時間はあっという間に過ぎ、クラス
第二アリーナの中央では第一回戦となる織斑一夏VS凰鈴音の試合が始まろうとしていた。
話題の対戦カードということでアリーナの席どころか通路までも生徒で溢れかえっている。
今回の全ての試合はリアルタイムモニターでも見ることが出来るらしく、モニターのある場所には会場に入れなかった人が詰めかけていることだろう。
そういう時花は織斑一夏が飛び出して行ったばかりのピットに早めに来てアリーナとモニターを交互に眺めてる。
そんな事を思っているうちに試合開始を告げるブザーが鳴り、それと同時に織斑一夏を衝撃が襲う。
青竜刀のような武器を持った凰鈴音の初撃をなんとか防いだ一夏だったが、その直後、凰鈴音の肩の横に浮いた
「…今何が起こったの?」
「今のは衝撃砲…」
「衝撃砲?」
隣のシィナの呟きに聞き返す。
シィナの説明では衝撃砲は空間自体に圧力をかけて、衝撃を砲弾とする武器らしい。
凰鈴音の使うISは『
第3世代型は操縦者のイメージ・インターフェイスを使用する特殊兵器(…なにそれ?初耳)ようするに集中力が必要な専用武器を搭載した世代。
ちなみにセシリアが使う青いIS、ブルー・ティアーズも第3世代型らしい。
立ち上がった一夏は近接ブレード『雪片弐型』を再び構え飛び上がった。
何度も互いの刃がぶつかり合い、距離が出来れば衝撃砲が火を噴く。
近接格闘のみの一夏に対して、近接格闘に加え全方位へと放てる衝撃砲がある鈴音。
ペースは確実に鈴音が持っていた。
そんな中で一夏が何かを考えるかのように動きを止めた。
不審に思ったのか鈴音も動きを止めた。
「鈴」
「何よ」
「本気で行くからな」
その瞬間、一夏の『白式』のスラスターが強く火を吹き、今迄にないほどの加速を得る。
近接格闘でよく用いられる技術の一つ『
無理な軌道変更は危険なため、軌道が直線のみと単純ではあるが、間合いを一瞬で詰める程の加速が得られることで割と使い勝手が良かったりする。(エネルギー効率を度外視)ちなみに時花は使ったことがない。
時花との模擬戦で使用しなかったことを考えると、対抗戦間際で習得したのだろう。
目にも止まらぬ速度の一夏の刃が、ふいを突かれた鈴音へと届く――――ことはなかった。
バリィンッ!ドドドオオオオオオオン!!
突如としてアリーナ上部に張られた遮断シールドを突き破られ、二人の間を裂く形で第三者が介入した。
二人はその衝撃で吹き飛ばされ、地面からは今の衝撃で黒い煙が上がっている。
『試合中止!織斑、凰!直ちに避難しろ!』
スピーカーから織斑先生の声がアリーナ全体に放送される。
今の介入によりアリーナの緊急事態用機能が作動し、遮断シールドで観客席が閉じられる。
煙の中からはレーザーが幾度となく放たれ、二人は避けるように飛行している。
煙が晴れるとそこには他のISとは確実に違うごつごつとしたシルエットの全身装甲の異形なISが居た。
ピットから見ていた時花は行くべきか考えた。
まだピットは閉じられてない。助けに行くべきだろうか。足手まといかもしれない…でも、きっと何か出来ることがあるはず。
「これは予想外…だけど好機…」
「…シィナ?」
時花が考えている隣で、呟きが聞こえた。
まだ閉じられていないピットの中、シィナが突然歩み出す。
呼びかけてもシィナは止まらない。まるで何かを定めたように。
「…
シィナの身体が淡い光に包まれる。
もうすぐ一巻あたりの内容は終われそう。
それにしても鈴を鈴音と呼ぶ違和感(´・ω・)