月曜日の朝。
IS学園にしてはいつもと何も変わらぬ平穏な日。
(聞く人によってはお前はどんな偏見を持っているんだって言われそう。)
……だったらよかったと思う。
「え、なになにどうしたの?」
「一組に転校生だって!」
「転校生?」
「しかもなんと男の子!」
「え、男の子!?」
「織斑君のほかにも居たの!?」
「ああ、一組ばっかりずるい!」
あ、これ割と平和なやつだ。
SHRが早めに終わり、クラスの女子たちが何やら騒ぎ立てている。
(まだ他のクラスが終わっていないということで一応クラス内に留まってはいる。)
騒ぎの理由は聞こえてきた内容で明白である。
SHRが終わる少し前、時花は何かが聞こえた気がした。
それは恐らく、転校生に男子が含まれていると知ったときの一組の反応だったのだろう。
それにしても三組まで聞こえるとなるとかなりの絶叫だったのだろう。え、ハイパーボイスなの?
なんかこうしてはしゃぐ皆を見ていると…
「…みんな元気だねぇ」
老人になった気分で観察していると隣のシィナから視線を感じた。
「…時花は見に行かないの?」
「いや別にそこまで興味があるってわけでもないし、今見に行かなくてもいずれ会うんじゃない?」
「そう」
なんだったんだろうか?
そんなことより、また教室の入り口辺りが盛り上がりだした。
「あ、こっちに来たわ」
声に釣られて廊下を見ると、ちょうど織斑君と見知らぬ金髪の子が通り過ぎていったところだった。
「今のが転校生?」
「織斑君の黒髪もいいけど金髪もいいなぁ」
「まるで貴公子って感じだったね」
「……男同士っていうのもいい……」
皆口々に感想を述べる。
というか最後の人大丈夫ですかなにかトリップしてませんか…?
そしてその女子たちを含め大勢の女子たちは、こうしちゃいられないと教室を出て行った。
他のクラスも皆HRが終わったようで喧噪が本格的になってきた。
「いた!こっちよ!」
「皆の者、であえであえい!」
なんだろう、よくわかんないけど廊下が戦国と化している。
やだ、近づきたくない。
「…にしても、織斑君も大変だねぇ。そういう星の下で生まれたんじゃないかな?」
「どういう星?」
「なんかこう…変わった火種を引き寄せる的な?」
引き寄せるどころか当人自体、唯一の男性IS操縦者っていう今の世における大きな火だったりするんだけど。
それからチャイムが鳴り、大半の女子がギリギリで戻ることができた。危険ですので気を付けましょう。なお、担任の宝条が何かを取りに行って戻ってきたのはさらに五分後だったのでそれすら気づいていなかった。
本家の時間軸的には転校生のくだりですが、展開はアニメのものを採用しています。
ラウラまだいない。