月の少年の休日日記   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
お待たせしました。前回の予告通り、ファイト回になります。
サブタイは結果的に、安直な物になっちゃいました……(苦笑)
楽しんでいただければ幸いです。

それではどうぞ。


第30話 紗夜の神装(しんそう)ゲージ

「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」

 

瑠菜の一言で、ファイトをする事になった海未と紗夜。

そしてそれを観戦する他9人。

 

「『士官候補生 アストレア』」

 

海未はアクアフォース。対する紗夜は……

 

「『星を射る弓 アルテミス』」

 

ジェネシスだ。先攻は事前にサイコロで決めており、紗夜の先攻となっている。

 

「ドロー。『泡沫(うたかた)女神(めがみ) アワナミ』にライド。アルテミスのスキルで1枚引いて、ターンエンドです」

 

「私のターンです。ドロー。『蒼波兵長 ベラギオス』にライド。アストレアを左後列に移動。ベラギオスのスキル、手札から登場した時、山札を上から5枚見て、グレード3を1枚探します……」

 

「……(パワーが8000。新しいスキルを持ったベラギオスですか)」

 

海未が最初にライドしたカードがヴァレオスが使っていたカードとは全く違うベラギオスを見て紗夜は分析する。

 

「私は『ネイブルゲイザー・ドラゴン』を手札に加えます。グレード3を加えた場合、手札を1枚捨てます」

 

いわゆる手札交換というやつだ。

代わりのカードを捨てた海未は、そのままバトルフェイズまで移行する。

 

「ベラギオスでヴァンガードにアタックです」

「ノーガードです」

「ドライブチェック」

 

1『戦場の歌姫 クロリス』

 

「ダメージチェック」

 

1点目『崇高なる美貌 アマルーダ』

 

「ターンエンドです……」

 

「スタンド&ドロー。『順風(じゅんぷう)女神(めがみ) ニンニル』にライド。ニンニルの天啓……」

 

「天啓ですか。ちょっと厄介ですね……」

 

海未が呟く。

ダメージゾーンにアマルーダが落ちた時、もしやとは思ったが、紗夜のデッキは一筋縄ではいかなさそうだと思った。

 

「今回はデッキトップに置きます。メインフェイズに移行、『天地(あめつち)弓弦(ゆづる) アルテミス』を右前列にコール。バトルフェイズ、天地の弓弦アルテミスでヴァンガードにアタック、スキル発動、このユニットにソウルから1枚()()()()()として、裏に置きます」

 

ソウルのカードを1枚裏向きにし、アルテミスに置く紗夜。

海未はノーガードを選択し、ダメージチェックを行う。

 

1点目『ネイブルゲイザー・ドラゴン』

 

「次です。ニンニルでヴァンガードにアタックです」

「ノーガードです」

「ドライブチェック」

 

1『挺身の女神 クシナダ』引

 

「ドロートリガー、ヴァンガードにパワー+10000です」

「ダメージチェック」

 

2点目『蒼波水将 ガレアス』

 

「ターンエンドです」

 

「スタンド&ドロー。『ティアーナイト エルマリア』にライド。『潮騒の水将 アルゴス』を左前列にコールです」

 

海未は紗夜の盤面を見る。

先程のスキルでアルテミスに装備された神装(しんそう)ゲージは未だに残っている。どうやら、一時的なものではなく、永続的に続くらしい……

 

「(神装ゲージというものが具体的に何をするか分かりませんが……ここは……) バトルフェイズ。アルゴスでリアガードにアタック、アルゴスのスキル、カウンターブラスト1枚払うことでスタンドさせます」

 

「ドリーミング・ドラゴンでガードです」

 

SLD 10000、ガード成功

 

「アストレアのブースト、スタンドしたアルゴスで、ヴァンガードにアタック」

「ノーガード、ダメージチェック」

 

2点目『黄昏の狩人 アルテミス』

 

「エルマリアでヴァンガードにアタックです」

「ノーガードです」

「ドライブチェック」

 

1『翠玉の盾 パスカリス』引

 

「ドロートリガー、1枚ドロー」

「ダメージチェック」

 

3点目『順風の女神 ニンニル』

 

「ターンエンドです(そう簡単にリアガードのアタックは通してもらえませんよね……)」

 

「スタンド&ドロー。『月夜(つきよ)戦神(せんじん) アルテミス』にライド。イマジナリーギフト・フォース(ワン)。ヴァンガードにセットします。ギフトで私のターン中、月夜の戦神はパワー+10000です」

 

グレード3にライドさせた紗夜は、イマジナリーギフト・フォースを得る。

重ね掛けも可能なⅠを選択。これによって、紗夜のヴァンガードは単体で23000となる。

 

「天地の弓弦を後列に移動。更に天地の弓弦のスキル。カウンターブラスト1枚と自身の神装ゲージを1枚捨てることで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()退()()させます。アストレアを退却です」

 

「っ!? 同じ縦列……」

 

その言葉を聞いて海未はアストレアを退却させる。

ここで神装ゲージの力が発揮した。天地の弓弦と同じ縦列……即ち、アルゴスとアストレアである。

紗夜はブーストでき、スキルも意外と厄介なアストレアを退却させたのだ。

 

「『崇高なる美貌(プライムビューティー) アマルーダ』を右前列にコール。アマルーダの天啓、山札の上に。『泡沫の女神 アワナミ』を中央後列にコール。アワナミの天啓、ソウルに置いて、アワナミをレスト状態にします。『黄昏(たそがれ)狩人(かりうど) アルテミス』を左前列にコールです」

 

V『月夜の戦神 アルテミス』

中央後列『泡沫の女神 アワナミ』(天啓のコストでレスト状態)

右前列『崇高ある美貌 アマルーダ』

右後列『天地の弓弦 アルテミス』

左前列『黄昏の狩人 アルテミス』

 

「バトルフェイズ。まずは黄昏の狩人でリアガードにアタックです」

 

「ノーガードです」

 

「アタックがヒットしたので、黄昏の狩人のスキル。神装ゲージをセットします」

 

これにより、ヴァンガードのソウルから裏向きで黄昏の狩人に1枚神装ゲージが装備される……

 

「次です。天地の弓弦のブースト、アマルーダでヴァンガードにアタックです。天地の弓弦のスキル、アタックかブーストした時、自身に神装ゲージをセット」

 

「ブーストでも反応するんですか!? ノーガードです」

 

3点目『発光信号のペンギン兵』

 

「月夜の戦神でヴァンガードにアタック」

 

「手札を1枚捨てて、パスカリスで完全ガードです」

 

完全ガードの為、ガード成功

 

「ツインドライブです」

 

1『ディテクト・エンジェル』

2『ドリーミング・ドラゴン』醒

 

「スタンドトリガー。アマルーダをスタンド。パワー+5000」

 

『崇高なる美貌 アマルーダ』POW 11000→16000

 

「更に月夜の戦神アルテミスの永続スキル、神装ゲージを持つユニット全ては、相手の効果で選ばれず、パワー+5000。そして、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「神装ゲージを持つユニット全て!?」

 

その言葉を聞いて海未は驚愕する。

神装ゲージを持つユニット…… 黄昏の狩人、天地の弓弦の2体がそれぞれパワー+5000され、紗夜が引いたトリガー、スタンドトリガーの影響を受けるのだ。

 

「そうなると……天地の弓弦がパワー23000で、黄昏の狩人がパワー20000かぁ……」

「いえ、正確には……黄昏の狩人は……自身のスキルも合わせてパワー30000です」

 

観客席で2人のファイトを見ていた一同。

ことりの言葉に燐子が訂正する。

 

「スタンドした天地の弓弦のブースト。アマルーダでヴァンガードにアタックです」

 

アマルーダのパワーは、ブースト込みで39000。

まだ海未はダメージが3だが、防ぎたくとも防げないので、ノーガードを選択。

 

「ダメージチェック」

 

4点目『直撃のブレイブ・シューター』☆

 

「クリティカルトリガー、パワーはヴァンガードに」

 

ダメージトリガーが出てきたことで、ヴァンガードのパワーが9000から19000に上昇する。

 

「黄昏の狩人でヴァンガードにアタックです」

「アウトライド・ドラコキッドでガードです」

 

SLD 15000、ガード成功

 

「ターンエンドです」

 

なんとか凌ぎ、持ちこたえた海未。

 

「私のターン。スタンド&ドロー……ライド、『終末の切り札 レヴォン』! イマジナリーギフト・アクセル(ツー)

 

「っ! 手札を増やす……もう1つのアクセルですか……」

 

ギフトの効果で、海未は1枚ドローし、アクセルサークルをセットする。

 

「『ネイブルゲイザー・ドラゴン』をアクセルサークルにコール。ギフト効果で、私のターン中、パワー+5000。『発光信号(はっこうしんごう)のペンギン(へい)』を左後列にコール。更に『(ちか)いの蒼剣姫兵(ヴァルキリアス) ディーネ』を右前列にコールです」

 

V『終末の切り札 レヴォン』

アクセルサークルⅡ『ネイブルゲイザー・ドラゴン』

右前列『誓いの蒼剣姫兵 ディーネ』

左前列『潮騒の水将 アルゴス』

左後列『発光信号のペンギン兵』

 

「レヴォンのスキル。リアガードをレスト。ペンギン兵をレスト状態にします。そしてこれによって、紗夜……貴女のヴァンガードのパワーを(マイナス)5000です」

 

「っ!? ヴァンガードのパワーダウンスキル……」

 

これによって、紗夜のヴァンガードのパワーは元々の13000から、パワー8000まで下がってしまう……

 

「バトルフェイズ。アルゴスでヴァンガードにアタック。スキル発動、このターン1回目のバトルならカウンターブラスト1枚払うことで、アルゴスをスタンド」

 

「ノーガード、ダメージチェック」

 

4点目『戦巫女 センリ』

 

「スタンドしたアルゴスでヴァンガードにアタックです」

「ドリーミング・ドラゴンでガードです」

 

SLD 10000、ガード成功 

 

「レヴォンでヴァンガードにアタックです!」

 

「(ヴァンガードのパワーが下がってるだけでこんなにプレッシャーを感じるなんて……)手札を1枚捨てて、クシナダで完全ガードです!」

 

完全ガードの為、ガード成功

 

「くっ……! ツインドライブです……」

 

1『アウトライド・ドラコキッド』前

 

「フロントトリガー。前列全てにパワー+10000です」

 

2『アウトライド・ドラコキッド』前

 

「ダブルトリガー!?」

「フロントトリガーゲットです。前列全てにパワー+10000!」

 

2枚のフロントトリガーが出てきたことにより、海未の前列全てのユニットは合計でパワーが+20000される。

 

「ネイブルゲイザー・ドラゴンでヴァンガードにアタックです!」

「パワー37000……ノーガード、ダメージチェック」

 

5点目『タブレット・エンジェル』☆

 

「っ! クリティカルトリガー! ヴァンガードにパワー+10000です!」

 

なんとかダメージトリガーでアルテミスのパワーを18000まで上げた紗夜。

だが、海未のアタックは終わらない。

 

「まだです……! ディーネでヴァンガードにアタックです!」

 

ディーネのパワーは、先程のフロントトリガー2枚の恩恵で、パワー28000まで上がっていた。

 

大鍋(おおなべ)魔女(まじょ) ローリエでガード、更に黄昏の狩人アルテミスでインターセプトです!」

 

SLD 25000、ガード成功

 

「…ディーネのスキル。アタックかブーストしたバトル終了時、このターン4回目以降のバトルなら、自身を手札に戻します。ターンエンド……です」

 

最後のアタックを止められた海未は、次のガードに備えるため、ディーネのスキルを使って手札に戻した。

 

「スタンド&ドロー……(凄い気迫だった。それに園田さんのあの目……悠里さんや湊さんと同じ……まだ諦めてない……) いきます! ジェネレーションゾーン解放!」

 

超越コスト

『月夜の戦神 アルテミス』

 

「ストライドジェネレーション! 『神域の美麗神(コンプリートビューティー) アルマーダ・アフロス』!」

 

「絶対に防いでみせます……」

 

「アルマーダ・アフロスの天啓、ソウルに置き、アワナミをレスト状態にします。ギフト効果で、アルマーダ・アフロスのパワー+10000。更にスキル発動、カウンターブラスト1枚とGゾーンのカードを1枚表にすることで、リアガードにパワー+10000、クリティカル+1です。効果はアマルーダへ!」

 

「合計でパワー21000とクリティカル2ですか……」

 

「バトルフェイズ。天地の弓弦のブースト、アマルーダでヴァンガードにアタックです!」

 

「ブースト込みでパワー29000……クリティカル2。ならここは……ノーガードです!!」

「「海未ちゃん!?」」

 

ダメージが4にも関わらず、クリティカルが2のリアガードのアタックを海未はノーガードを宣言した。

これには穂乃果とことりも驚きを隠せなかった。

 

「ダメージチェック」

 

5点目『ティアーナイト エルマリア』

6点目『虹色秘薬の医療士官』治

 

「ヒール……トリガー……」

「ヒールトリガー。ダメージ1枚回復です。パワーはヴァンガードに!」

 

6点目のヒールトリガーを海未が引いた事により、紗夜は驚く。

そして海未は、ダメージトリガーで得たパワー+10000をヴァンガードに回す。これにより、レヴォンのパワーは12000から、22000まで上がる。

 

「アルマーダ・アフロスでヴァンガードにアタックです!」

「2体のアウトライド・ドラコキッドでガードです!」

 

アルマーダ・アフロスのパワー38000に対し、海未はシールド30000でガード。ヴァンガードのパワーと合わせてレヴォンは52000になる。

 

「…あのガードを突破するには、紗夜はトリガーを2枚引かなきゃいけないわね……」

「…仮にスタンドトリガーが出ても、前のターンに手札に戻したディーネと盤面にアルゴスが残ってるから、自信があるんでしょうね」

 

友希那と璃夢が分析する。

どの道、紗夜にはトリガー全てをヴァンガードに回すしかないのである。

 

「トリプルドライブ、ファーストチェック」

 

1『富貴のアブンダンテ』

 

「ノートリガー……セカンドチェック……」

 

2『挺身の女神 クシナダ』引

 

「ドロートリガー、1枚ドロー。パワーはヴァンガードに」

 

『神域の美麗神 アマルーダ・アフロス』POW 38000→48000

 

「サードチェック……」

 

3『戦巫女 ククリヒメ』☆

 

「クリティカルトリガー! 効果は全てアマルーダ・アフロスへ!」

 

これにより、アマルーダ・アフロスのパワーは58000になり、海未のガードをぶち破った。

 

「ふぅ……ダメージチェック……」

 

深呼吸して最後のダメージチェックをする海未。

 

 

そして最後のダメージは……

 

 

6点目『誓いの蒼剣姫兵 ディーネ』

 

 

ノートリガーだった。

 

 

「私の負けです。紗夜」

 

 




読んでいただきありがとうございます。
久しぶりのファイト回でしたので、不安なところもありましたが、なんとか形に出来たと思います。
次回も続けてファイト回になります。
本日はありがとうございました。

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