雪風と狩人様   作:照喜名 是空

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子爵は狩りを知る

 

どうかね?ただのホラ吹きじゃなかっただろ?烈風カリン並?それはうれしいね。いつかあの人も狩りたい。

いやしかし、私に武器を変形させたんだ。誇って良いよ。

 

そこでどうだろう。君にもこの狩人の技を伝授しようじゃないか。

どうするにせよ、これから君にもさらなる力が必要だろう?

 

すばらしい、即断即決だね。だがまあ聴き給え。

この契約にはあるリスクがある。簡単に言えばしくじれば正気を失い体も怪物になる。

まあそれだけ厳しいが、一晩で烈風の一回り小さいくらいには仕上げるよ。

 

よろしい。ならば契約の儀式として我が血をすすり給えよ・・・・・・

 

これで契約は完了した。だが気をつけたまえ

『我ら血によって人となり、人を超え、そして人を失う。知らぬ者よ、かねて血を恐れたまえ』

いや?脅しでもなんでもなく事実だよ?血に酔いすぎれば簡単に正気を失うからね?そういう呪いであり加護だ。

本当に気をつけ給えよ・・・・・・

 

じゃあまあ、いったん眠るか何かして意識を失い給え。目覚めたら鍛錬開始だ。

 

 

おはよう。ここはどこかって?狩人の夢さ。

まあ、私の隠れ家みたいなものだよ。

 

君はいい大人だからもうざっくり言うがね、君、まずは体力を30から50に上げ給えよ。

軍人なんだから解るだろう?何事も体が資本だ。鍛錬に耐えられる体作りからしなければ本当にすぐ死ぬ。

死なずとも心が折れ、やがて獣に堕ちるだろう。

 

細かいことはもう面倒だからこの紙に書いておいた。後でゆっくり考えたまえ。

さあこの墓石に触れ、教室にいる深淵に堕ちた連中を狩りたまえ。

そして終われば戻ってきてレベルを上げることだ。

 

体力30から教室の建物の外に出ることを許可する。

まあ最初はまず勝てないだろうが、獣との戦いになれたまえ。

良い狩りを子爵殿。

 

 

ほほう、なかなかがんばったようだね。レベル120か。正直、獣に堕ちるんじゃないかと心配だったが。

ふむ、レイテルパラッシュを杖として契約したか。すばらしい、新しい可能性こそ人間らしさだ。

左手武器枠で元々の軍杖で二刀流。それは良いものだ、狩人の技を自身の流儀に組み込むか。新しいな。

 

「貴公はたしかに私に力を与えてくれた。しかし貴公は私を地獄に突き落としてくれた。

よって我らの名誉の章典に従い、貴公に私を殺害する機会を与えよう。

わたしは今ここで貴公に決闘を申し込む」

 

良いとも。挑戦を受けるのも助言者の役割だが・・・・・・やれやれ、今回は私が挑むつもりでいかねばね。

素晴らしいじゃないか。格上と当たるのは久々だ。ふふふ、たまらぬ狩りだ。

よって私も容赦なし手段選ばずの全力で当たらせてもらう。

 

 

紙一重だった・・・・・・!勝てたのは正直に言って深淵血晶を持っているかどうかだけの差だった・・・・・・!

これだから軍人に狩りを教えるのは面倒なんだ。強いから。

 

え?なんだい人形ちゃん、なんでそれでも卒業試験で毎回戦うのかって?

いやあ、これが前任者からの流儀だし、なにより戦わずに勝ち逃げは美しくない。あのオドン野郎いつか絶対狩る。

それは置いても、彼らにあれだけさせたのだから、私も命を賭けねばね。

 

それになりにより、狩人たるもの格上の相手は常にいて当たり前だ。でないとつまらん。

退屈は不死者を殺す、もっといえば心を折る一番の要因だ。故にこれは必要なのだ。

 

ん?ああそうだよ、悪夢の住人である私は悪夢で死んだらそれまでだよ。

上手いこと上位者の力に目覚めて生も死もない上位者状態になれるかもしれんが・・・・・・・

まあ死ぬだろうね。

 

なあに、それはそれで全て長い夢の出来事ということさ・・・・・・

人形ちゃんもこれで多分心配はいらんだろう。誰かが君と共にあるさ。

もちろん、私も可能な限り共にいたいとは思うけどね。

 

ははは、まあそういうだろうと思ったよ。それでいいのさ・・・・・・

 

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