 

「はい。この事を箱庭上層部に伝えればガルドは裁かれるはずです。ですが、その前に箱庭から出られてはどうしようもありません」

 

「そう、それは残念」

 

と、飛鳥が溜息交じりに言った瞬間

 

「貴様らあぁぁぁ!!」

 

拘束の溶けたガルドが顔と手を虎に変身させて飛鳥に飛びかかった。飛鳥は身構えるが俺は素早く立ち上がりデュエルディスクを構え

 

「<黒竜の雛>を召喚」

 

俺の言葉とともに飛鳥の前に卵の殻から頭のみを出した小さな竜が現れる。

 

「ふん、そんなもの!!」

 

しかしガルドは止まらない。だが

 

「黒竜の雛の効果発動!このモンスターをリリースすることで<真紅眼の黒竜>を特殊召喚する」

 

「キシャァァァァァァァ!」

 

真紅眼の黒竜

レベル7

ドラゴン族

ATK2400

DEF2000

 

<黒竜の雛>は光の塵になったが、そこには新たに真紅の眼を持つ巨大な黒い竜、<真紅眼の黒竜>が現れた。真紅眼の黒竜は、そのまま突っ込んできたガルドを足で踏みつけ地面に押さえつける。その姿にジンに飛鳥、耀は言葉を失っている。そして俺は踏みつけられたガルドに近づいた。

 

「なぁガルド、箱庭から逃げうが裁かれようがどの道お前はもうこの世界には居られない。それは分かるな?」

 

「くそっ」

 

俺の質問にガルドが悔しがりながら答える。

 

「そこで提案だ。俺達とギフトゲームをしよう。おまえらはフォレス・ガロの存続を俺らは誇りと魂を掛けてな」

 

そして俺達は、フォレス・ガロに宣戦布告した。

 

 

 

 

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