堕天物語   作:EIMZ

15 / 25
今回で第15回ということで、皆様に大事なお話があります。この度、僕EIMZは親からメールに対して返信していいと、やっと許可をもらいました。これまでに感想をくれた皆さん、今まで返信が出来ずにすいませんでした。あと、直接感想を言ってくれた友達、何も言えなくてごめんね。これからはできる限り感想にも答えていくつもりです。というわけで、これからも読んでいただければ幸いです。


堕天使と魔王とオンラインゲーム

 朝起きると、午前9時を回っていた。携帯を見てみると、一通のメールが来ていた。どうやらこのメールはヨハネから送られてきたようだ。こんな朝っぱらから、何送ってきたんだ。僕は昨日、君のおかげで寝不足なんだけどな。僕はとりあえず、メールを開いた。

 

『シェリアス、起きたらパソコンにこのゲームを入れなさい。私と委員長とあなたの三人でするわよ。』

 

そしてこのメールと一緒にURLが送られてきた。メールが送られてきた時間を見ると、1時間前に送られてきていた。まったくいいご身分だな、ヨハネさんよぉ。自分は人の肩を借りて寝落ちて、最終的に僕が自分のベッドまで運んでやったというのに。僕はおかげで眠気が吹っ飛んでしまって、あまり寝れなかったんだよ。だから今日は一日ゆっくりと寝ていようとしたのに。まさかまた藤崎の陰謀だろうか。いやそこまで考えてしまったら人間不信になってしまうか。仕方ない、今日は付き合ってやろう。まったく、まだまだ甘いな僕は。パジャマを着替えて軽く朝食を済ませると、僕の部屋に置いてあるパソコンにさっき送られてきたURLを入力した。開かれたパソコンの画面には、自由度の高いファンタジー系のオンラインゲームが広がっていた。

 

「セカンドワールドオンラインねえ・・・。」

 

セカンドワールドオンライン、略してセカオラ。このゲームはファンタジーの世界で戦ったり、遊んだり、色々なことができるようだ。とりあえず言われた通りに僕はゲームを入れた。

このゲームはまず自分の分身であるアバターを作るようだ。さて、自分の分身か。こういうのとは違うRPGとかなら女の子を選ぶこともあるが、このゲームはオンラインでヨハネたちと会うだろうから、性別は男にしておこう。名前はシェリアスでいいか。次は見た目と顔のパーツを選んで組み合わせるのか。どうしようかな。自分と全然違う顔にしてもいいだろうが、僕はできるだけ近くしてから徐々に変えていった。まず、目を釣り目にして、瞳の色をアメジストのような紫色にして、髪の毛の先端を白く染めた。リアルの僕は優しい感じの顔だが、このゲームの顔は鋭い感じの顔になった。しかしどこか似ているような気がする。まあ、自分の顔を基準に作ったから当然か。最後に自分の種族と職業を選ぶ。種族は、魔族、神族、妖精族の三択のようだ。もちろん僕は魔族を選んだ。職業は、15種類ほどあったが僕は魔導士を選んだ。これで全ての設定できただろう。さあここからが本番ゲームスタートだ。ゲームがホーム画面になるとスタートボタンが現れた。ボタンを押すと同時に自然と僕の口が開いた。

 

「リンクスタート!」

 

言ってみたいランキングトップ10に入るセリフを口にした。ゲームに入るならこれ言わなきゃテンションが少し下がりそうだし、オンラインゲームの世界に入るときに一度でいいから言ってみたかったんだ。

 

このゲームの中ですでにヨハネと藤崎がどこかにいるはずなんだけど。先にメールをした方がいいかな。そう思ってケータイに入っているアプリの僕たち三人のグループにメールを送った。

 

『ゲームにログインしたぞ。』

 

するとすぐに既読が付き、グループ通話が開始された。

 

『遅いわよ、シェリアス!』

『遅刻だよー。』

「ごめん寝てた。」

 

なぜ僕が謝ったんだろう。約束をしていたわけでもないのに。

 

『それで、今どこにいるの?』

「最初にログインした時に出たところ。」

『わかったわ。すぐに行くから動かないでよ。』

「あいよ。」

 

何だか、迷子が親を待っているような気分だな。なんか屈辱。でもまだこのゲームに慣れてないから待つしかないのか。しかしこのゲーム、グラフィックといい色々レベルが高いな。まるで本当にこの世界に暮らしているかのようだ。もしかしてこれログアウト不可とか・・・はなかったか。よかった。

しばらくするとヨハネに似たキャラと見知らないキャラが近づいてきた。もしかしてあれがヨハネと藤崎だろうか。

 

「シェリアスー。」

「もしかしてヨハネ?」

「そうよ!どうこのアバター。かわいいでしょ。」

 

可愛いか可愛くないかで言うと可愛いが全体的にリアルの彼女に似ているから可愛いと言いづらい。

 

「・・・可愛いんじゃないかな。」

「・・・ありがと。」

 

ほら、やっぱりこういう空気になるから、ちょっとためらったんだよ。

彼女のアバターは大体似ているが少し違っていた。一つは髪型、というか髪の長さ、いつも肩から少し出たくらいの長さから、腰くらいの長さまでに伸びていた。もう一つは、瞳の色が左右で違っていた。左目はリアルと同じ色だが、右目は炎のような赤色をしていた。しかしそんなことも目がかすむくらい、何よりも印象が強かったのは彼女のアバターの名前だ。『✟ヨハネ✟』って中二病全開じゃないか。自分だけのゲームとかならわかるけどオンラインのゲームで✟をつけるとは・・・。呆れも度を越えると尊敬になりそうだ。

 

「ということは隣は藤崎か?」

「うん、今日は津島さんに誘われてログインしたんだ。」

「君も今日が初めてか。」

 

藤崎のキャラは彼に似ていなくはないが、本人と一緒ではなかった。決定的に違うのは、髪の色だった。リアルとは違い彼の髪は雪のような白髪だった。そして名前も「ファースト」というキャラネームにしていた。藤崎の名前は元だったからファーストなのだろう。

 

「こっちでは僕のことはファーストと呼んでくれ、ヨハネ、シェリアス。」

「ああ、よろしくな、ファースト。」

「よろしくね、ファースト。」

「それで、何で僕は呼ばれたの?」

「そういえば、僕も聞いてなかった。」

 

するとヨハネが少し溜めてから薄く笑い出した。

 

「ククク、ヨハネに召喚されし、二人の英雄よ。よく聞きなさい。これからヨハネたち三人でパーティーを組むわよ!」

「「はあ・・。」」

「何よそのテンションは!?」

「いや、急にパーティーを組むって言われても、なあ。」

「うん、どう反応したらいいのかわからないよ。」

 

珍しく藤崎、基ファーストと意見があったな。

 

「何よ二人して!」

「まあ、僕は別に付き合ってやるよ。ファーストは?」

「僕も別にいいよ。」

「本当?!」

「まあ、アカウントも作っちゃたしな。」

「そうだね、どうせやるならみんなでやった方だ楽しいよ。」

 

これが僕たちのパーティーの始まりなんだろうな。僕たちはパーティー結成の手続きを済ませるためにヨハネがホーム画面を開いた。

 

「あ、そっか。パーティーを決めるのにそれぞれチーム名を決めなくちゃならないみたい。名前何がいいかしら?」

「今回は面倒だから君に一任する、とは言わないから。変な名前にされそうだし。」

「どういう意味よ?!」

「でも名前か、何がいいかな。」

「やっぱり私が決めなくてはいけない様ね。チーム名はシルバリック・・」

「「却下。」」

「なんでよー!」

「あ、そうだ!アルデナナイツは?」

 

ファーストが提案してくるとは、あまりいい思い出がないな。また何か企んでいたりしないだろうか。

 

「アルデナナイツってあの小説のギルドの名前よね?」

「そう、このチーム、シェリアスとヨハネって名前のキャラがいるからいいんじゃないかな。」

「それだと消去法でファーストはナタリーさんになるな。さらに言うとヨハネが僕のことをマスターと呼ぶことになるんじゃ・・。」

「それは・・ちょっと。」

「僕もネカマはちょっと・・。」

「だろ?」

「じゃあ何がいいのよ?」

「それを考えているんだろ。」

 

この後5分ほど考えたがいい案が出てこなかった。どうしようもなくなってきて、アルデナナイツで妥協しようかと考えだしたころ、ふと僕の部屋から見えた、月が見えた。現在時刻はまだ15時くらいだから、真っ白な月が見えていた。

 

「・・・月。」

「えっ?」

「月?」

「うん、何となく。」

「月って、ムーンとかルナみたいな?」

「ああ、部屋にから見えたから何となく。」

「いいんじゃないかしら、月、ルナ。でも何かもう少し黒要素が欲しいわね。」

「黒要素って何?」

「さあ?」

「・・・そうだ!シャドウ。ルナシャドウっていうのはどう?」

「ルナシャドウか。いいんじゃないか?」

「うん。僕もいいと思う。」

「じゃあ、決定でいいわね?」

「うん。」

「ああ。」

「じゃあ、これから私たちはチームルナシャドウよ!」

「「おお!」」

 

チーム名も決まり、登録も終わりこれで僕たちは正式にチームになった。しかしここで一つの問題に突き当たった。

 

「そういえば二人は自分の職業名に選んだの?」

「私は魔法使い。」

「僕は錬金術師。」

「ああ・・。まさか、だな。」

「シェリアス、あなたは?」

「・・・魔導士。」

「「「・・・」」」

 

そりゃあ言葉を失うよな。全員同じような職業だもんな。どうすんだよ、このチーム。前衛がいない。後方から魔法で支援しかできないじゃないか。バトルになったらすぐに負けそうだ。魔法だけの戦いって何の縛りプレイだよ。

 

「・・・確かこのゲーム、いまからスキルを開放していく方式だったよな。」

「え?ええ、そうだけど。」

「ヨハネは魔法使いのスキル、もう開放してるよね。」

「ええ。」

「だったらまだ何とかなる、はずだ。」

「どうするんだい、シェリアス?」

「僕とファーストが変わればいい。ファーストはメイン武器に弓を装備して矢が無くなったら錬金術で補充、サブ武器に杖をもって僕たちの攻守の手伝い、バフを頼む。」

「わ、わかった。」

「僕は、メイン武器に片手直列剣を持つ、そしたら片手で簡単な魔法が使えるはずだ。サブ武器は双剣を装備するよ。これなら多分バトルになってもまだ何とかなるはずだ。」

「な、なるほど!それなら戦えるぞ!」

「そうね。私が変わらなくていいところがいいわね。」

 

今のままでは後方専門のパーティーだがこの作戦で行けば強くなるはずだ、今よりは。

 

「よし!それじゃあこれから1週間、特訓するわよ!」

「「おー!」」

 

今、このチームに革命が起きたような感じがするな。これから1週間でこのチームはどこまで変われるのだろうか。それは僕たちのチームワークと努力、それとプレイヤースキルによるだろう。

一度僕たちは町でそれぞれの防具と装備を買った。この後一回設定の画面を見て見ると、100を超えるスキルが用意されていた。戦闘用の剣や銃、弓や武術に魔法などがあった。またほかにも日常的なもので、料理や釣り、裁縫と色々な種類などから珍しいものでは、話術や幸運などもあった。そのほかにもたくさんあった。もっと珍しいものは、もう少しレベルが上がってからしか取れないものもあった。

 

「みんな、さっき言ったスキル以外は何を取る?」

「私は・・・料理スキルでも取ろうかしら。」

「いいんじゃないか。リアルは料理できないし。」

「ちょっと!今は関係ないでしょ!」

「ゴメンゴメン。で、ファーストは何取るの?」

「うーん・・・。今は置いといて、もう少しレベルが上がったらまたスキルを取ることにするよ。シェリアスは?」

「釣り・・・かな。」

「へー意外。もっと、話術とか、知性とかに振るかと思った。」

「まあ、ゲームだから。いいじゃん。」

 

スキルの設定をそれぞれ終えると、チュートリアル的な物をヨハネから受けて今日は解散した。

 

「それじゃあ、また明日学校で。」

「ええ、また明日。」

「うん、また学校で。」

「「「おつかれさまー。」」」

 

日曜日はこのゲームだけでほとんど一日を使ってしまった。今日はこの後お隣に晩御飯を作りに行かねばならないが、それが終わったらゆっくり寝れそうだ。今日も一日座ってばっかだった気がするが疲れたな。しばらくは何もなくゆっくりできるし、たまにはこういうこともいいかもな。しかしこの時僕たちは、大事なことを忘れていた。

 

 

 




今回、修斗君が「リンクスタート」といったので、彼が考えている言ってみたいセリフTOP5をランキングしました。

1位 これは重要なファクターだ!
2位 リンクスタート!
3位 まだまだだね。
4位 愚か者ぉ!
5位 俺は主人公になりたいんだ。

すべてのセリフをいつかはこのシリーズで出すつもりです。もしかしたら最近考えている新しいシリーズかも。新しいシリーズについてはまた今度詳しくお話しします。

この作品を読んでいただいた皆様に神々の祝福があらんことを。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。