決闘者も異世界から来るそうですよ?   作:フライ

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8話目です。
それではどうぞ!


第8話

白夜叉とのギフトゲームの翌日俺達はガルドとのギフトゲームのためフォレス・ガロの本拠の門の前に来ていた。しかし

 

「なあ、黒ウサギ。フォレス・ガロの本拠ってジャングルなのか?」

 

「虎の住むコミュニティだ。おかしくはないだろ」

 

「いえ、以前はもっと普通だったはずなのですが」

 

そこは、赤黒い木々が生い茂る不気味なジャングルだった。

ジンが、その木の枝に触れる。すると、木は鼓動するかのように脈打つ。

 

(鬼、鬼種化の恩恵。まさか彼女が?)

 

「ジン君、ここに契約書類があるわよ」

 

飛鳥が発見した契約書類を俺達全員が見る。

 

『ギフトゲーム名“ハンティング”

 

プレイヤー一覧

九重 遊

久藤 飛鳥

春日部 耀

ジン=ラッセル

 

クリア条件

ホストの本拠内に潜むガルド=ガスパーの討伐

クリア方法

ホスト側が指定した特定の武具でのみ討伐可能。指定武具以外は“契約”によってガルド=ガスパーを傷つける事は不可能。

敗北条件

降参か、プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。

指定武具

ゲームテリトリーにて配置。

 

宣誓

上記を尊重し、誇りと御旗の下、“ノーネーム”はギフトゲームに参加します。

“フォレス・ガロ”印』

 

「ガルド自身をクリア条件に、指定の武具で打倒!?」

 

「こ、これはまずいです!」

 

「指定武具ってことは、俺達のギフトが効かないってことか。厄介だな」

 

「自分の命をクリア条件にしたことで、勝負を五分に持ち込んだわけだな」

 

「迂闊でした。あの時ルールもその場で決めていればこんなことには」

 

ジンが悔しがっていると、飛鳥が黒ウサギに質問する。

 

「指定の武具ってことは何らかの形で指示されていると考えていいのよね」

 

「YES。それは、間違いありません」

 

「モンスターで、外傷はあたえられなくても防御したり押さえつけたりすることは可能か?」

 

「YES。可能だと思われます。ただ、飛鳥さんのギフトはガルドには直接の効果は無いかも知れません。他に質問はありますか?」

 

「いや、それだけ聞ければ十分だ」

 

「まぁ、何とかなるでしょ。さぁ、行きましょ」

 

「大丈夫、私も頑張るから」

 

「まぁ、何とかなるだろ」

 

黒ウサギに質問し終わると俺達はジンを励ましながらゲーム会場に入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャングルの中を進む俺達は、その中で1軒の屋敷を見つけた。耀が言うにはガルドはあの屋敷の中に居るらしい。俺達は警戒しながらその屋敷の中に入った。

 

「外のジャングルは奇襲のためではなかったのね。いったい何が目的かしら?」

 

「本人に聞くしかないかも」

 

「素直に話してくれたらね」

 

「確かにな」

 

話しながら屋敷の中を見て回ると最後に大きめの扉の前にたどり着いた。俺達は全員が目を合わせた後、その扉を行きよいよく開ける。するとそこには一匹の虎が呻き声をあげながらこちらを睨んでいた。

 

(鬼、しかも吸血種。やっぱり彼女が)

 

ジンはガルドのことを分析していると壁に刺さっている銀の十字剣を見つけた。

 

「アレです!おそらくアレが指定武具です!」

 

「ガアァァァァァァ!」

 

ジンの声と同時にガルドが襲いかかってきた。

 

「止まりなさい!」

 

飛鳥はギフトを発動するが、ガルドは止まらずにそのまま攻撃してくる。

 

「下がって!」

 

耀が前に出てガルドの攻撃を受け止めた。

 

「2人とも逃げろ!」

 

俺は飛鳥とジンに逃げるように言う。だか、飛鳥はジンにだけ逃げるように言った。

 

「ジン君、あなたは逃げなさい」

 

「そんな、僕だって闘えます!」

 

「いいから『逃げなさい』」

 

「はい」

 

そう言うと、ジンは飛鳥を抱えて走り出した。

 

「ちょ、ちょっと逃げるのはあなた1人でよ!」

 

2人はそのまま屋敷の外まで走り去ってしまった。耀がガルドを押し返して、そのまま自身も跳躍して十字剣の所まで跳び、十字剣を掴んだ。そして、俺の横に着地した。

 

「耀、俺がガルドを拘束するからその隙に攻撃してくれ」

 

「出来るの?飛鳥のギフトは効かなかったみたいだけど」

 

「あぁ、おそらくは物理的な物なら効くはずだ。行くぞ!」

 

そう言うと俺はデュエルディスクを構えた。

 

「俺は、魔法カード<光の護封剣>を発動!」

 

俺の言葉と共に3つの光の剣が出現してガルドの動きを封じた。だが魔法カードでは効果が薄いのか抵抗するガルドに光の護封剣は今にも壊れそうになっていた。

 

「耀、今だ!」

 

「ハア!」

 

動きの止まったガルドに向かって十字剣で攻撃すようとする耀。だが、ガルドは耀の剣が届く前に光の護封剣を破壊してその爪で耀に攻撃した。耀の剣はガルドの攻撃に阻まれ背中に少しかする程度になってしまった。だがガルドの攻撃は耀の右腕に直撃し爪で耀の腕の肉を切り裂いた。

 

「くっ!」

 

「耀!」

 

俺は、後退した耀に駆け寄る。耀は、膝をつき腕からは血を流している。

 

「ごめん、失敗した」

 

「いや、俺の考えてが甘かった。ここは、一端引くぞ。<ガード・オブ・フレムベル>を守備表示で召喚」

 

「ガアァァァァァァ!」

 

ガード・オブ・フレムベル

レベル1

ドラゴン族

チューナー

ATK100

DEF2000

 

「頼む、時間を稼いでくれ」

 

そして俺は、十字剣を持つ耀を抱えて走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃ジンと飛鳥は、屋敷の外のジャングルまで来ていた。

 

「吸血鬼!?」

 

「はい。ガルドは人化の術を覚えた虎が魔王の力で悪魔化した者です。おそらく、その人の部分を吸血鬼によって鬼種に変えられたのでしょう」

 

「だから銀の十字剣か、でも、いったい何故吸血鬼がガルドに・・・」

 

2人が話していると後ろの茂みがガサガサと音を立てて揺れた。

 

「っ、誰!」

 

「俺達だよ」

 

茂みから出てきたのは右腕を負傷した耀と、耀を抱えた遊だった。

 

「春日部さん!大丈夫!?」

 

「耀さん!」

 

ジンと飛鳥の2人が、負傷している耀に駆け寄る。俺は耀をそっと地面に下ろした。

 

「大丈夫じゃ、ない。泣きそう」

 

「済まない。俺の考えが甘かったせいで」

 

負傷した耀と拳を固く握りしめる俺を見て飛鳥は髪に縛っていたリボンを解いてジンに渡した。

 

「ジン君、これで出血を止めておいて」

 

そう言うと飛鳥は、耀の落とした十字剣を手に取り屋敷に向けて歩き出そうとする。

 

「待て、飛鳥」

 

しかし、俺は飛鳥に声を掛けて止めた。

 

「あら、止めたって私は行くわよ」

 

「いや、そうじゃない。俺も行く」

 

そう言うと俺は飛鳥の横に立つ。

 

「策はあるの?」

 

「あぁ、ひとつだけな」

 

「そう、なら行くわよ!」

 

「あぁ!!」

 

そして、俺と飛鳥の2人は屋敷に向けて歩き出した。

 

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