あなたへおくる物語   作:紫炎.2

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やっとできた‥‥‥不味い、最後の投稿から一年近く経っている。
これもそれも色々な趣味のせいかな。

お久しぶりです。久々の投稿です。
いやね、今回に限ってはどこらへんで区切ろうかなと、考えていたらズルズルとこんなに時間が経ちました。

あくまで趣味として書いているのですが、やっぱりこの遅れは不味いですね。できる限りはもっと投稿をしていこうと思います。

それでは、どうぞ。


第24話:変わらない日々なのに

夕暮れ時の学園都市のとある路地裏。そこに大型の銃を持った少女が何かから逃げるように走る。

 

「ハッ・・・・・・ハッ・・・・・・!」

「オイオイ、何だよその逃げ腰はよぉ!? 」

 

逃げる少女の後ろから一人の少年が現れて、少女に罵詈雑言を浴びせる。少女はそんなことはお構いなしに逃げ続ける。

 

「愉快にケツ、振りやがって・・・・・・誘ってんのかぁ!?」

 

追ってくる少年の罵声を無視して、少女は曲がり角を曲がり、そこで少年を待ち受ける。少年はそれをゆっくりと追いかける。そのまま少年が曲がり角を曲がるのと同時に、少女はゼロ距離で銃を乱射する。

 

「・・・・・・ッツ!」

 

全弾命中したかのように見えた銃弾はどういうわけか、全弾はじかれて、何発かは少女に命中した。少女はあまりの激痛に銃を落としてしまい、その場に倒れてしまう。

 

「何だぁ、もう壊れてしまったのかよ・・・・・・つまんねぇ」

 

倒れ伏す少女を前に心底退屈そうに頭を掻く少年だったが、何かを思いついたのか、少年は笑顔を浮かべながら少女の方に近づいていく。そして、そのまま少女の背中に指を当てる。

 

「な、何を・・・・・・」

「何を? そうだな・・・・・・それじゃあ」

 

そう言って少年は少女に不適な笑みを浮かべる

 

「一方通行は一体何をしようとしているでしょうか!?」

 

 

◇◆◇

 

 

 

「はぁ・・・・・・」

「昼休み早々何でため息ついているんだ、お前は」

「うるせぇ・・・・・・」

 

昼休みとなった学校で昼食戦争から一人参加せずに座ったままの当麻に、同じく昼食戦争に参加しなかった雄二が話しかける。ちなみに昼食戦争とは立川学校で昼休みに起きる売店と食堂の奪い合い戦争である。本日は焼きそばパンとカツ丼定食がメインである。

 

「・・・・・・彼女持ちの裏切り者に言われたくねぇ」

「どんな理屈だ・・・・・・第一、翔子は彼女じゃ」

「・・・・・・彼女だなんて、照れる」

「おい」

 

当麻は気が乗らなかったため参加せず、雄二は昼休みになったのと同時に隣のクラスになった霧島翔子が雄二に弁当を持ってきたため、参加しなかった。

 

「本当、いつの間に彼女なんて作ったんだか」

「だから、翔子は・・・・・・」

「雄二、これ」

「うん? おぉ、サンキュな」

 

彼女だということを否定しようとすると、間髪入れず翔子が雄二にお弁当を差し出す。雄二は自然にそれを受け取り、普通にそれを開ける。

 

「それで、翔子とは」

「お前、それで違うって言うのは逆に無理だぞ」

「・・・・・・うおぉ!? いつの間に!?」

「無意識にやっていたのかよ!?」

 

あまりにもごく自然にやっていたため、当麻に指摘されるまで雄二は気づかなかった。確かにこれではそう言われてもしょうがない。

 

「危なかった・・・・・・翔子、あのな」

「だめ・・・・・・?」

「おぉー、今日は卵焼きが入っているなぁ! アハハ!」

「・・・・・・お前」

 

つい受け取ってしまった弁当を返そうとした雄二だったが、翔子が泣きそうになると弁当を開けて大げさに雄二は喜ぶ。それを見て、当麻は呆れる。そのままジト目で睨む当麻だが、雄二は翔子には聞こえないぐらいの声量で話しかける。

 

(今、翔子は精神的に不安定なんだよ。だから、できる限りこいつに負担を掛けないようにしたいんだよ)

(それで言われるがままってか? でもよぉ、明らかになぁ・・・・・・)

 

あくまでそういう関係ではないと主張する雄二だが、あまりの自然体に言い訳にしか聞こえず、やっぱりそういう関係なんじゃないのかと疑ってしまう。

 

「それで、昼休み早々にため息をついてどうしたんだ?」

「別に・・・・・・どうってことねぇよ」

「聞かれて目線を反らした時点で何かあるってことを言っているのも同然だぞ?」

 

先程とは打って変わって、今度は雄二が当麻の煮えきらない様子について追及する。

 

「まぁ、大方、あの時のことだろうな」

「えぇ、そうですよ。上条さんはお前たちとは違って、未だに未練がましく引き摺っているんですよ」

「お前なぁ・・・・・・」

 

半場やけっぱちのように話す当麻に若干呆れる雄二。まだ引きずっているのか言いたい雄二だったが、彼も霧島がいなければ同じようになっていただろうから、強く言えない。

 

「さやかや明久とかに相談でもしたか?」

「さやかにはこれ以上心配かけられないし、明久はこの頃なぁ・・・・・・」

「あぁ、そういえばアイツ、道場籠りだったな」

 

アニマルセラピーっぽいことをして当麻の悩みの解決に少しでも力になろうとしたさやかに、これ以上の心配をかけられない。かと言って、明久はこの頃、放課後は近くの道場に籠りっぱなしである。

 

「そもそも、アイツは最初っから悩んですらいないしな」

「そういえば、そうだったな」

 

そもそも明久は何も悩んでいる様子もなく、縁から託された剣を使いこなそうと近くの体育館で鍛え始めている。

 

「本当、そういうところは羨ましいよ」

「しょうがないだろう、アイツはバカなんだから」

「バカってお前、あんなに縋り付いていたのにな」

「忘れろ」

「お、おう‥‥‥」

 

あの洞窟でのことを言おうとすると、雄二は有無も言わさぬ雰囲気で当麻を黙らせた。それだけ雄二にとって、あの時のことは知られたくないのだろう。当麻は素直に押し黙った。

 

「雄二、吉井と何かあったの?」

「ねぇよ。何もない」

「‥‥‥浮気?」

「だから、アイツも俺も男で、俺にそんな気はないって言っているだろう」

「でも‥‥‥」

「あー‥‥‥霧島さんだったか? 別にそういうことじゃないから、安心してくれ」

「そう‥‥‥」

「何で俺の言葉ではなく、別の奴の言葉なら聞くんだよ」

 

明久と何かあったと推測したのか、霧島が雄二に問いただそうとする。だが、当麻の言葉で追及をやめた。

 

「ともかく、これ以上気にしてもしょうがないんだ。あの時はあれぐらいしかできなかった」

「でもなぁ・・・・・・」

「・・・・・・雄二と同じ悩み?」

「あー・・・・・・。まぁ、そんなところだな」

 

未だに思い悩む当麻に雄二は諭すが、あまり効果がないようである。雄二は面倒な奴だな、と思いつつも、自分も同じような感じだったのだろうと思い、話を続けようとした。

 

「なぁ、当麻「当麻! 何を黄昏ているの?」」

「・・・・・・明久か」

「ちょっと、いきなりため息つかれるのは納得いかないんだけど?」

 

話を続けようとしたとき、食堂に昼食を買いに行っていた明久たちが戻ってきた。ほかのみんなもゾロゾロと教室に戻ってくる。

 

「そんなため息を吐くようなら、余分に買えた焼きそばパンを一個恵んであげない」

「俺が悪かった、明久。だから、その焼きそばパンを俺に恵んでください。お願いします」

「よろしい。ありがたく味わうがよい」

 

大人気の焼きそばパンと聞いて、すぐさま当麻は土下座して、明久に頼み込んだ。明久もそれに応えて、焼きそばパンを当麻に渡す。ちなみにそんな光景をクラスの他の女子は呆れた目で見ていた。

 

「そういえば、二人、じゃなくて、三人は一体どうしたの?」

「お前のせいで台無しだ、バカ」

「あれ? 急に罵倒された? 何で?」

 

明久に邪魔された形になってしまい、話は流されてしまったのであった。もはや当麻も相談という雰囲気ではなくなってしまったため、そのまま昼ご飯になった。ちなみに、その後の雄二は明久に若干冷たかった。

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

時が流れ、時刻は夕方。学園都市を夕日が照り付けて、多くの学生たちが帰宅を始める時間帯。上条当麻は一人自宅に帰ろうとしていた。

 

「‥‥‥はぁ~」

 

正確には他の奴らの誘いを断って、特に何かするわけもなく、帰ろうとしているだけである。理由は未だに燻っている自身の悩みである。

 

「情けねぇなぁ、本当」

 

これではいつまで経っても雪代縁に顔向けができない。どうするべきかと悩んでいると、見知った顔を見つけた。そいつは好んで声を掛けようとする相手ではなかったが、何だか自分同様思いつめたような雰囲気をしていたため、気になって当麻は声を掛けた。

 

「おっすー。誰かと待ち合わせか、ビリビリ中学生?」

「あぁ、アンタか‥‥‥って、ビリビリじゃなくて御坂美琴」

 

美琴は面倒そうに当麻に返事をする。当麻はいつもなら食って掛かってくる奴が、いつもとは違う態度にやはり、自分と同じような感じなのだと思った。だが、だからといってそれが何なのか見当もつかないが。

 

「今日は疲れているし、残った体力を温存しておきたい所だから、ビリビリは勘弁してやるわ」

「ビリビリ言ってんじゃねぇか」

「で、用件は?」

「いや、てっきり妹は一緒じゃねぇのかと思ってさ。この間、ジュースを運んでもらったから、礼をしておきたいんだけど」

 

うまくごまかそうとして、妹のことを聞いてみる。だが、急に驚いたようにこちらを見る。

 

「妹って‥‥‥って、あの後会ったの!?」

「うん? あ、あぁ、そうだけど‥‥‥」

 

こちらを問い詰めるように迫ってくる御坂に、ミスったかと内心焦る当麻。その時、空から声が降ってきた。

 

『22日は午前中は晴れ。午後は15時10分から50分まで、にわか雨が降りますので、この間は洗濯物を干すのは避け、外出する際は傘を持参してください』

「‥‥‥ねぇ、アンタは“あれ”をどう思う?」

「あれって、あれか?」

「そう、あれ」

 

空に浮かぶ飛行船を指さし、どう思うかを尋ねてくる美琴に当麻は頭を掻く。別に今までどうとも考えたことがないため、そう言おうとするが、その前に美琴が話す。

 

「私、あの飛行船って嫌いなのよね」

「あん? 何でだよ?」

「機械が決めた政策に人間が従っているからよ」

「‥‥‥」

 

一瞬、ほんの一瞬だけ美琴から尋常ではない怒りが溢れたように見えて、当麻は言葉に詰まる。だが、それはすぐに消えてしまい、追及できなかった。なので、当麻は別の話題を振る。

 

「あー、なんだっけ、確か‥‥‥」

「樹形者の設計者」

「そう、それ」

 

美琴に言われ、当麻も思い出す。樹形者の設計者、通称“ツリー・ダイヤグラム”。世界最高の演算能力を誇るスーパーコンピュータにして、人類の切り札の一つ。名目として“より完全な天気予報を行うため”と“アフリカ大陸を占領する魔物側の動きを監視するため”として学園都市が打ち上げた人工衛星である。

 

「噂じゃあ、学園都市で行われている研究の予測演算をさせているって聞いているけど‥‥‥いくら何でも人の命令なしには動けねぇよ」

「‥‥‥には」

「うん? 何だよ?」

「‥‥‥全く、アンタには夢がないわよね」

 

何かポツリと言った気がしたが、すぐにいつのもの美琴に戻ってしまい、当麻は聞きそびれてしまった。

 

「SFコンピューターと人間の友情ドラマ、なーんてロマンがあっていいんじゃないの?」

「はぁ? なんじゃそりゃ?」

「じゃっ、ちゃんと帰りなさいよ~」

 

そう言って美琴は手を振りながら去って行った。何だかいつもと違う様子に疑問を抱きながらも、理由が分からない以上、どうすることもできないと思い、当麻はそのまま家路につく。

 

「おかしな奴だな、本当‥‥‥うん?」

「‥‥‥」

 

少し歩いたところで、今度はダンボールの中にいる子猫にエサを与えようとしているミサカを見つけた。バイザーを付けていないが、物静かな雰囲気から妹の方だと思い、この前のお礼がてら近づく。

 

「うっす、この前はサンキューな」

「‥‥‥謝礼が目的ではありません。と、ミサカは返答します」

 

こちらが声を掛けた瞬間、ミサカはエサを見えないように隠しながら、何事もなかったかのようにこちらに向いた。だが、エサは市販で売られているパンで、その大きさから手ぶらのミサカでは隠しようがなく、チラチラと見えており、それを子猫が欲しがるように鳴き声を上げている。

 

(これは‥‥‥以前の態度からだと分からなかったが、相当な猫好きだな)

 

以前の冷静沈着な対応と違い、意外な一面を見た気がして、当麻は若干微笑ましい気分になった。

 

「その菓子パン、子猫にやるんだろう? 遠慮せずにやればいーじゃん」

「別に、そういう訳では‥‥‥」

 

そこで一瞬ミサカは黙り込むが、話を続ける。

 

「不可能です」

「はい?」

「ミサカはこの子猫にエサを与えるのは不可能でしょう、と、結論付けます」

「なんだぁ、ダメだったのか?」

 

この頃、当麻も猫の世話をするようになったため、子猫にも好物があることを実感しており、この子猫もそれなのかと考える。

 

「ミサカには一つ致命的な欠陥がありますから」

「欠陥って‥‥‥嫌な言い方するなよ」

「いえ、欠陥で適切です。ミサカの体には常に微弱な磁場を形成します。人体には感知できない程度ですが‥‥‥」

 

そこで一旦区切り、ミサカは猫の方に向き直る。

 

「他の動物には影響があるようです」

「ふーん‥‥‥つまり御坂妹は、その磁場のせいで動物に嫌われやすいって事か?」

「嫌われているのではありません。避けられているだけです‥‥‥と、ミサカは訂正を求めます」

「そ、そうですか‥‥‥」

 

独特の語尾を忘れるほどの強い口調に思わずたじろいでしまう当麻だったが、猫好きが猫と戯れることができないというのは、中々辛いことなのだろう。

 

(‥‥‥何だか、可哀相になってきたな)

「というわけで、エサはあなたが与えなさい、と、ミサカは促します」

「‥‥‥はい?」

「どうぞ、と、ミサカはあなたに猫を連れて行くように促します」

「ハッ、ハハッ‥‥‥」

 

ただでさえ、今は猫の世話一匹しているのに、さらに増えるのは勘弁だと当麻は断ろうとしたが、無言でこちらをジーっと見つめてくるミサカに負けて、結局当麻はその子猫を引き取ることとなった。

 

「こうなりゃ、一匹も二匹も一緒か? 全く‥‥‥って、そうだ名前」

「名前?」

「そう、名前。こいつお前の猫なんだから、責任持ってお前が決めろよ」

「‥‥‥ミサカの、猫?」

「そう、お前の!」

 

名前を聞かれ考え込むミサカ。そういえば、うちの猫の名前も考えないといけないことを忘れていた。あの後、猫の名前を明久を除く、三人で考えたのだが、結局浮かばず、キャッツ(仮)として呼んでいる。思いついたのか、ミサカは顔を上げて猫の方を見る。

 

「いぬ」

「!?」

「いぬ、とミサカは命名します‥‥‥猫なのにいぬ」

 

相変わらずの仏頂面なのだが、本人はギャグを言ったつもりなのか、口で「フフッ」と言っていた。さすがにそれはどうなのかと、声を上げる。

 

「マジメに‥‥‥てか大真面目なんだろうけど‥‥‥もっと威厳のあるのにしてやれよ!?」

「では徳川家康と」

「偉すぎ!?」

 

こいつ、実はボケの方なのでは‥‥‥と当麻は思ったところで、近くに本屋を見つけた。丁度いいやと当麻は本屋に一瞬向けた視線をミサカに戻す。

 

「では、シュレティガーと‥‥‥」

「それは不吉だぞ‥‥‥っと、悪い。ちょっと、寄ってくるわ」

「本屋ですか?」

「あぁ、猫一匹飼うのにも一苦労だからな。ちゃんとした知識を取り入れるために‥‥‥な」

 

実際、ここ数日家にいる猫は当麻どころか、さやかに土御門にもなついてくれない。どういうわけか、明久には速攻でなついたが。

 

「じゃあ、こいつを頼むわ」

「この子を?」

「あぁ、本屋には猫は連れていけないからな」

「承諾しかねます。先刻申し上げた通り、ミサカが猫に触れることは」

「パース!」

「ッ!」

 

本屋に入るために子猫をミサカに預けようとするが、当麻は猫を優しくミサカに放り投げる。ミサカは驚いて、慌てて子猫を受け止める。猫は一瞬ブルっと震えたが、特に嫌がる様子もなく、ミサカの腕の中に収まっている。

 

「普通に触れるじゃねぇか」

 

そう言って当麻は足早に本屋に入っていった。

 

「‥‥‥はぁ、子猫を投げるなんて」

 

子猫を投げたことに対してため息をついて呆れるミサカ。そのまま腕の中でこちらをジッと見ている子猫をミサカは同じように見つめた。

 

―――触れなくてもガマンしたのに

 

腕の中で若干震えているが、怯えている様子はなく、子猫はミサカを見つめている。

 

「こんなに脅えられるなら‥‥‥」

 

どうしたものかと、周囲を見渡すミサカ。

 

 

 

―――ザッ

 

 

 

ふと、路地裏の方から誰かが現れる。ミサカは現れた人物を見た瞬間、全身の血の気が引き、固まった。

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

「ふぅ、やっと買えた。わりぃ、待たせた‥‥‥な?」

 

目的の本を見つけるのに苦戦してしまい、思いのほか時間を取ってしまった当麻は謝りながら、ミサカに話しかける。だが、いるとばかり思っていたミサカはそこにはおらず、代わりに先ほどの子猫が一匹当麻を待っていた。

 

「ひとりか? 御坂妹はどうした?」

 

子猫に尋ねるも、鳴き声を上げるだけで何が起こったのか、よく分からない。一体どうしたのかと周囲を見渡すと、路地裏に続く道の方に靴が一足、転がっていた。嫌な予感がして、当麻は子猫を抱き上げ、路地裏の方を覗き込む。

 

「おーい、ミサカ! そこにいるのかー!」

 

夕方になっているため、路地裏は薄暗く、目を凝らしてよく見ないと奥の方まで見えない。当麻は意を決して、そのまま路地裏に入り込み、注意深く進んでいく。

 

「おーい! ミサ‥‥‥カ‥‥‥」

 

そして、当麻は見つけてしまう。

 

血の海に沈んだ御坂妹を。

 

「‥‥‥嘘だろ?」

 

つい先程まで腕の中にいる子猫について話していたミサカは、変わり果てた姿で横たわっていた。

 

 

 

 




どうでしたか?

当麻だけすごく長いのですが、お話の都合上、このイベントは絶対に欠かせないので、ご勘弁ください。

できる限り、早いうちに投稿しようとは考えていますが、これからリアルが繁忙期になるので、また長期間時間が空く可能性がございます。

それでも見ていただき、お暇な一時に楽しんでいただければ幸いです。

それでは、また次回。

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