有能
ちなみにフランスがアメリカの同志達に送ってきた飛行機はというと
ちょっとというか、かなり反応に困る仏蘭西面が爆裂した飛行機ばかり送ってきた
最新鋭機ばかりだぞ同志
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何と四発爆撃機 搭載量ならばB-17Eよりも上の4.4トン
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戦闘機?いいえ、農作業用です 確かに軍用機には見えない
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確かに軽くしろとは言ったが
ターニャ・デグレチャフは広州からHe51に搭乗し発進した。
目的地は重慶、国境線を期限切れと同時にJu52を護衛しながら目標上空に到着。
あとは市街地に爆弾の雨を降らせるだけの簡単な仕事だ。
空軍による市街地への戦略爆撃というのは商社にとっては久しぶりの大仕事であり、貴重な経験を積めるという事からターニャも乗り気であった。
更には休戦協定がなされた清国からも義勇軍のパイロットが回され、空を50機以上の爆撃機と戦闘機が一斉に領空を超えて山西軍閥の拠点の重慶に向けて飛び立つ手筈になっている。
「気が進みませんね…都市部への爆撃って。
軍事目標のみへの爆撃に限定するって言ってますけど…」
セレブリャーコフ軍曹が控え室で装備を点検しながら私に愚痴る。
「ああ、伍長はコラテラルダメージを気にするタイプか?
気にするな、流れ弾が飛んで来れる範囲内にいるのが悪い。
どちらにせよ、奴らがテロの犯人引き渡しを拒否した後なら
奴らもテロリストだ、よってハーグ陸戦条約の適用外だ」
何という完璧な理論、テロリストなら毒ガス使ってもokなのは(プーチン大統領が証明している)
よって我々は何も悪くない、素晴らしきかな超大国。
さてと、まだ出撃までには時間があるな。
新聞でも読むか、なになに…ロシアで軍事政権が誕生しそれに反抗した市民との間で衝突。
”ケレンスキー首相が暗殺されて以来、ロシア政界は極めて不安定な状態を繰り返してきた。
現在のウラーンゲリ首相は軍の支持を背景に強権を敷いているが、ロマノフ帝政の復権を望む帝政派、農民を支持母体とするソビエトなど国内に多くの不安要素を抱えている。
今回の衝突は彼の支持の薄さの現れともとれ、インタビューに答えた帝政支持派は
”ウラーンゲリには国民からの支持が無い、彼にあるのは軍隊だけだ。”
また赤色派閥は
”ヴランゲリは軍さえ握っていれば後はどうでもいいと考えている。
地主に搾取されている農民を救えるのは我らボルシェビキだけだ”
と答え、左右からの彼の支持の薄さが伺える。
また、ロシア政府の権威は既に独立した地方はおろか
名目上はロシア国内にすらモスクワとサンクトペテルベルク以外には届かず
一種の無法地帯と化しているという指摘もある。
(ロシアは暫くは動かんか、まぁあの図体のでかさでは改革も簡単にはいかないだろうな…)
ドイツ在住のロマノフ家の一人へのインタビューでは
“ロシアを変えられるのは結局のところ軍事力のみだ、その意味ではヴランゲリは正しいのだろう”という意見があった。
“混迷続くハブスブルグ帝国、オーストリアの権威ますます低く。
ハンガリー議会は連邦離脱を示唆”
“英仏伊、3カ国がアメリカのシカゴに留学生を派遣。
インターナショナルは学生による国際協力を強調”
“オーストララシアで政変!インターナショナルに加盟!”
…は?
さる昨日、ついに環太平洋諸国の1カ国でもあるオーストララシアで政変が勃発した。
前政権の首相による、学校法人への権威の乱用があったとの野党からの批判を受けての総選挙。
野党と与党による政争に呆れ果てた首都キャンベラの住民によるデモに対し発砲した軍と市民との衝突が今回の政変につながったとみられている。
“実に誇らしいですね”
“不安はあったけれども、賃金待遇が見直されるならいいこと”
“この国はロクでなしのアジア人を受け入れすぎたんですよ、(中華街を指差して)
ああいう連中じゃなく、本国のもっと礼儀正しい思想の人達(英仏の組合主義者)に習わなけりゃならんのです”
英国からの女子留学生達は今回のオーストララシアでの政変に対し
“こんな格言をご存知かしら?『我が道を征け、人には好きなように言わせておけばいい』
外の人から見れば間違っているように見えますけど、我が国のやり方をきっと世界の皆様に理解していただける日が来ますわ”
“何だかよく分からないですけど、早く済んだのならきっといいことなのですわ!”
と国会議事堂が見えるカフェでインタビューに答えた。
(また、アホな組合主義国が増えたのか…)
ターニャはそっと肩を落として早く出撃命令が来ないかなと思った。