前回の予告通りファイト回になります。
サブタイが若干、物騒な感じなのは気のせいです。多分……
それではどうぞ。
千聖、花音、ことりの3人が戻ってから暫く休憩した後……
『続いてのファイトは、白色の選手です。選手は位置に移動してください』
3回戦目の音声が鳴る。
今度は白色…………ことりと瑠菜だった。
「ふんふん~♪」
「えっと……今日は……うん♪ この子にしようかな♪」
いつものようにマイペースにデッキをシャッフルする瑠菜。
ことりは2枚のカードを見て、1枚をデッキに、もう1枚をファーストヴァンガードにセットした。
その光景を見た千聖が一言。
「? もしかしてことりちゃんって、ファーストヴァンガードが複数あるの?」
「はい。ことりのその日の気分によって、変わるんです。しかもそれでデッキの回り方も変わるんですが……」
海未が苦笑いしながら質問に答える。
「そういえばアタシ、瑠菜がファイトするのを見るの初めてかなー。友希那は?」
「ないわね」
「そういえば、私もないわね」
「わ、わたしも……」
一方で、リサ、友希那、千聖、燐子は瑠菜がどんなファイトをするのかを珍しそうに見る。
「私も瑠菜がファイトするのを見るのは……初めて見ますね」
「穂乃果も。瑠菜ちゃんってずっと見る方だったよね。結構詳しいのに」
「……(はぁ……なるほどね。この日の為に取っておいたの……)」
なんと海未と穂乃果も瑠菜がファイトするのを見るのは初めてだと言う。
それを横目で見ていた璃夢は、溜息を吐きながらも瑠菜を見て口を開いた。
「瑠菜、やり過ぎるんじゃないわよ」
「大丈夫。大丈夫~。ことりちゃんなら耐えれるから大丈夫~」
「…初めて、ことりに同情するわ……」
この2人のやり取りを聞いていたことりを含めた一同は……
『えっ? どういう意味……?』
と思ったそうな……
そしてサイコロでどちらが先攻か決めた結果、ことりが先攻という形になった。
『ファイト……スタート!!』
「「スタンドアップ」」
「ザ・」
「「ヴァンガード!」」
第3回戦がスタートした。
「『
「ことり、呼んだ?」
「うん、よろしくね?」
「はーい」
ことりはエンジェルフェザー。対する瑠菜は……
「グレード0、『
「ルナー!! 呼び出すのが遅いよー!!」
「あはは~、ごめん、ごめん~♪」
『何あれ?』
30cmくらいの紫色のへんてこな人形だった。
しかも喋ってる。
いや、喋ってるという点では、ことりのゲダエルもだが。
驚きのあまり、璃夢を除いた全員が瑠菜のファーストヴァンガードの"ティポ"を調べると……
『ノヴァグラップラー』と表記されていた。
「ノヴァグラップラーに……全然見えません……」
紗夜の言葉に頷く一同。
「えっと……じゃあことりのターン。ドロー。ライド、『スカルペル・エンジェル』。ゲダエルを中央後列に移動に移動してターンエンド」
「わたしのターン~、ドロー。ライド~、『
自分が後攻なので、オーダーカードを手札に加える瑠菜。
「メインフェイズ~、『アンノウン・アダムスキー』を左前列、『光星戦士 シルバーフィスト』を右前列にコール~。バトルフェイズ、ヴァンガードのシルバーフィストでヴァンガードにアタック~」
「ノーガード」
「ドライブチェック~」
1『キャノン・ボール』前
「フロントトリガー、前列全てに
「に、2万!? だ、ダメージチェック……」
1点目『黒衣の震撼 ガウリール・プリム』
「な、なんで2万も上がるの!? フロントトリガーって、1万じゃ……」
「…シルバーフィストの永続スキルよ。平たく言うと、フロントトリガーがアップするの。ヴァンガードとリアガードの2体で+10000。ドライブチェックで出たフロントトリガーの基礎値10000とスキルと合わせて2万。解った?」
リサの驚きの声に璃夢が解説する。
「次~、リアガードのシルバーフィストでヴァンガードにアタック~」
「ノーガード、ダメージチェック……」
2点目『懲罰の守護天使 シェミハザ』☆
「クリティカルトリガー、効果は全てヴァンガードに」
ダメージトリガーが出て、ことりのヴァンガードは8000から18000に上昇するが……
「でも~、まだ届いてるんだよね~、アダムスキーでヴァンガードにアタック~」
「クリティカルヒット・エンジェルでガード」
SLD 15000、ガード成功
「ターンエンド~」
「ことりのターン、スタンド&ドロー、『
「ことりに呼ばれて、じゃじゃじゃじゃーん……」
ことりのもう1体のファーストヴァンガード、アズライールが謎のポーズで登場。
V『黒衣の救済 アラトロン』
中央後列『突貫の守護天使 ゲダエル』
左前列『スカルペル・エンジェル』
左後列『黒衣の燭光 アズライール』
右前列『黒衣の裁断 ハールート』
「ことりのいつもの陣形ですね……」
「……うーん……」
「穂乃果? どうかしましたか?」
海未がことりの盤面を見てると、穂乃果が首を傾げていた。
気になった海未が訊ねると、穂乃果が口を開く。
「気のせいかもしれないけど、ことりちゃん……なんか怒ってない?」
「言われてみれば……視えなくもないですが……」
幼馴染みの感だろうか? 2人は、ことりが怒ってる感じに見えると言う。
「…バトルフェイズ、ねぇ。瑠菜ちゃん、前から聞きたかった事があるんだけど……」
「ん~?」
アズライールでブーストしたスカルペル・エンジェルでリアガードのシルバーフィストにアタックすることり。
瑠菜はノーガードし、シルバーフィストをドロップゾーンに置いた。
「先ずはリアガードのシルバーフィストをドロップゾーン送りですか……」
「そうね。あれは後々、厄介になるから」
紗夜と友希那が2人の盤面を分析する。
「中学1年の時、
「……ノーガード」
ことりの質問には答えず、ダメージチェックする瑠菜。ドライブチェックで出たのはドロートリガー、1枚ドローし、パワーをまだ攻撃してないハールートに回す。そしてハールートの攻撃もノーガードした。
1点目『獣神 アズール・ドラゴン』
2点目『ネコ執事』
「誰から聞いたの~?」
「…お母さんから」
「…そっか~。スタンド&ドロー、『フュージング・ストライカー』にライド~。スキル発動~、山札の上から5枚見て、特定のカードをサーチ……ないな~。メインフェイズ、『フュージング・ストライカー』を右前列にコール~。スキル発動……ないな~? わたし、素引きかな~? まぁーいっか。『光星戦士 シルバーフィスト』を左後列にコール~」
ペースを崩さず進める瑠菜。
「ことりちゃんの入院費と手術代を悠里くんが全部払ったて……?」
「…ことりは小さい頃から、膝が悪かったんです。それで中学1年の時に手術するとは聞いてたんですが、退院する頃に何故か手術代と入院費が既に払われていたと聞きました……」
「でも、ゆうちゃんが全部払ったって聞いたのは穂乃果達も今初めて聞いて……」
花音の疑問に海未と穂乃果が言う。
他の者も驚きを隠せなかった……
「フュージング・ストライカーでヴァンガードにアタック~」
「ノーガード」
「ドライブチェック~」
1『キャノン・ボール』前
「フロントトリガ~。前列全てにパワー+25000~」
「…で、フュージング・ストライカーもシルバーフィストと同じ様に、フロントトリガーをパワーアップさせるの」
「ことりちゃんじゃなくても、お手上げじゃない……」
璃夢の説明にやれやれといった感じになる千聖。
3点目『アンプテイション・エンジェル』
「次々~、シルバーフィストのブースト、アダムスキーでヴァンガードにアタック~」
「ブースト込みでパワー41000……ノーガード」
4点目『黒衣の快刀 イゼゼエル』
「リアガードのフュージング・ストライカーでヴァンガードにアタック~」
「そこは防ぐよ! サニースマイルでガード」
SLD 20000、ガード成功
「じゃあどうして教えてくれなかったの……?」
「ゆうくんに口止めされてたから。それにタイミング悪く、ゆうくんが大怪我した日と重なっちゃったからね~。それにその事を教えたところで、ゆうくんが余計に傷つくだけだったし~」
「…………」
大怪我。それは千聖から聞いた。
彼女も一部しか見てないが、腕の切り傷が酷かったと言っていた。腕の傷はことり自身も中学1年の時に見たことがある。
それを彼に聞いたら、転んだだけと言っていたが。
そんな彼女の表情を見て察したのか、瑠菜は真剣な表情で口を開く。
「一番辛いのは他でもない、ゆうくんだから。大怪我した後、ゆうくん何て言ったと思う? 『高校卒業までに答えが見つからなかったら、自分の人生に終止符をする』って言ったんだよ。わたし達の目の前で。この意味、察しがいい人なら……解るよね?」
「っ!?」
その言葉を聞いて、璃夢以外の全員が血の気が引く程表情を曇らせた。
終止符、悪い意味で言い換えると……つまりそういう事である。
「(嘘だって言いたい……けど瑠菜ちゃんが言うって事は……) スタンド&ドロー、『
Gゾーンから緑色の枠が描かれた横向きのギフトマーカーをハールートがいる右前列のサークルに設置する。
「………(これでハールートは、自分と相手ターン中、パワー+5000。インターセプト時にシールド+10000か~。)」
瑠菜がことりが獲得したギフト効果を分析する。
ことりが獲得したギフト、プロテクトⅡは、リサが使ったグレードが無い完全ガードに対し、こちらは、インターセプト強化と、パワーの増幅である。
しかもフォースⅠと同じく同じサークルにも置け、効果も重複するという、ターンを重ねれば重ねる程、強化されるという、別の意味で厄介な攻防一体のギフトであった。
V『団結の守護天使 ザラキエル』
中央後列『突貫の守護天使 ゲダエル』
左前列『スカルペル・エンジェル』
左後列『黒衣の燭光 アズライール』
右前列『黒衣の裁断 ハールート』 プロテクトⅡの効果で、パワー14000
「バトルフェイズ、ハールートでヴァンガードにアタック!」
「キャノン・ボールでガード~」
SLD 15000、ガード成功
「ゲダエルのブースト、ザラキエルでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード~」
「ツインドライブ、チェック」
1『黒衣の鏡像 ハギーテ』
2『懲罰の守護天使 シェミハザ』☆
「クリティカルトリガー。クリティカルをヴァンガード、パワーをスカルペル・エンジェルに」
『スカルペル・エンジェル』POW 8000→18000
「ダメージチェック……」
3点目『スターライト・ヘッジホッグ』
4点目『獣神 エクレール・ドラゴン』
「アズライールのブースト、スカルペル・エンジェルでリアガードのフュージング・ストライカーにアタック。スカルペルの永続スキル発動、自分のダメージが3枚以上なら、パワー+5000」
「ぐっ……」
ヴァンガードにアタックしてくるのかと思いきや、リアガードを狙ってきたことりのアタックを瑠菜は苦し紛れな表情をしながらも、ノーガードを選択し、リアガードを退却させる。
「……だったら、だったらなんで! なんでゆーくんを止めないの!? 友達じゃないの!?」
「…………」
ことりのターンが終了すると、彼女は瑠菜を怒鳴る。
その表情は、普段の彼女からは想像もつかない感情的な怒りだった。
「「…友達だからこそ(よ)だよ」」
ことりの言葉に瑠菜だけじゃなく璃夢も答えた。
「…止めるのが親友? それは押しつけじゃないかな? 確かにみんなが言うのも尤もだよ。けどね………」
「
2人の言葉には何故か重みが圧し掛かっていた。
「…ゆうくんがどれだけ味方がいなかったかか知らないよね? 南先生を除いた全生徒と教員に理不尽な扱いを受けてたんだよ、3年間ずっと……」
「…それだけじゃなくて、隣のクラスなのに、なんであんた達と接触できなかったか分かる? 悠里君がその気になれば、ちゃんと会えたのよ」
「「「えっ………」」」
瑠菜と璃夢の口から、衝撃の言葉が出る。
それを聞き、絶句する穂乃果、海未、ことり。
「じゃあなんで………」
「わたしに勝てたら教えてあげる。けど……」
ことりにそう言うと、瑠菜は瞳を閉じる。
そして……
「…ことりちゃん相手でも……わたし……
緑色の瞳から
「な、なんか……るなちゃん……怖い……」
怯えながら瑠菜を見る燐子。
観客席にいた璃夢を除く全員がそう思った。
「…因縁の相手は世界が違くても交わる……ね……」
「どういう意味?」
璃夢がポツリと呟いた言葉を友希那が隣で聞いてたのか、彼女に訊ねる。
「あの状態の瑠菜は、私がいる世界の瑠菜。解かりやすく言えば……そうね、コインの裏と言えばいいかしら。それを幼馴染みで親友であるこの世界のことりが……この場合は、コインの表のことりが、引き出したの」
璃夢の説明にいまいちピンとこない一同。
「…わたしのターン。スタンド&ドロー、神の拳を持ちし竜よ、出でて困難な壁を粉砕せよ! ライド・ザ・ヴァンガード! 『
「……普段はアズール・ドラゴンで決める瑠菜だけど、瞳を変えて、あのユニットにライドしたって事……それは相手を認め、本気で応え叩き潰す……それがあの裏瑠菜。別名……ブラッド・オブ・瑠菜」
そして今の状態の瑠菜を見ながら説明する璃夢。
「アクセルサークル解放! そこに『
V『闘拳竜 ゴッドハンド・ドラゴン』
アクセルサークルⅠ『獣神 アズール・ドラゴン』ギフト効果で、パワー22000
右前列『フュージング・ストライカー』
左前列『アンノウン・アダムスキー』
左後列『光星戦士 シルバーフィスト』
「…負けない。瑠菜ちゃんが相手でも絶対に!」
「……。バトルフェイズ、ゴッドハンド・ドラゴンでヴァンガードにアタック! ゴッドハンド・ドラゴンの
アタックをした時、瑠菜はスキルの宣言をする。カウンターブラスト1枚と、手札を1枚捨てた。
「ドライブ+1! 更に相手のヴァンガードがグレード3以上なら、クリティカルも+1!」
『闘拳竜 ゴッドハンド・ドラゴン』☆1→2
「手札を1枚捨てて、『
完全ガードの為、ガード成功
「…そりゃ防ぐよね? けど……チェック・ザ・トリプル・ドライブトリガー!」
1『ガントルーパー クレフテス』
「(良かった……トリガーは無い……)」
1枚目はトリガーではなく、安心することり。
だが後2回のドライブチェックがある……
2『ターボライザー』前
「ゲット・ザ・フロントトリガー。シルバーフィスト、フュージング・ストライカー、そしてゴッドハンド・ドラゴンの永続効果で、前列全てに
『闘拳竜 ゴッドハンド・ドラゴン』POW 12000→42000
『獣神 アズール・ドラゴン』POW 22000→52000
『フュージング・ストライカー』POW 9000→39000
『アンノウン・アダムスキー』POW 8000→38000
「サードチェック」
3『キャノン・ボール』前
「ゲット・ザ・フロントトリガー。更に前列全てにパワー+30000!」
『闘拳竜 ゴッドハンド・ドラゴン』POW 42000→72000
『獣神 アズール・ドラゴン』POW 52000→82000
『フュージング・ストライカー』POW 39000→69000
『アンノウン・アダムスキー』POW 38000→68000
「ダブルフロントトリガー!?」
「前列全てにパワー+60000!? パワー上がり過ぎですよ!?」
「そ、それだけじゃないです。アダムスキーがいるサークル……シルバーフィストのブーストをすれば、パワーラインは、76000です……」
「「「「…………」」」」
「ふえぇ………」
瑠菜がフロントトリガーを2枚引いた事で、まだアタックしてないユニットのパワーを見て、驚く海未と紗夜。更にアダムスキーのサークルのパワーラインを驚きの声で分析する燐子。
友希那、リサ、千聖、穂乃果は唖然とし、花音はふえぇ……である。
あのパワーラインのリアガードでことりはアタックされるのか………
「アズール・ドラゴンでアタック!」
「ノーガード………ダメージチェック……(インターセプトしても足りない。多分、6点目のヒールトリガーに賭けるしか………)」
残りの全てのユニットのアタックを防げないと判断したことりは、全てのアタックをノーガードを選択。
5点目『アンプテイション・エンジェル』
6点目『団結の守護天使 ザラキエル』
だが、ヒールトリガーは出ず、全てノートリガーだった。
「…ねぇ。瑠菜ちゃん……さっきの事……ゆーくんに聞けば教えてくれるかな………?」
「ゆーくん次第だと思うよ~♪」
ことりの質問に瑠菜は、いつもの優しいマイペースな口調で言った。
読んでいただきありがとうございます。
瑠菜が使ったファーストヴァンガードは、オリカです(笑)
見た目は、まんま『テイルズオブエクシリア』のティポです。
次回もファイト回の予定です。
ちなみに、友希那ちゃん、穂乃果ちゃんの予定です。
本日はありがとうございました。