ストライク・ザ・ブラッド 誓いの光の巨人   作:カラムイラス

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3話 同居人

 俺は自身の住むマンションに帰っていた。古城達がすんでいる場所から割と近い所にあるマンションに俺は部屋を借りている。あの後、俺は古城と一緒に部屋から出てきた姫柊雪菜に挨拶をした。彼女は何故か驚いたような顔をしていた。何故だろか? それを聞いてみたら想いの他常識人で驚いたらしい。どうやら古城との最初の邂逅の時、古城は不真面目な態度で彼女を煙に巻いたらしい。それを聞いた俺は無言で古城に腹パンを食らわす。彼女を慌てた様に古城に駆け寄る。腹パンを食らった古城は恨めしそうにこちらを睨むも「お前がそんな事をするから俺まで変な目で見られたろ」と睨み返したらぐうの音も出ない顔をした。俺は古城に駆け寄っていた姫柊ちゃんに笑みを浮かべながら忠告した。

 

『こいつは目を離すとすぐに女の子と仲良くなるから、君も気を付けておくんだよ』

 

 と。古城からは「何の通告だ!」と言われたが、姫柊ちゃんは「そうなんですか」とと首を傾げて古城に訪ねた。おや? もう遅かったかな。その様子を眺めて、俺は溜息を吐いた。その後は凪沙の鍋をごちそうになり、俺は食後すぐに帰宅した。

 

「ただいま」

 

 俺は扉を開けるなり、覇気の無い声でそう口にした。すると、リビングの扉が開いていくのが分かった。

 

「随分早いお帰りね、コウガ」

 

 そしてそこから出てきたのは赤毛で金の瞳を持つの女だった。彼女は壁にもたれながらこちらに目を向けてくる。

 

「俺がいつまでもいるわけにはいかないだろ? 夕飯だけ済ませて帰ってきた」

 

 俺は足を進めて、彼女の脇を素通りしてリビングに入っていく。

 

「それで? 今日はどの怪獣のミックスだった?」

 

 赤毛の女は俺がリビングに入ったあと、その扉を閉めながらそんな事を聞いてくる。

 

「多分だが、グドンとレイキュバスだな。あの鞭とハサミからみて」

 

「そう。ご苦労だったわね」

 

 一応労いを言ってくれている赤毛の女。彼女はそれを言うと、キッチンに姿を消した。

 

「で、例の物は届いたのか? エイリ」

 

 俺は赤毛の女。エイリにソファーに腰掛けながら問いかける。すると、少しの時間も経たないうちに、両手にマグカップを持った彼女が姿を現す。そのカップからは湯気が立ちこめており、ホットコーヒーを入れてくれた様子だった。

 

「ええ、ちゃんと届いたわよ。態々ゼロさんが届けてくれたの」

 

 そう言うと、彼女はあるところに徐ろに目線を送った。俺はそれに釣られてその方向を見ると、そこには俺が持っているアインダガーと形状が似ている短剣が飾られていた。

 

「ゼロさんか。一度会ってみたいな」

 

「そのうち会えるわよ。何せ、貴方もウルトラマンなんだから」

 

 それもそうかと納得すると俺はその短剣をまじまじと眺める。

 

「しかし、本当に似ているな」

 

 懐から出したアインダガーと短剣を見比べて思った感想を述べる。すると、エイリは徐ろに短剣に近づき、それをそっと撫でた。

 

「アインダガーと兄弟のような物だもの。形状が似ているのは当たり前だと思うわ」

 

 彼女はそういうと、短剣を手にした。

 

「思えば変身能力を失って三年。随分と長く感じたわ」

 

 彼女はある事を思い出しながら悔しそうに顔を歪めた。

 

「だけど、これでようやく任務を果たせる。貴方の役にも立てるはずよ」

 

 その言葉を言う彼女はこちらに目を向け、微笑を浮かべた。

 

「お前と初めて会ったのは五年前か? あのときは驚いたよ」

 

 そう、あのときは本当に驚かされた。何せ、空から突然巨大な赤い玉が現れて俺目がけて落ちてきたのだ。瞬時の出来事だったため回避も出来ずに俺は目を瞑る事しか出来ずにその赤い玉に飲み込まれていた。その中で目を開けると俺はアインの姿になっていた。そして目の前にいる彼女に出会ったのだ。

 

『私の名はウルトラウーマンエイリ。貴方の補助役として別宇宙ののM-78星雲から派遣された戦士よ。以後よろしく」

 

 銀の女性の体に赤いラインが走っている。女性の為かカラータイマーの位置は俺の場所より上の場所にあった。顔もアインより少し優しげであり、ウルトラマンの特徴の頭の丸みを帯びたとさかも小さめ。その代わりに後頭部から赤い髪のような部分が存在した。

 

『あなたの事情は知っているわ。先代のアインから力を受け継いだのよね』

 

 どうやって調べたのか分からないがこちらの事情にも詳しい様子だった。

 

『だったらこの地球に存在する生物たちも知っているよな?』

 

 俺がそんな事を訪ねると彼女は頷く。

 

『吸血鬼やら獣人やらは宇宙では珍しくはないわ。実際私も何回かそういう能力を持つ怪獣とは戦ってきた。けれどもこの地球の吸血鬼は特別みたいね。能力の一つに怪獣使いがあるなんて』

 

『怪獣じゃなくて眷獣だけどな。まあ、どっちでも変わらないか』

 

 それを言い終わると、俺は自主的に本来の姿に戻った。

 

『その姿のままじゃ目立つよな。どうするんだ』

 

『見ていて頂戴』

 

 そう言うと彼女の体は段々縮んでいき、赤髪の二十代前半の女性の姿になった。

 

『貴方も知っていると思うけど。地球ではあの姿のままでいられる時間は三分だけ。だから私達ウルトラ族は地球で過ごすときは人間の姿に変わることができるの』

 

 俺は『へえ』とと口にした所で思い出旅行から帰還した。

 

「貴方には感謝しているわ。地球に不慣れな私に不自由をさせないようにこの部屋の一室を貸せてくれて」

 

「お互い様だ。俺はこの力の意味をそこでやっと理解出来たんだ」

 

 礼などいらないと手を表す。それを見た彼女はいきなり位かお就きになった。

 

「だけど、迷惑もかけたわね。私が変身能力を失ってばっかりに」

 

「気にしてないし。あれはしょうがない事だった。誰も予想出来なかった出来ごとだ。それに・・・」

 

 俺はそこで一度区切り、彼女を励ます言葉を贈る。

 

「変身できなくても、エイリはちゃんと俺の補助をこなしていた。それは事実だ」

 

 エイリに向って少し気取った風にそれを贈る。俺がそれを言い終わると少しの間部屋が静寂に包まれた。すると突然彼女は堪えきれないとばかりに声を上げて笑い出した。

 

「格好つけすぎ。態々少し低い声まで出して」

 

「はあ。そう言われると思ったよ。それで?」

 

 疲れ他様子を露骨に見せ付けながら俺は彼女が持っている短剣に目を向ける。

 

「使えるのにどのくらい掛かるんだ?」

 

「まだ、私の波長と同調させないと仕えないみたいね。しばらくは変身は出来ないわ」

 

 少し残念そうに彼女は口を開く。それを聞いた光牙は「そうか」というと、言葉を続けた。

 

「もうしばらくは俺一人か」

 

 もう一踏ん張りとばかりにしみじみとその言葉を呟いた。

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