ことりちゃん、誕生日おめでとう。
ヌーベルバーグの効果が公開されましたが、アレはやり過ぎでしょ……
パワーが15000のギフト持ちで、ツインドライブとか……(愕然)
『アクセル』のクランがどんどん不利な立場に……
……ああ、だから『かげろう』は来年までは強化無しと……そりゃそうか。
拙い内容ですが、楽しんでもらえると嬉しいです。
それではどうぞ。
────それは偶然。
────だけど、彼女にとっては嬉しい偶然。
その日、南ことりが学校から出た時は、18時頃だった。
いつもなら穂乃果達と一緒に帰るのだが最近は違った。
何故なら、理事長である母の手伝いをしていたからなのである。
そして母から、後は自分がやっておくから、貴女は先に家に帰りなさいと言われ、今に至る。
慣れた足取りで自宅に向かう途中、薄暗くてよく見えないが、自分と同じように帰宅してる人物の後ろ姿が見えた。
自分の事を棚に上げながらも、こんな時間に帰る人もいるんだなー、と考えていたら不意に前を歩いていた少年の後ろ髪と制服が街灯に照らし出された。
────最近見た制服姿。
「ゆーくん?」
気が付いた時には、自然と声を掛けていた。
掛けられた声に少年が振り向く。やはり前を歩いていたのはことりが尤もよく知る人物。
「…ことちゃん?」
振り返った悠里を見て、ことりは軽く吹き出しそうになる。
何故なら、キョトンとしている悠里の姿が珍しくて可笑しかったから。
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「……そうなんだ。ちょうど今帰りだったんだ?」
「うん。お母さんが大変そうだったから、お手伝いをしてたらこんな時間になっちゃった」
2人で並び立って歩きながら、何気ない話に華が咲く。
ちなみにことりはいつも通りに会話しているように見えるが……
(ど、どどどうしよう……!? ゆーくんに偶然会えただけじゃなくて、ふ…ふふふ、二人きりで帰れるなんて~///)
内心は心臓ばっくばくもんだった。
チラッと悠里を見る。幼い時とは違い、表情は大人っぽく、更にカッコよさが増してるようにことりには見えた。
「…ん? どうかした?」
「ちゅん!? ううん、なんでもないよ!?」
視線に気づいた悠里が訊ねるが、ことりは慌てながら何でもないと言った。
ただし彼女の表情は真っ赤だったが……
「と、ところでゆーくんはいつもこの時間に帰るの?」
なんとか話題を変えることり。
「…今日は偶々だよ? 用事があったからね。いつもは学校が終わったらそのまま帰るけど」
「そ、そうなんだ……」
それを聞いたことりは、じゃあほんとに会えたのは偶然だなと思った。あの日、悠里と再会した日、母から悠里が通ってる学校の事を聞かされたが、内容は衝撃的な事ばかりだったからだ……。
「…ことちゃん、どうかした?」
「え、ううん。なんでもないよ」
「…そう? あ、何か飲む? 奢るよ」
道沿いを進みながら、悠里がそんな事を口にする。彼の視線の先を追うと、その先に灯りを放っている自動販売機があった。
「えっとー……じゃ、じゃあ紅茶。ミルクティーがいいな」
「…ん、了解。僕は何飲もうかな、かな?」
数分程悩んだ悠里はレモンティーのボタンを押した。
紅茶の中でレモンティーが好きなのは昔と変わってないんだなと、ことりは思った。
「はい」
「ありがとう♪」
ガコンという排出音と共に自動販売機から出てきたミルクティーの缶を悠里から受け取る。保温されていたのか缶が思ったより熱かった。
火傷しないように気をつけながら、縁に手を添えつつ缶を開けて、一口飲む。
ミルクティーを零さないように気をつけつつ、自動販売機を背もたれ代わりにして、ことりは悠里へと視線を向ける。
「……なんか意外だったかな?」
「…え? 意外って何が?」
ことりの言葉を受けながら、自身もレモンティー片手に自動販売機を背もたれ代わりにして、悠里がそう返した。
何が意外なのか分からないのだろう。その証拠に悠里は首を傾げる。
「ゆーくんの事。ゆーくんってさ。1人で出歩くってイメージが私の中で無かったから」
「あー、そういう事ね……」
ことりのその言葉に悠里は声を立てて相槌を打つ。
幼い頃。悠里はことりや穂乃果、海未と一緒にいた時があった。また別な日は、友希那とリサといる時があったし、
常に誰かしら一緒だったから。
「……そう思われても仕方ないよ。でもまぁ……僕だって1人でいたい時はあるよ? 遊んだり、散歩したりしないと寂しくて死んじゃうもの」
最後に何かをボソッとことりには聞こえないように言った悠里だったが、ことりには聞こえていた。
中学を卒業した際に突然消えた彼。
それからの日々は寂しさという感情が常に募っていくばかりだった。穂乃果と海未も同じで悠里と遊んだ思い出の場所に行く度に泣きそうだった。
会いたい……悠里に会いたいと毎日思っていたら、思わぬ形で再会できた。
(雰囲気が変わっても……ゆーくんはゆーくん……なんだよね?)
そう思いながら、隣で自分と同じ紅茶を片手に自動販売機に背もたれ代わりにしながら悠里を見ることり。
「さてと。そろそろ帰るかな。あ、ことちゃん。家まで送るよ」
「いいの?」
「…いいもなにも、こんな時間に女の子1人で帰るのは危ないと思うよ? まぁ……ことちゃんが嫌だと言っても家まで送るけどね」
澄ました表情で言う悠里に、思わず顔を赤くしてしまうことり。
「じゃ、じゃあ……お、お願いします///」
「…ん。承りました」
「あ、あとね? ゆーくんにお願いがあるんだけど……」
「…何?」
「こ、ことりと……手を繋いで欲しいな?」
上目遣いをしながらもお願いすることりに悠里は……
「……しょうがないな。はい、これでいい?」
微笑みながらも手を差し出した。
それを見たことりは嬉しそうに手を繋ぐ。嬉しさの余り、手を繋ぐを通り越して、腕組み状態になってしまったが。
「えへへ~♡」
「…なんか妙に嬉しそうだけど、嫌だったら離れなよ?」
「ううん。嫌じゃないよ♪ ことりは寧ろ……ずっとこのままがいいな♪」
その時のことりの表情はこれまでにないくらい幸せそうな表情だったという……。
読んでいただきありがとうございます。
間に合って良かったです。
あ、あれ? 甘い感じにしようかなーと思ってたのに、どうしてこうなった?(苦笑)
次回は梨子ちゃんの誕生日に投稿すると思います。
本日はありがとうございました。