朝から賑やかだった月曜日の放課後。
白い目で見られていた織斑君と別れた時花は空いていた第二アリーナで自分のISを呼び出していた。
(ちなみにいつも一緒にいるシィナは眠たそうだったので帰らせた。)
バシュン!バシュン!
ライフルから何度もビームが放たれる。
狙いは前方に表示されているターゲットボード。だがその照準は甘く、四回に一回当たるぐらいの命中率。
「三十点」
「厳しくない!?宝条さんなんか恨みでもあるの?!」
宝条綾香が厳しく採点している。
何故、放課後なのに宝条がこの場にいるのかと言うと…
先程、時花が射撃の練習をしていると突然口を出してきた人が居たのだ。それが宝条であり、今暇だから見てあげるとのこと。あまり説明になってない気がするがその通りなのだ。
ちなみに時花は宝条を担任だけど先生とは呼ばない。学校前に会ってるし、入試の時に思いっきりブレードで打たれてるから。
「これでも命中率上がってるよね」
「動かない的相手でこの精度は問題よ。ISの補助があるとはいえ貴女よく対人戦闘で当てられたわね…」
なんかすごい呆れられてるんですが。
自分でもよく相手に当てられたなって思ってますよ。
「そういえば聞きたかったのだけれど、この間の戦闘のデータを見たけどあの最後の一撃は何?あんな無茶苦茶な出力を出しておいて」
このあいだ、恐らく事件の時のことだろうな。
あの一撃に関しては自分でもよく分からない。気付いたら起動していたし、それを何故か扱えていたこともよく分からないし。
「あの…何だっけ?バースト?ってやつ?あれに関してはどうすればいいのか今でも分からないんですよね。システムの一つではあるみたいだけど」
「あの高出力がシステムの一つ?
聞き返されても困るんですが。そもそも唯一仕様能力の規模って知らないし。
本来は第二形態以降の機体が操縦者と最高状態の相性になったときに発現するとされている。されているといっても発現しない場合が殆どの希少な力。噂では織斑君の『白式』が第一形態からこの能力を使用できるらしい。理由は知らない。
時花もつい最近この能力の存在を知った。
「データを漁ったら存在は確認できたけど、使い方がイマイチ掴めないんだよね。一度使ってるから使えないってことはないだろうけど」
時花が言う通り、呼び出されたディスプレイには【出力解放『BURST』】と表示されていた。
「使えたら結構応用が利くみたいなんだけど、その分燃費がなぁ」
このシステムもだけど、特殊武装の『
「…まあいいわ。さて、もう少し射撃の練習をしましょうか。出来れば二回に一回は当てられるようになってもらわないと」
「うげぇ…」
これいつまで続くんですか…
そろそろ切り上げてもいいですかね?だめですか、はい。
結局特訓は夜まで続いた。命中率はそこそこ上がった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
射撃音が響く第二アリーナの端の陰から時花の特訓を観察していた小さな人影があった。
その人影は小さく、腰近くまで伸びた銀髪と左目の黒い眼帯が印象的だ
「あれが奴とは別に報告のあった機体か」
「データには無かったが、あの程度なら私の敵ではないな。
障害になるようなら排除したが、その価値もない」
「あの男だけは…織斑一夏だけはこの手で…」
銀色の少女は闇に消えていく。
唯一仕様?単一仕様?
あれ、どっちだっけ(´・ω・)?