前回の予告通り、今回は咲野 皐月さんとのオリキャラとファイト回になります。
これを機に、今後のファイト描写を少し……というか、ちょいちょい変えてみようと思います。
イメージしながら、ファイトを読んでいただければ嬉しいです。
それではどうぞ。
謎の男性、颯樹にファイトを申し込まれ、挑戦を受ける事になった悠里。
「「…………」」
2人は何も語らず、目を閉じながらファーストヴァンガードをセットし、お互いのデッキを交換し、シャッフルする。
シャッフルを同じタイミングで終えた2人は、デッキを返し、最初の手札を整える。
「俺はカードの引き直しはしない。お前は?」
「僕もしないです」
「…………(お互いに最初の手札の引き直しをしないって、どんだけ運良すぎなのよ)」
「…………(ファイトが始まる前なのに、空気がピリピリしてます)」
その光景を見ていたティアとアン。
4人は今、カードショップから場所を変えて、自然が豊かな公園に来ていた。
ここでは、どういう訳か、モーションフィギュアシステムが機能してるらしい………
「準備はいいか?」
「……いつでも」
「「スタンドアップ・ザ・ヴァンガード!」」
ファイトが開始された事に反応し、モーションフィギュアシステムが作動。
背景も惑星クレイの荒野と海岸に変化した………
「グレード0『リザードランナー アンドゥー』!」
颯樹が使うクランは、『かげろう』。
「…グレード0『セレナ』」
「…私、参上……」
対する悠里の使用クランは、『バミューダ△』。
セレナが少しドヤ顔しながら海面から現れる。
「俺の先攻だ。ドロー……ライド、『サーベル・ドラゴニュート』。アンドゥーのスキルで1枚引いてターンエンド」
「…僕のターン。ドロー……ライド、『愛され天然フォル』。セレナのスキルで1枚ドロー。メインフェイズをスキップ、バトルフェイズ、フォルでヴァンガードにアタック」
「ノーガードだ」
「ドライブチェック」
1『煌めきのお姫様レネ』引
「…ゲット、ドロートリガー。1枚ドロー。パワーはヴァンガードへ」
「ダメージチェック……」
1点目『ドラゴニック・オーバーロード"The Destiny"』
「ターンエンド」
「俺のターン、ドロー。ライド、『グロウヒーター・ドラゴン』。スキル発動、手札を1枚、相手に公開……」
相手に公開したカード『ドラゴニック・オーバーロード』
「……当然の如く、デメリットは無しか……」
「そういう事だ。こっちもメインフェイズスキップ、バトルフェイズ……グロウヒーターでヴァンガードにアタック」
「ノーガード」
「ドライブチェック」
1『ドラゴンダンサー ティクラ』☆
「クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードだ」
「ダメージチェック……」
1点目『がんばる才能シャンディー』
2点目『ふんわり不可思議プルーネ』
「ターンエンド」
「僕のターン。スタンド&ドロー……」
いきなり2ダメージは想定していた悠里だが、どちらかというと先程、颯樹がグロウヒーターにライドした時に公開した『オーバーロード』を危惧していた。
「ライド、『
「そこは通そう。ダメージチェック……」
2点目『ドラゴンフルアーマド・バスター』
「…シャルのアタックがヴァンガードにヒットした時、スキル発動、カウンターブラスト1枚とシャル自身を手札に戻す事で、手札からシャル以外のバミューダ△を1枚、リアガードサークルにスペリオルコール。手札から『ベルベットボイス レインディア』をスペリオルコール」
シャルと出番交代するかのように現れたのは、銀色のロングヘアー、蒼い蝶のアタッチメントを付けた王冠を被り、蒼いドレスを着た女性が現れる。
「レインディアでヴァンガードにアタック」
「ドゥームブリンガー・ハイフレイムでガード」
SLD 5000、ガード成功
「(やっぱ防ぐか……)、イナスタでヴァンガードにアタック」
「ノーガード」
「ドライブチェック」
1『玲瓏な眼差し ルーエ』
「ダメージチェック……」
3点目『希望の火エルモ』
「……ターンエンド」
「俺のターン、スタンド&ドロー。ライド・ザ・ヴァンガード! この世を焼き尽くす、黙示録の炎! 『ドラゴニック・オーバーロード』! イマジナリーギフト……フォース」
グレード3にライドした事で、颯樹はGゾーンからイマジナリーギフトを獲得する。
「ギフトでオーバーロードは、俺のターン中、常にパワー+10000される。そして……コール! 『希望の火エルモ』、『ドラゴンナイト ネハーレン』」
V『ドラゴニック・オーバーロード』
左前列『ドラゴンナイト ネハーレン』
左後列『希望の火エルモ』
「ネハーレンのスキル。登場した時、カウンターブラスト1枚払う事で、相手の後列のリアガードを退却させる。カエリンを退却! そしてネハーレンは、このターン中、パワー+5000」
ネハーレンの効果で、カエリンが退却させられたと同時にパワーが5000追加される。しかも後列のユニットが退却させられた悠里にとっては、かなり痛い……
「相手のユニットが退却した事で、エルモのスキルが発動するが……発動させない。メインフェイズに移り、オーバーロードのスキル。1枚ソウルブラストする事で、自身にパワー+10000」
発動させた効果
【起】【V/R】【ターン1回】:ソウルブラスト1することで、そのターン中、このユニットのパワー+10000。
「バトルフェイズ、オーバーロードでヴァンガードにアタック」
「……ノーガード(単体でパワー33000のアタックは、いつ見ても凄いなぁ……)」
「ドライブチェック」
1『ラーヴァフロウ・ドラゴン』
2『槍の化身ター』☆
「ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードに」
「ダメージチェック……」
3点目『ベルベットボイス レインディア』
4点目『Duo 約束の日 コリマ』
「アタックがヒット。オーバーロードのスキル発動! カウンターブラスト1枚、更に手札を2枚捨てる。ドライブ-1して、オーバーロードをスペリオルスタンド!」
発動させた効果
【自】【V】【ターン1回】:アタックがヒットした時、カウンターブラスト1、手札を2枚捨てることで、このユニットを【スタンド】し、そのターン中、ドライブ-1。
「もう一度、オーバーロードでヴァンガードにアタック!」
「…手札を1枚ドロップ。『
「……そう来るか。ドライブチェック」
1『槍の化身ター』☆
「ゲット、クリティカルトリガー。ネハーレンにパワー+10000、クリティカル+1」
クリティカルトリガーの効果により、ネハーレンのパワーは15000から、25000に変わり、クリティカルも追加される。
「エルモのブースト、ネハーレンでヴァンガードにアタック。エルモのスキル、ブーストしたバトル中、自身にパワー+3000」
「……(合計でパワー36000のアタックか。なら……) 『
SLD 35000、ガード成功
「ターンエンド。よく防いだな……」
「いや、防がなかったら僕の負けですし……」
パワー3万越えのヴァンガードとリアガードのアタックを防いだ悠里に関心したように言う颯樹。その言葉に溜息を吐きながら答える悠里。
それを見ていたティアとアンは……
「見てるこっちがひやひやするのは何故かしら?」
「あの……師匠はなんで、最初のオーバーロードのアタックを完全ガードがあったのにも関わらずノーガードしたんでしょう?」
「オーバーロードのスタンドスキルのコストは、カウンターブラスト1枚と手札2枚捨てる事。だけどスタンドしたオーバーロードは、ドライブチェックが1回だけ。だからユーリは、2回目のアタックだけを防ぐ事にしたの」
「なるほど。師匠凄いです」
それぞれの意見を述べ、アンが気になったところをティアが答える。
それを聞いたアンは、純粋な目で悠里を見た。
「……(ダメージは、3対4でユーリが不利。しかも相手は"オーバーロード"軸のかげろう。迂闊にリアガードを展開し過ぎたら、返しのターンで退却される。しかもオーバーロード軸は、ヴァンガードをスタンドさせるのが主。ユーリ大丈夫なの……?)」
ティアはティアで、悠里の事を心配していた。
悠里の使うバミューダ△は、リアガードを手札に戻す事で、様々な効果を発揮するクラン。リアガードを展開するのは、ある意味必須である。下手したら、このターンで最後になってしまう可能性もあったからだ……
「…スタンド&ドロー……(次のターンは恐らくストライドが来る。今のガードステップで、お互いの手札はリセット状態に出来た筈。なら僕は、自分のヴァンガードをするだけだ)」
「本気で来い。今のお前の力を俺に見せて見ろ!」
悠里の瞳を見て意味が伝わったのか、颯樹は本気で来いと促す。
「…海底に佇む蒼き歌姫。静かなる希望の
「私……再び参上……」
悠里の第3の歌姫といわれるセレナが降臨。ここでもセレナ、決めポーズをしつつドヤ顔するのも忘れない。
その光景を見た颯樹も含めた、かげろうユニットもどう反応していいか分からなかった。
「イマジナリーギフト……フォース
「俺のダメージが3だからフォースⅡを選んだって事か。これは厄介だな……」
颯樹がぼやく。
自分がオーバーロードに付けたフォースは、タイプ1で、自分のターン中、パワーが常に10000の恩恵が受けられる。
重ね掛けもできるバランス型である。
一方で、悠里がセレナに付けたフォースは、タイプ2で、自分のターン中、
つまり、クリティカル2のユニットが毎回アタックしてくるプレッシャーが襲ってくるのだ。
「ギフトでセレナは、クリティカルが+2。コール、『お
V『カラフル・パストラーレ セレナ』
右前列『ベルベットボイス レインディア』
右後列『愛され天然フォル』
左前列『お散歩日和エミリア』
「フォルのスキル。フォル自身が登場する前に、別のリアガードをコールしていたなら、このターン中、フォルにパワー+2000」
これにより、条件を満たしたフォルはパワーが+2000され、8000から10000に変わる。
「バトルフェイズ、セレナでヴァンガードにアタック」
「いいぜ。ノーガードだ!」
「ドライブチェック」
1『煌めきのお姫様レネ』引
2『海面の明星アルデル』☆
「ゲット・ザ・ドロートリガー&クリティカルトリガー。1枚ドロー、パワーは全てエミリア、クリティカルは……レインディアに」
「「えっ!?」」
「……(なるほどな)。ダメージチェック……」
悠里はクリティカルを引いたのにも関わらず、まだアタックを行ってないレインディアにクリティカルを回した。
それを見たティアとアンは、驚きの声を上げる。しかし颯樹だけは、悠里の意図が読めたのか、ダメージチェックを行う。
4点目『サーベル・ドラゴニュート』
5点目『ドラゴニック・オーバーロード』
「フォルのブースト、レインディアでヴァンガードにアタック」
「今のレインディアは、パワー21000のクリティカル2。通れば師匠の勝ちです」
「それはどうかな? 『ドラゴンモンク ゲンジョウ』をドロップして、ジェネレーションガード! 『
アタックしているユニットが実質退却した事により、颯樹のガードは成功となる。
「エミリアでヴァンガードにアタック」
「パワー29000か。『ドラゴンダンサー ティクラ』でガード、更にネハーレンでインターセプトだ!」
SLD 20000、ガード成功
「…ターンエンド」
「俺のターン、スタンド&ドロー……(っ! ヒールトリガー。あいつめ、俺が6点ヒールする事を読んでたな……だが……) ファイナルターン!」
「「ファイナルターン宣言!?」」
「…………(さて。僕は今回どんな風に負けるのかな? まぁ……最後まで足掻かせてもらうけど)」
「宿命を背負いし暴竜は、運命の
颯樹はオーバーロードを運命の名を冠したオーバーロードに
「"The Destiny"のスキル。ソウルブラスト1枚払う事で、ヴァンガードサークル以外のサークルを1つ選び、そのサークルのカードを退却させる。フォルを退却! そして……ジェネレーションゾーン解放!」
超越コスト
『ラーヴァフロウ・ドラゴン』
「ストライド・ザ・ジェネレーションゾーン! 紅蓮を纏い、理を粛清する黙示録の炎……『
そして運命を切り開くオーバーロードの新たな姿にストライドさせる。
「"The Purge"は、ギフトでパワー+10000。更に"The Purge"のスキル。Gゾーンから裏のカードを1枚表にし、手札から「オーバーロード」を含むカードを1枚ソウルへ置く……そして相手のヴァンガードに1ダメージだ!」
「ダメージチェック……」
5点目『あなたに届け パーシュ』☆
「……一応、分かってて敢えて訊きますが、クリティカルトリガーです」
「そのダメージはトリガーを無効にする」
「「ダメージトリガー無効!?」」
「……ですよね」
ここにきてダメージトリガーが無効にされるという理不尽な効果に、ティアとアンは驚きの声を上げるが、悠里は知っていたのか、落ち着いていた。
「そして"The Purge"のジェネレーションゾーンブレイク3。このユニットは悠里……お前のダメージゾーンの数だけ、ドライブチェックができる!」
「ダメージゾーンの数? ユーリのダメージは5……つまり5回ドライブチェックするって事!?」
「『グロウヒーター・ドラゴン』をコール。グロウヒーターのスキル、自分の「オーバーロード」を元々を含むグレード4のヴァンガードがいるなら、相手のダメージゾーン1枚につき、このユニットのパワー+2000。お前のダメージは5……よって、合計でパワー+10000!!」
V『ドラゴニック・オーバーロード"The Purge"』
左前列『グロウヒーター・ドラゴン』
左後列『希望の火エルモ』
「行くぞ! "The Purge"でヴァンガードにアタック!」
「手札を1枚ドロップ、レネで完全ガード!」
完全ガードにより、ガード成功
「クインテットドライブ!」
1『ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド』
2『ラーヴァフロウ・ドラゴン』
3『ドラゴンナイト ネハーレン』
4『槍の化身 ター』☆
5『ドラゴンダンサー ティクラ』☆
「ゲット、ダブルクリティカルトリガー! 効果は全てグロウヒーターへ! エルモのブースト、グロウヒーターでヴァンガードにアタック! エルモのスキル、ブーストしたバトル中、パワー+3000」
「(パワーが合計で、51000……クリティカル3……)ノーガード、ダメージチェック……」
6点目『手作りの愛情エレナ』治
「ゲット、ヒールトリガー。ダメージ1回復。パワーはセレナに。セカンドダメージチェック……」
7点目『手作りの愛情エレナ』治
「ゲット、ヒールトリガー。ダメージ1回復。パワーはセレナに。サードダメージチェック……」
8点目『カラフル・パストラーレ セレナ』
「……僕の負けです」
勝者は颯樹という結果に終わった。
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「…ありがとうございました。やっぱり強いですね」
「いや。俺もあそこでヒールトリガーを難なく引かれた時は、少し焦ったぞ」
「そんな様子には、視えませんでしたけど……」
「あのな? ダメージ5の状況で、パワー4万越えとクリティカル3での攻撃をノーガードって言って、ヒールトリガーを当たり前の様に引き続けるお前が鬼だぞ」
「……想いと言霊って大事だと思うんですよ?」
「……お前がそれを言うと、説得力がかなりあるな」
ファイトが終わり、感想を述べあう悠里と颯樹。
「あの2人、楽しそうね」
「はい。私の姉も颯樹さんと喋る時は、あんな感じですよ?」
「へー……そうなの。ん? それってもしかして……」
「はい。颯樹さんは私の姉の恋人です」
「え? じゃあ……もしかして……」
アンの言葉に、ティアはある答えに辿り着く。
それは悠里が、ヴァンガードを誰から教わったかについてだ。
容赦のないプレイング、スタンドアップの後に必ず「ザ・」を言う、極めつけはファイトの雰囲気が、颯樹にそっくりなのだ。
「ユーリ、ユーリ」
「……なに?」
答え合わせも含めて、ティアは悠里に声をかける。
「ユーリにヴァンガードを教えた人ってどんな人?」
「…初心者でも容赦のない人……ていうか、鬼? でもヴァンガードに対する想いは、人一倍強い人」
その言葉を聞いたティアは、颯樹に目を向ける。
「…………」
明らかに視線を逸らしていた。
ああ。これは黒だなと思ったティアは何も言わない事にした。
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(まさか、ユーリにヴァンガードを教えた人に遭遇するなんてね……)
場所は移り変わり、再びトレインの車内。
ティアは懐かしむように思い返していた……
「ティア? どうかしましたか? 疲れてるように見えますが………」
「ナンデモナイワヨー………」
「棒読みなのは気のせいでしょうか?」
「気のせいよ。ウミとサヨの気のせい」
海未と紗夜に心配され、危うくバレそうだったティアは、なんでもないと言う。
2人は顔を合わせながら首を傾げていたが。
「…………」
そんな3人を運転席から覗いた悠里は、颯樹に言われた事を思い出す。
『仲を深めるのは結構だが、お前の中に眠る真の目的を忘れるな』
この言葉の意味は、直ぐに解った。
今でもその言葉は常に肝に銘じている………
「…次は、藍音学院駅前。藍音学院駅前になりまーす」
この先、どんな運命が起こるのか…………
運命の
読んでいただきありがとうございます。
どんなファイトにしようか悩みましたが、咲野 皐月さんから事前に頂いたデッキレシピを考えて、このような形にしました。
やっぱり、オーバーロードは強いんだZE☆って事を読者の皆様にも知っていただきたく、自分なりに頑張ってみました。
咲野 皐月さん、この度はありがとうございます。
次回は、りんりんの誕生日回になります。
本日はありがとうございました。