やっと帰ってこれたし
作戦
ところで加賀さんや、お前さんは一体なぜ涙ぐんでいるんだい?
「加賀さん?」
「帰って来てくれてホントよかったです、みんなもしかしたら死んじゃってたりするんじゃないかとか、仕事を辞めてしまうのではないかって不安の声がいつも上がってました」
「俺が辞めるわけないだろ?自分から望んでここに来てんだ、逃げるくらいならいっそ死んでもここにいるね」
「ところでずいぶん前に、赤城のせいでうやむやになった作戦会議覚えてるか?」
「グス…スゥ、ええ覚えてますよ」
泣くほどのことでもないだろうに、深呼吸をして落ち着かせつつ話す加賀さん
覚えていたようで良かった、作戦を詳しく練り直さないといけないな
「いいか?今から作戦会議を執務室でやる…あとはもう分かるな?」
「ええ、緊急招集をかけます」
あれから数分しかたっていないのに、空母機動部隊の面々と主力艦隊の面々が集まるという異常現象である(軍隊なら確かに当たり前だが艦娘は元民間人だからね)
なので、まあ…気にせずやっていきましょう!!
「これより、七月に行われる北方海域アリューシャン列島奪還作戦立案会議を行う」
「一航戦、二航戦、一水戦ここに集結しました」
「ん、では今回は旧軍が行ったような隠密作戦ではなく大規模な航空戦と同時に砲雷撃戦を実施し、揚陸部隊の存在を撹乱、特殊陸戦隊および陸軍一個中隊が強襲という想定で私はいるんだが何か意見のあるものはいるか?」
「…」(何もないんだけど)
「提督、よろしいでしょうか?」
「ん?いいぞ?なんだ?」
「まずは確認なのですが強襲部隊に護衛は付くのでしょうか?次にそこまでのルートと護衛機の飛行場について、最後でようやく意見ですが島の北側に集結しているであろう戦艦部隊と周辺を周回している機動部隊を同時に相手取るのではなく南から進入しつつ敵空母の能力を奪い東側の湾から強襲前の艦砲射撃を行ってはどうでしょう」
「赤城お前……本当に赤城か?」
「失礼ですね!正真正銘一航戦赤城です!」
「そうだな、では答えようか」
「まず護衛部隊だが一水戦のうち駆逐艦三隻を小型輸送艦に付けようと思っている、次にルートはここから千島列島を北上しロシアの半島を経由してアッツ島まで行くがアッツ島は日本の反抗作戦の半月前にロシアが奪還する予定になっているため奪還出来なければ燃料がギリギリになってしまうから半島から輸送艦に乗っての出撃になるだろうな」
「あと南進入に関しては手薄になっているところを狙って攻撃出来るからやりたいんだが如何せんそれするには航空機が馬鹿みたいに必要なんだよ、いくら米露から少数援護が来るとはいえ余りにも危険だ」
「なんならただでさえ砲雷撃戦の案でさえ君達が沈没する可能性があるんだ、出来ればそもそもこの作戦をしたくないんだよ」
「提督、では幌筵の娘達をこの作戦に投入するのはどうでしょう?元々北方海域は半月で幌筵と単冠湾合同で行うはずだったんですから」
「!阿武隈お前冴えてるな」
「いえそれほどでもありますね~」
「第六、幌筵の長門を連れてこい」
「はっはいなのです~、行くのですよ皆」
「これで一応は提督の言っていた『負傷のリスク』が減りますね」
「まあな、大丈夫安心しろお前らが沈んだら引きずり戻してやるから」
「まあ船少ないですもんね、うちは」
「あぁ、まあ百隻以上いる時点で少ないのか分からんがな、それでもお前らは一人だからな」
「戦艦長門参上した、提督何用であろうか」
「そんな思いつめた顔しなくても…安心しろ、誰もお前らを処分しちまおうなんて思ってねぇから」
「っ!あっあぁすまないな」
「話と言うのは大規模反抗作戦についてだ」
「反抗作戦?分かった、何でもしよう」
「君達にやってほしいのは重巡クラス以上で陽動部隊への一時的編入と軽巡以下による輸送艦の護衛だ」
「そんなことでいいのか?貴方に発砲しているんだぞ?」
「すまんな、最近物忘れが多くて何の事だかサッパリだ」
「そんなことで許されるか!あんなことは当事者は勿論責任者も本来死罪だ!分かっていらっしゃるのか!」
「……うるせぇよ、んなこと知らねぇしやられた側がこれやってくれって言ってんだよ、下らん罪の意識擬きより上官の命令を遂行することを考えたらどうだ?」
「……すまない、我ら幌筵残存艦隊は単冠湾攻略部隊への一時的編入をし、如月少佐の指揮下に入ります」
「安心しろ、遅くても二年後までには元の生活だ」
「失礼しました」
「んじゃ丁度良いんでここで終わりにしますか」
「では、解散!」
作戦が取り敢えず決まった為概要の提出と実施の許可を求める作戦計画書を作らんといかん
「面倒だな、取り敢えず海図と赤青鉛筆だしてっと何処にあったかな」
「弟よ、愛する姉に会わずに何を探しているんだ、普通退院したら真っ先に家族のところだろ?」
「灯か、愛する姉を持った記憶はないし退院したら真っ先にアニメの確認だ、更に言うと忙しい空くんは現在進行形で白海図を探してるんだ」
「それなら、机の一番下だ」
「ホントだサンクス!そいや穂花は?もう一時間くらい経ってんのに会ってないんだけど」
「営倉で朝潮ちゃんの監視」
「鍵これだから出してやってくれ、俺もしかして穂花に嫌われたかな?」
「この鈍感野郎が」
「誰が鈍感だ、バカ姉が」
『途中までは』真面目だったな(`・Д・´)b