雪風と狩人様   作:照喜名 是空

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召喚その1

ああ、うとうとしていた。人形ちゃん、私はどれほど寝ていたのかね?

ほう、半日ほど。ならばあのバカ弟子のお使いもそろそろ終わる。

はてさて、また長い夜を過ごすか、それとも夜から解放されるか、人類の幼年期を終わらせるか。

 

「狩人様の、よろしいように。それがどのような選択であれ私はあなたに付き従います。それが私の作られた意味ですから」

 

まあ、選択はあいつに任せるよ。それが助言者というものだろう?

まあ前任者や女王の言っていた長い夜にも飽きた、という言葉が身にしみて解ってきた頃さ。

人形ちゃんを置いていってしまうのが残念だが・・・・・・まあ、あいつは私のような「ひとでなし」ではない。私の側よりよほど暖かいだろう。

 

「いいえ、あなたの暖かさはあなたの意思、そして継いだ古い遺志のものです。あの方とはまた別だと思います」

 

私が継いだのはあの炎使いの女王の遺志、それは最初の火の残り滓だろうからね。そりゃあ暖かいだろうさ。

 

「すみません、狩人様。お気に障ったでしょうか・・・・・・」

 

いいんだ。さて、今回の夜明けも近いな。あと数時間か・・・・・・

3つの選択肢のどれをするやら。といっても、だいたい一択だがね。

だが、おや・・・・・・?ほうほう、どうやら四択になったようだ。

 

「これは、鏡でしょうか・・・・・・どこかで見た気がします」

 

ああ、ミコラーシュのバカの使ってた奴に鐘を合わせたようなものさ。

次元をまたぎ、隔てた場所をつなぐ。これはそういうものだ。

 

「何か、声のようなものが聞こえますね」

 

ああ、私には聞こえるし、見える。脳に瞳があるからね。

・・・・・・運命(さだめ)に従いし従僕と来たか。

ふーん?そういう割には君は隣に立つ伴侶を求めているように思うがね。

 

なに?使い魔とは一心同体のようなもの?はん、そりゃ自らの体のように動く道具と何が違うのかね?

ああ、まあいいさ。そんなに悲しむな。我々は元より呼ばれれば応じるものだからね。

だが私では君の従僕にはなれない。助言者だし、すでに一人と一柱に使えている身だ。

四本目の三本、なんて冗談にもならない。

 

そうさね、私では無理だ。だが、君の要望に叶いそうな者はいる。

ああ、君は正しく幸運だ。まさに君が望む一心同体に従う従僕であり、私が見た隣に立つ伴侶たれる者だろう。

案ずることはない、ちゃんと強いさ。そんじょそこらの聖剣なんぞかすむ位にはね。

 

そして何より奴は君を受け入れるだろう。きっとそうだとも。

君の弱さも素直な本音も奴は正面から受け止めてちゃんと答えを返すだろう。

君がそれを望むかどうかは知らないがね。だが、君もきっとそれを望むだろう。

 

そうだろう?尊い血を引き、みじめにあがき、そして血と同じように古い遺志を継ぐ運命の者よ。

今は何もわからないだろうが、心配することはない。どうせ運命の方が君を見つける。

それはそういうものなのだよ・・・・・・直に慣れる。

 

さて、またせてしまったな。そろそろ彼が来る頃だ。

君の求めに応ずるかは彼次第だが・・・・・・なあに、きっと奴は君を選ぶとも。見えているのさ・・・・・・目があるからね。

 

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