Fate/grace overlord 作:ぶくぶく茶釜
人体再生について教えられる範囲で頼むと応じてくれた。
結果としてペロロンチーノに見せられた範囲以上の発見は無かった。
オリジナルからの取得が大事で再生体から得るのは色々と難しいのだとか。
「効果範囲には条件があってね。例外が通用する場合としない場合があるの。そうでなければ万能なんだけれど……。逆に万能でないからこそ安全に事が進める」
「……うむ」
「人体を欲するメンバーはおよそ十五人ほど。全員が絶対に必要というわけではなく、それぞれ交渉していると思うわ」
貰われるほうはたまったものではない。
強引な手に出ないのは何故なのか尋ねてみた。
「簡単に言えば私達の使う魔法は相手の同意が必要なの。出来る限り交渉事を突破する方が綺麗に得られやすいというわけ。無理に嫌がる相手だと再生が働かなくなるから」
「……なるほど」
「あとは……、恨まれたくないから強引な手は最終手段よ。序盤で済ませてしまえば……私とて次の人に頼んだりしないかもしれない」
つまり最初の犠牲者に選ばれたらアウトだということ。そして、その最初がアタランテであり、不幸の始まりである。
より正確にはぶくぶく茶釜の興味が
「最初の内にしないのは身体そのものが宝具っていう人が居たようだから」
「……そうか。確かに我の知る中でも居たな」
身体が無限に再生するようなバーサーカーが、と。
その者の場合は取得が難しいと思われるので、どうやって保管するのか疑問だ。いや、保管出来るものなのか。
「……しかし、武器などを提供するのと違って……、どう言えばいいんだ?」
戦力としてサーヴァントを欲する、というのならばまだ理解出来る。
再生実験の為に身体が欲しい、というのは初めての経験だった。
身体調査事態はおそらく誰にでも興味がある事柄だと思う。それでもアタランテ自身は疑問符がいくつも浮かんだ。
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話しなどせずに強引な手に出ればいいのに。
普通はそう考える。けれども何かが邪魔をしているからその手は取らない。または取れない。
仮にアタランテが相手の物を奪う場合は黙って事を成す。それ以外では確かに交渉ごとだ。
下手に強奪するより増やして保管する手が取れるのならば頼んだ方が都合が良いかもしれない。少なくとも敵対しなくていい。
とはいえ、貰われるのは宝具どころか身体だ。安易に許可など出せない。
「……痛いのは勘弁願いたいな、やはり」
「眠らせて事に当たるから」
拷問の類でなければいいのか、という疑問も確かにある。
「生物は年老いて劣化していく……。もし、それを止める方法があるのならば試したくなる。もちろん、自我を封じる方法になるから一般的には敬遠される禁忌の技……。でも、もし、自分の自我とは関係なく保存出来れば……」
自分が封印されるわけではない方法ならば、どうなるのか。どういう事を意味するのか。
唯一の宝具が増やせた場合は他人に譲渡出来るのか。
「言いたい事は分かる。しかし、……保存してどうする? 収集癖についてはとんと覚えが無くて申し訳ないのだが……」
「もちろん飾ったり、時には撫で回したりする。あと、着せ替えかしら?」
「……それはあのペロロンチーノという者も?」
「一人の女性体だけで満足しないと思うから、実際にはあまり想像を超えた変な使われ方はしないと思うわよ。新しい物好きだし」
使われ方という言葉だけで怖気が走る。
解剖云々とはまた違うのは頭では理解した。けれども、納得は出来ない。
もし仮に自分に収集癖があれば彼らの気持ちが理解出来るかもしれないが、正直に言って理解したくない。
更にはぶくぶく茶釜たち異形種の表情が全く読めないことも不安の一つとなっている。
仮に表情が読めたとしても仲良くなれる自信は無いけれど。