艦隊刀記録   作:飛行士

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今回は怪我をします


重傷

「仕事も終わった、したいことも終わった」

「暇じゃ!この野郎」

 

如月空二十二才絶賛ニート状態である

幌筵の艦娘仕分けも終わったし、報告書も片付けて峠も走った後でやることがない、のにまだ五時だから夕飯でもなく仮眠を取れるほど時間あるわけでもない

ぶっちゃけ暇すぎて死にそうである

 

「なんなら地下でヘカートとFN撃ってみるか?でも、弾が沢山あるわけでもねぇしな……」

「入るぞ」

「駄目です」

「なんでや!弟よ何をそんなにぶつぶつ話してるんだ」

「あぁ、暇なんだよ」

「ならここにトランプがある」

「ババ抜きか?ブラックジャックか?どっちも二人じゃつまらんだろ」

「ふっふっふ~ポーカーだ!」

「……ほう良いだろう」

 

 

姉のおかげで『暇すぎて死ぬ』事態は避けられた

ポーカーの結果?当然圧勝でしたよ、しかもそのうちの一回はロイヤルストレートフラッシュだったぜ

……とまあいつ何があるか分からず戦々恐々とした一週間を過ごした

 

 

「さて、一週間経った何も無かったな」

「珍しく穂花の予想が外れたか?うーん?」

「……司令少々宜しいでしょうか」

「ん?朝潮か、どうぞ?」

「失礼します」

「どんな御用で?」

「いえ簡単な頼みなのです」

「ほう、俺に出来ることであれば何でも良いぞ?」

「それは良かったです、ものすごく簡単ですよ」

「んで俺は何をすれば良いんだ?」

「ただ、これに当たって死ね!」

「なっ!」

 

そう言って『朝潮』は駐屯所に保管されていたはずの証拠であるM1911コルトガバメントを躊躇なく俺の胸に向け引き金を引く

更に太ももと肩にも一発づつ撃ち込まれる

 

「兄様!どうしまっ!貴様!今すぐ離れて銃を捨てろ!しなければ殺す」

「無能の妹もまた無能ですね、艦娘(わたし)に向けたところで意味無いに、決まっているでしょ!」

「ほの……か!」「舐めるな」

 

その直後連続した七発の銃声が俺の最後の記憶だった

 

 

「……く、……べく……目覚めてく……」

「んっ」

「……とく!?……いですよね、!?……下!……りです」

「う」

 

俺は生きてる……のか?そうか上手くいった様だな、かなり厳しい賭けだったが勝てて良かった

まだ眠いな、お休み

 

 

「司令官早く目覚めてほしいのです」

「……そうね」

「早く目覚めた方がいい、皆待っている」

「響はどさくさに紛れて何司令官の頭撫でてるのよ」

『なぁ、早く起きろよ空』

『……ん?おはよう波音』

『っ!?おはようじゃねぇよ!いつまで寝てんだ阿呆』

「んっふぁ~……ってここどこ?」

「司令……官?起きたのね!電お医者さん呼んできて」

「わっわかったのです」

「しっじれいがんー、よがっだよ~」

「暁!?大丈夫か?急に」

「司令官、それはこっちの台詞だよ大丈夫なのかい?」

「俺か?俺は大丈夫だ、ほらこのとおぅ!?ってぇ~」

「まだ完全に治ってないんだから駄目だよ」

「連れてきたのです!」

「軍属さんか、ドクターに聞きたいんだが良いか?」

「ええ」

「ここはどこで何でここにいるんだ?まぁ体を見るに怪我だろうと思うが、何でなったかよく覚えとらんのだ」

「分かりました説明しましょう」

 

ここは北海道の札幌にある軍病院です

貴方の体に入っていた弾丸の摘出に必要な設備がここにしかなかった為です

次に今は貴方が運び込まれてから二ヶ月が経っています

一発は心臓と肺、更に動脈などを綺麗に通り抜けて背骨の近くの肋骨に止まってました

もう一発は肩を掠りつつで通り抜け最後の一発は太ももに埋まってましたね

六時間の大手術で全弾摘出しましたが出血量と体力の関係でしょうね、二ヶ月昏睡状態でした

 

「( ; ゚Д゚)」

「それで手術から二週間ほどで通常病棟に移ってから毎日のようにご友人の方達がお見舞いに来てましたね」

「マジですか?」

「マジもマジで大マジです」

「……包帯の下は?」

「さあ?私も見てませんね、折角ですし取ってみます?」

「お願いします」

 

「うそでしょ?何で銃創が無いんです?」

「さあ?何ででしょう」

「にしてもよく内臓に当たりませんでしたね」

「……撃たれんの分かってたんで心臓撃たれる前に体をちっと動かしたんですよ、ここまで上手く行くとは思ってませんでしたがね」

「まぁ大動脈にあっていても心臓と結果変わりませんでしたけどね」

「にしても二ヶ月かぁ、退院はいつできます?」

「色んな検査とかしてからなので多分一週間後くらいですね」

「……だってさ、第六の皆にお願いしたいんだが鎮守府の皆に伝えておいてくれるか?」

「分かったわ、任せなさい」

 

 

あれから二ヶ月兄様は大丈夫だったかな?

大丈夫だったら良いな、少なくても帰ってきてから一月はお守りしなきゃ

 

「喉が渇きました、水を下さい」

「……どうぞ」

 

目の前の営倉に入っているのは駆逐艦『朝潮』です

兄様に銃を向けあまつさえ殺害をしようとした重罪人です、即刻独断による死刑をしようとしたのですが大佐さんに言われ四肢と腹に撃ち込んだ弾丸を軍医さんに摘出してもらい軽い処置をしたあと、ドックにて高速修復材を使用しその後憲兵さんに連れられ営倉行きになりました

何故殺らせてくれないのか大佐さんに聞いたところ「ここの最高責任者は如月少佐だ、あの人なら多分許すだろ?俺達が勝手な事しちゃ駄目だ」という答えが帰ってきた




動脈の間を抜けるのって物理的に可能なのかしら?
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