転校から現在に至るまで色々なことが起こった。現在までの経緯を話すと1,2日目で僕に関するいろんな噂が流れた。3日目にたくさんの部活から沢山の勧誘を受ける。そして今は4日目、1日中部活の勧誘プリントを貰ったところだ。
その日の放課後、僕は僕に関するありとあらゆる噂を集めた。なぜなら、僕が中二病だという噂があれば一刻も早く撲滅しなければならないからだ。幸いなことにそんな噂は一つもなかった。しかし4日もたてば僕の噂も沢山流れていた。
突如現れたイケメンとか、新たな学年1位の秀才が現れたとか、転校初日に女の子に手を出した(この噂はヨハネにも被害があった)などが流れていた。
そんな中に運動神経抜群の元サッカー部エースというものと、頭脳明晰で将来は医者志望という内容のものがあった。噂が独り歩きしているが、大事なのは運動神経抜群というところと、頭脳明晰というところだ。そんな噂が流れれば、もちろん部活動の勧誘も沢山来た。大体ほとんどの部活から勧誘が来た。今は、部活から勧誘の際に貰った部活勧誘のプリントを整理しているところだった。
「え~と運動系のほうは、サッカー部に野球部、テニス部に空手道部、ラグビー部に陸上部か、うわ~まだまだある。とりあえず先に文化系をまとめるか。」
「随分と大変そうね、シェリアス。」
「その名前で呼ぶな、ヨハネ。」
「だからヨハ・・あってる。私のこと名前で呼ばないの?」
「ああ、僕の噂のせいで迷惑をかけたからね。あのことは本当に迷惑をかけた。」
「別に気にしてないわよ。」
「そう言ってくれると助かるよ。」
僕は笑いながら返事を返した。転校初日から3日が過ぎ、僕はヨハネのリトルデーモンもとい、友達になった。あれから彼女は、僕のことを修斗ではなくシェリアスと呼ぶようになった。最初のころは僕も抵抗があったが段々と慣れてきてしまった。周りのみんなにはゲームで使っているアカウントの名前だと説明したら納得してくれた。ただ、そのおかげでゲームの腕がプロ級という妙な噂が流れてしまい、ゲーム部からも勧誘が来るほどになってしまった。確かゲーム部の説明プリントもここら辺にあったはずなんだけど。そうして僕は、科学部と弓道部の勧誘プリンの下に隠れていたゲーム部の勧誘プリントを手に取った。
「あなた、ゲーム部に入るの?意外ね自称リア充志望のイケメンさんがゲーム部に入るなんて。」
「誰も入るなんて言ってないだろ、自称堕天使。」
「私は自称じゃなくて、本物の堕天使よ!」
「はいはい。」
そんなやり取り押していると教室のドアが開いた。そこに立っていたのは、うちのクラスの委員長、藤崎元だった。
「あ、いたいた。津々宮君さがしたよ。」
「ん?藤崎君、どうかしたの?」
「担任の前田先生が職員室に来いって言ってたよ。」
「ということは、届いたのか!」
「届いたって何が届いたのよ、シェリアス。」
「制服だよ、自分の制服。」
「え?でも津々宮君今、うちの制服着てるじゃん。」
「ああこれは、学校にある予備の制服で僕の制服じゃないんだ。」
「じゃあその制服借りておけばいいじゃない。」
「いやなんか自分のじゃない服を着てるとちょっと気を遣ちゃうからさ。」
「それ僕もわかるよ。濡らさないようにずっと神経研ぎ澄ますと疲れちゃうよね。」
「ああ、そんなわけで職員室に行ってくる。藤崎君、ありがとう!」
そう言って僕は廊下を駆け抜けた。
そして、職員室にて、
「サイズはどうだ津々宮。」
「はいバッチリです。」
「制服はお前の所属を示すからな。大事にしろよ。」
「はい!」
僕も前の学校の制服を初めて着たときはこれほどテンションは上がらなかった。僕がここまでテンションが理由は制服にある。なんといってもカッコいいのだ。騎士団の制服のようで。ズボンは全てを包み込む闇のように黒く、シャツは闇の存在を一切許さない神々の光のように白く、ネクタイは青の上に白い線が描かれていて広大な海を一刀両断するかのようになっていて、ブレザーは夜の海に反射した夜空のような、少し青みがかった黒と、とにかくカッコいい。テンションが上がりすぎて変な例えになってしまった。
「津々宮、テンションが上がっているところ申し訳ない。」
「ええっ?! せ、先生、なぜ僕がテンションが上がっているとわかったんですか?」
「さっきから顔がにやけてるぞ。」
「おっと。」
一方そのころ修斗が出て行った教室に残された2人は。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「「・・・・・・・」」
気まずい空気になっていた。
お互いに元から話すほうではないし。特に話題が無かったため無言の時間が続いていた。
どうしよう。気まずい。元々藤崎君とは話さないし、そもそも、私にそんなコミュ力ないし。もうさっさと帰ってきなさいよ、バカシェリアス!
ヨハネがそんなことを考えている中先に、口を開いたのは藤崎だった。
「この机の上のプリント全部部活の勧誘?さすが、完璧超人の津々宮君だな。転校してきて間もないのに、こんな人気者なんて、驚きだな。」
「そ、そうね。」
そうか、あのリア充モドキは、ほかの人にはそう見えてるのね。じゃあ、裏の顔を知ってるのは私だけ?私だけが知る真実、か。フフッなかなかいいじゃない。
「津島さん、ボーッとしてどうしたの?」
「え?べ、別に何でもないわ!」
「そう。それにしても津島さん、津々宮君と出会ってから明るくなったよね。」
「そ、そう見える?」
「うん。前よりずっと馴染みやすくなった気がするよ。クラスメイトがクラスに打ち解けないのは、委員長として心配だったし。ホント、津々宮君に感謝だね。」
私が馴染みやすくなった、ですって?しかもその理由がシェリアスに出会ったから?まさかね。また人間たちの戯言でしょう。無視よ無視。
「もしかして津島さん、津々宮君のこと、好きなの?」
「は、はあ?!べ、別にあんなののこと何とも思ってないわよ。そりゃ、カッコいいし、優しいし・・いいなとは、思ったことも・・・・なくもないけど・・・・。そ、それに堕天使が人間風情に恋なんてするわけないじゃない!!」
「照れ隠し?」
「違うわよ!」
2人が騒いでいるとき、2人の後ろでドアの開く音がした。
「お、仲いいねお二人さん。」
そこに立っていたのは、自分の制服に着替えた修斗だった。
「な、仲良くなんかないわよ!」
「おかえり津々宮君。」
「ただいま~。どうよこれ!新しい制服、似合う?」
「似合うもなにも、あなたさっきまで同じ制服着てたじゃない。」
「そうだった。あ、そうだ二人に話がある。実は・・・・」
時は戻り職員室にて
「津々宮、話がある。」
「なんですか?」
「お前この数日でどれくらい部活の勧誘を受けた?」
「すべての部活は把握してませんが、ざっと数えて25か26回ほど。」
「ふむ、ほとんど全部か。それなら好都合だ。津々宮、明日の放課後、全
部活の見学をしてこい。」
「明日ですか。まあいいですけど・・・。僕、部活の場所わかりませんよ。」
「そうか、なら藤崎に案内させよう。お前、藤崎と話したことあるよな。」
「はい。」
「ならいい。・・ああ、それと津島も一緒に連れていけ。」
「え?ヨハ・・・津島もですか?」
「ああ、あいつはどの部活にも入っていないからな。あいつも誰かと一緒なら入りやすいだろうしな。」
「そうですか?」
正直僕に部活の良さはわからないい。転校前の学校で絶賛中二病中だった過去の僕の考えとしては
『部活?そんなもの興味はない。僕はどこにも所属しないし、誰の下にも就かない、それに、魔王の上に下等生物である人間ごときが立つなんて、まっぴらごめんだね。それに、孤独な僕カッコいい!』
というようなものだった。やれやれ、過去の僕は次から次に黒歴史を作っていたな。
まあこれを機会に部活にでも、入ってみるか。
「津島を誘っても一緒に見学に来るかはわかりませんが、善処します。」
「うむ。そうしてくれ。」
そうしてときは戻り現在に
「ちょっと、なんで私まで部活の見学に行かなきゃならないのよ!」
「仕方ないだろ、先生に頼まれたんだ。はあ、藤崎君はあっさりOKしてくれたのに。」
「フッ、私を下界の民と一緒にしないでちょうだい!堕天使はどこにも所属する気はないし、誰の下に就く気もないわよ!第一、人間風情が高貴な堕天使である私の上に立つなんて、ゴメンよ!」
あれれ~、デジャブを感じるなあ。1年前の僕とほぼ同じような内容を言ってるぞ。フフフ面白い、一つ実験してみるか。
「ヨハネ、今、孤独な私カッコいいとか考えていただろう?」
「なっ!なぜわかったの?まさか、超能力?」
「違うから。まあ、共鳴反応みたいなものかな、なんて」
「共鳴反応?どういうことよ、それ。」
「まあ、それは置いといて。結局明日来るの?」
「仕方ないわね、リトルデーモン。あなたも行くなら行ってあげなくもないわよ。」
「なんで上から目線なんだよ。じゃあ、行くってことでいいんだな?」
「ええ、それでいいわよ。」
「じゃあ明日、僕たち二人の部活動見学の案内、改めてよろしく藤崎君。」
「ああ、任されたよ。」
こうして、僕とヨハネは明日部活動見学に行くことになった。
元々、修斗君が部活に入るはずだったのですが、思ったよりも長くなってしまったので三部構成でお送りします
目標は「つれずれなるままに」
これからも読んでいただけたか幸いです。