「ーーそーゆーことだから、ごめんっ!」
両手を合わせて俺に謝る彼女。
俺が何か言う前にその場から颯爽と去っていく。
思わず手を伸ばすが、その手遠ざかる彼女に届くことはない。
何も掴めていないその手が、今の俺の心を如実に表している気がした。
…………終わった、終わったのだ。
俺の一世一代の告白が。
シチュエーションは完璧だったんだ。
夕焼けに染まる空を背景に、場所は世間から成功率100%といわれた話題の告白スポット。
関係は決して悪いものではなかった。
むしろ良好だったと言っても過言じゃない。
幼馴染みで小さい頃から何度も遊ぶような関係。
お互いの学校が男子校と女子校ということもあり、互いに浮いた話はなし。
周りこ奴らからは「二人は付き合ってるんでしょ?」などと勘違いされることもあった。
だというのに、結果は見ての通り。
フラれた。
完膚無きまでにフラれた。
これが『少し……返事は待っていてくれる?』とかだったら微かながらも希望はあったというのに……。
「そーゆーことだから、ごめんっ!」って何?どういうこと?
なんか「今さら異性として見れない」とか色々聞きたくもない理由を話されたが、俺の脳がショックのあまり記憶に残すことを拒否して内容なんてほとんど覚えていない。
まあ、覚えていたら覚えていたで更に悲惨な気持ちになっていたと思うが。
何が成功率100%の告白スポットだ。
まるで効果ないじゃないか。
それともあれか?
成功率100%(※ただしイケメンに限る)ってことか?
俺は見上げるのも億劫になる程圧倒的な大きさの巨樹を怨むように睨む。
そして告げる。
俺の想いの全てを。
「こんっっちっくしょーーーーーっ!!何が世界樹だあああああっ!俺一人にぐらい素敵な恋をさせてくれよおおおおおっ!」
堪えるどころか、むしろ洪水させる勢いで涙を流してその場から走り去る俺。
もう恋なんてしない。
俺は一生独り身で生きていくんだ!
そう自分自身に誓った瞬間ーーーー世界樹が淡く光った気がした。
「えっ……」
目の前の光景が信じられず、慌てて涙を拭う。
けれど、再び世界樹を見ても、そこにはいつもと変わらない巨樹の姿が。
「…………はぁ」
おおかた涙が夕日に反射して、そう見えたんだろう。
これが告白が成功した後に見たら『見て、世界樹が……!』『きっと俺達を祝福してくれているんだよ』的なロマンチックな展開になっただろうに。
なのにフラれた後にここんな仕打ちとは、世界樹に人格があるなら間違いなく性根が腐ってるに違いない。
「……死ねっ!」
もう胸の中にドロドロと溜まる悪感情を全て吐き出すつもりで世界樹に毒を吐き、俺は今度こそその場から走り去った。
この出来事が、俺の運命を大きく変えることになるキッカケとは知らずに。
ドーモ、ミナサン。プラム2と申します。
UQホルダーのアニメに伴い久々にネギまを読み直したらやっぱおもしれーなと思い、勢いで書いてみました。
ネギま!は数年前に別サイトで書いていた以来、そもそも小説投稿事態久々ですが、のんびりと投稿していけたらなと思います。
よろしくお願いします。