月の少年の休日日記   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
紗夜ちゃん、日菜ちゃん、誕生日おめでとう。
前回の予告通り、今回は紗夜ちゃん単体の誕生日回になります。

それではどうぞ。


特別編 紗夜の誕生日

「サヨ、こっち終わったから間違いがないか確認してもらってもいいかしら?」

「分かりました」

 

リビングにて、書き終わった紙を手慣れた連携で整理いく2人の少女。

ティアと紗夜である。

何をしているのかというと、彼女達が通う花咲川の書類整理である。厳密には溜めこんでいた書類という表現が正しいが。

 

「ふぅ……これで書類は片付いたかしら?」

「そうですね。すみません、手伝ってもらってしまって……」

「気にしないで。あの量だとサヨ1人じゃ厳しかったでしょ? まぁ……私じゃなくても同じね……」

 

書類整理が終わり、申し訳なさそうな表情をしながらティアに謝る紗夜。その言葉に対し、気にする事じゃないと答えるティア。

よいしょと言いながら、キッチンに向かう。

 

「そういえば、ヒナは? 今日は非番だって聞いたけど」

「日菜なら今日は弦巻さんの家に遊びに行くと朝言ってました」

「それなら納得ね。あの2人は波長が色んな意味で合うから」

 

ティアは紅茶を淹れる為のお湯を沸かしながら、紗夜の双子の妹の日菜について訊ねる。そして紗夜の説明に納得しながらも頷いた。

 

「……癒しが欲しい」

「急にどうしたんですか?」

 

ポツリと呟いたティアに対し、聞こえたのか紗夜が首を傾げながらも訊ねる。

 

「あぁ、ごめんなさい。私っていつも疲れた時は、紅茶を飲みつつ読書して息抜きをするんだけど、どうも今日はそんな気分じゃないのよ……」

「と、言いますと?」

「……ぶっちゃけ言うと、アニマルセラピーという癒しが欲しい気分なのよ」

 

溜息を吐きながら言うティアに紗夜は少し苦笑い。

彼女の言う事は共感できるものがあった。自分も似たような事があったからである。

 

「いつもはやらないけど今日は角砂糖を3つ入れようかしら……」

「偶にはいいんじゃないでしょうか?」

 

あの様子だとよっぽどだなと思った紗夜であった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

2人で紅茶を飲んでると、紗夜のスマホが鳴った。

電話音だったので、ティアに断りを入れてスマホを手に取り、通話ボタンを押す。

 

「はい。もしもし?」

『あ、おねーちゃん? あたし!』

「日菜?」

 

電話の主は双子の妹の日菜からだった。

 

『おねーちゃん、あたし今日こころちゃんの家に泊まっていくから』

「泊ってくって……貴女……」

 

妹の行動には驚きと呆れる部分もあったが、今回はどちらかというと呆れるという部分が強かった。

 

『あたしも最初は帰ろうとしたんだけど、()()()()()()()()()さ~。そしたら、こころちゃんが泊まっていいって言ってくれたから、お言葉に甘える事にしたのだ♪』

 

雨が降っているという日菜の言葉に紗夜と隣で聞いていたティアは、外を見る。書類整理に集中してたせいで気がつかなかったが、日菜の言葉通り、雨がザーザーと降っていた……

 

「全く……母さんには連絡したの?」

『あれ? おねーちゃん知らないの? おかあさんとおとうさん今日から2~3日くらいいないよ?』

「……は?」

 

母には連絡したのかと日菜に聞いたら、驚くべき返事が返ってきた。

 

「2~3日いないってどういう事?」

『えっとねー、同窓会の集まりで旅行に行くって言ってたよ? おねーちゃんにも説明したら、分かったって、おかあさん言ってたよ?』

 

日菜の説明に紗夜は両親が近々家を空けるかもしれないという事を何気なく言っていた事を思い出す。

それがまさか今日からだとは思いもしなかったのだ。

 

「……分かったわ。貴女も相手側には迷惑をかけないようにね?」

『はーい♪ じゃあまたねー♪』

 

その会話を最後に日菜は電話を切った。

 

「はぁ……」

「お疲れ様。ところでサヨ?」

「なんですか?」

「貴女……傘、あるの?」

「あっ……」

 

ティアの質問に鳩が豆鉄砲を食ったような表情をする紗夜であった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ティアの家から歩いて10分。

2人は、藍音学院に着ていた。理由は先程の書類を藍音学院の宅急便システムで花咲川に届ける為である。尚、傘はティアに貸してもらった。

 

「サヨは藍音学院の敷地内に入るのは初めてだったかしら?」

「はい。これからどこに行くんですか?」

「居住区よ。ぶっちゃけ言うと、ユーリの家ね」

「ゆ、悠里さんの家ですか!?」

 

行き先をティアに聞き、返ってきた言葉に思わず驚きの声を上げてしまう紗夜。

 

「そろそろ着くわよ……って……あら?」

 

目的地に近づくにつれ、ティアが足を止め何かに気づく。

それにつられ紗夜も足を止める。

すると雨でよく視えないが、彼女達2人に誰かが近づいてきた。バシャ……バシャ……と歩く足音が聴こえる。

 

「……やっぱり傘を持って来て正解。あれ? ティアちゃんと紗夜ちゃん?」

 

その正体は悠里だった。

それだけならまだいい。彼1人だけかと思いきや……

 

「こんばんは、ユーリ。もしかして隣にいるのって……ウミ?」

 

悠里の傘に一緒に入っていた海未を指さした。

かく言う彼女は、驚きの表情をしながら口をパクパクしていた。

否、海未だけではなく……

 

「あ、あ……」

 

紗夜も驚きの表情をしながら口をパクパクしていた。

そして……

 

「「紗夜!?(園田さん!?)」」

 

雨の音をかき消すくらいの大声を上げるのであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「それで? ウミとサヨは知り合いなのかしら? さっきの反応を見る限りだと、それぽかったけど」

「あ、はい。紗夜とは弓道の大会の時に逢ったのが切っ掛けで……」

「紗夜ちゃん、ちなみにいつぐらいから?」

「中学1年の時に出た大会が最初ですね」

「……だよね。そうじゃないと紗夜ちゃんと逢った時期が合わないし……

 

海未と紗夜が落ち着いたのを見計らい、ティアが2人に質問をする。

すると、お互いが出会った経緯を話す。

悠里は悠里で、1人で考えた後に直ぐに答えを出し納得した。

 

「……とりあえずここで立ち話もなんだし、中に入りなよ」

「そうね。お邪魔するわ」

「「お、お邪魔します……」」

 

悠里の言葉に3人は彼の家に上がらせてもらうのであった。

 




読んでいただきありがとうございます。
間に合って良かったです。
海未ちゃんと紗夜ちゃんの絡みがちょっとしかなくて申し訳ありません……(次回は多い……筈……)

次回は誕生日回後編、そして新章『交流試合編』になります。
ラブライブ!キャラとバンドリキャラを上手く絡ませられるか不安ですが、頑張りたいと思います(勿論ファイトも!)
本日はありがとうございました。

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