月の少年の休日日記   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
3月27日から使用できる新システム『オーダー』が発表されて、ファイトの戦略の幅が広がって驚きを隠せません。
しかも予想してた通り、『クロノジェット』、『アルトマイル』、『アーシャ』のスタンダード版トライアルデッキが3月に発売される事も決定し、色々ありまくりですね……(苦笑)

今回の内容ですが、次回の内容を構成してる最中に急遽浮かんだものですので、内容が少し短いかもしれませんが楽しんでもらえると嬉しいです。

それではどうぞ。


第28.5話 その日の夜のガールズトーク? 

来客が増え、ひと悶着もあったが悠里の一言で騒ぎ?は治まり、

なんやかんやで賑やかになった水無月家のリビング。

 

「それじゃあ私はそろそろお暇するわ」

 

そう言いながら、よいしょと腰を上げるティア。

 

「…あれ? もう行くの?」

「作業がようやく半分までいったのよ……」

「……ティアちゃん、ちゃんと休んでるの?」

「休んでるわよ。というか、ユーリに言われたくない」

 

悠里とティアの会話を見ていた9人の少女達は首を傾げる。

 

「ティアちゃんティアちゃん、私手伝うよ?」

「あ。わたしも~」

 

そこに悠里とティアの会話の内容を把握した花怜と瑠菜が手を挙げた。

 

「……ありがたいけど、徹夜覚悟になるわよ?」

「大丈夫♪ 大丈夫♪ 早く終わらせるのに越したことはないでしょ?」

「そ~そ~。3人寄ればモナカの知恵って言うでしょ~?」

「…ルーちゃん、それを言うなら3人寄れば文殊の知恵……」

 

瑠菜の諺の間違いに悠里が指摘する。

 

「そういう訳でゆうり君、私と瑠菜ちゃんでティアちゃんの手伝いをしてくるね?」

「……ん、了解」

「ゆうくん~、癒し用にメルちゃんとメラルちゃん持って行ってもいい~?」

「構わないけど。メル、メラル。3人のお手伝いよろしく」

「にゃー♪」

「わんっ♪」

 

主人に頼まれた2匹は、瑠菜の元に行く。

念の為に悠里は、夜食が入った大きめの弁当箱をティアに渡した。

 

「「「それじゃあお邪魔しました~」」」

「……はーい」

「「「「「「「「「………………」」」」」」」」」

 

そして4人の一連の流れを見た9人の少女達は思った。

 

もしかして地味に気を遣われた?

 

そう思ってると、花怜、瑠菜、ティアの3人が悠里に気づかれないように頑張れと言わんばかりにサムズアップを送っていた……

 

「…じゃあ僕はお風呂の用意をしてくるから、みんなは気楽にくつろいでていいよ」

「お兄ちゃーん、私はー?」

「お客さんの相手してて。課題で分からなかったら、訊いてみるといいよ」

「はーい」

 

涼香がそう返事すると、悠里はリビングを後にした。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「うぅー? う~ん……」

 

沈黙の中、涼香の声が響く。

表情を見る限り、何やら考え事をしているようだ。テーブルに置いてあるスケッチブックを何度も描いては、消しゴムで消したりもしている。

 

「涼香~? 何書いてるの~?」

 

書いてる物が気になったのか、リサが涼香に訊ねた。

すると、彼女はこれ!と言い、スケッチブックをリサに渡す。他の8人も気になったのか近くに集まる。

そこに描かれていたものは……

 

「えっ? これって……洋服?」

 

洋服の絵だった。

厳密には、ラフ画という表現が正しいが。

 

「しかもこれ……衣装を作る時に必要な事も書いてあります」

「うん。使う布とか、それに合う色も書いてあるね……」

「え? これなんて読むんだろ……?」

「……全然分からないわ」

 

衣装作り等に詳しい燐子、ことりがスケッチブックを見て分析する。

穂乃果と友希那に至っては、専門的な事ばかり書かれていた為、全く解らなかった……

 

「これねー? 今日の課題なのー」

 

涼香は今描かれているものは課題だと言う。

それを聞いた全員が首を傾げる。

 

「私ねー? この学校にあるお店で()()()()()をやってるの。その課題で洋服を作ってるのー」

「ふえぇ? これを……1人で?」

「うん♪」

 

花音の言葉は他の8人の代弁でもあった。

それを涼香はニコニコしながら肯定。その表情を見て可愛いなと思いつつも、まさかの天才7歳?かと一同は思った……

 

「あとねー? おねえちゃん達にドレスを作ってるから楽しみにしててねー?」

「あらそうなの? ドレスっていうとパーティードレスかしら?」

 

千聖が涼香の頭をなでなでしながら訊ねる。

 

「うん♪ おねえちゃん達のパーティードレスと()()()()()()()()()♪」

「「「「「「「「「……え"っ?」」」」」」」」」

 

その一言で全員の時が止まった……気がした。

 

「へっ!? そ、それって……ゆうちゃんと……」

「という事は私は悠里君の事を…………旦那様って呼んだ方が?

「ことりがドレスを着て~……ゆーくんが……えへへ~♪」

「…そ、そう……(…私は……悠里とそういう関係になれるのかしら? なりたいけど……)」

「ア、アハハ…………アタシ、悠里の顔見れるかなー?

「違うんです……違うんです……悠里さんの笑顔がずっと見たいからなんて言えません……

「…あっ……えっと……(ゆうりくん……前に鈍感でもないって言ってたから、そういう事って解釈してもいいんだよね?)」

「えっ……あっ……じゃあ、あの時のアレってそういう意味で解釈してもいいのかしら? 分かりにくいのよ。悠里のバカ……

「いいなぁ~♪ ドレスかぁ~♪(あの時、悠里くんが言ってた意味……ちょっと期待してもいいのかな?)」

 

それぞれが悠里との何をイメージしたのか……それは涼香のみが知る。

 

余談だが。

この後、悠里が戻ってきた時に、9人全員が悠里の顔を殆ど見れなかったという。




読んでいただきありがとうございます。

次回、第29話『藍音学院をご案内』

前回も言いましたが、サブタイは仮です。場合によってはサブタイを変えるかもしれません。
本日はありがとうございました。

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