月の少年の休日日記   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回はファイト回がちょっとだけ入ってます。
誰だろうねー……(逸らし顔)

それではどうぞ。



第34話 小さな立会人

ことりと瑠菜のファイトが終わり、2人は観客席に戻る。

 

「あ~疲れた~……」

「でもなんか楽しかったね♪」

「そうだね~♪」

『…………』

 

さっきまでのピリピリとした雰囲気は何処にやらと思う他一同。

 

「えっと~、次の対戦カードは~……あれ?」

 

次の対戦カードを操作しようとした瑠菜が首を傾げた。

 

「瑠菜ー? どうかしたの?」

「機械がうんともすんとも言わないんだよ~。壊れては無いみたいだけど~」

 

リサが訊ねるが、彼女は機械が何故か動かなくなってしまった事を話す。

 

『暫くの間、メンテナンスに入ります。申し訳ございませんが、別のエリアでファイトをしてください。尚、()()()()()()()()()に事情を説明すれば、現在の場所でのファイトの記録は更新されます』

「あらら~」

 

音声が鳴り響く。

なるほど。メンテナンスなら仕方ないと瑠菜は納得する。

 

「しょうがないか~……う~ん、じゃあ~……」

 

悩みながらも瑠菜は璃夢を除いた8人を見て……

 

「ここから近いエリアに行く途中に、洋服屋があるからそこに行こー♪」

 

いつものペースを崩さずに言った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

歩いて20分だろうか?

目的地らしき場所に一行は着いた。

 

「こんなところに洋服屋なんてあったんですか……」

「遠くから見たら、喫茶店に視えなくもないですね……」

「大きければ小さくも無い……くらいのお店……ですね……」

 

紗夜、海未、燐子が店を見て口にする。

店の外観は、喫茶店っぽい。それが第一印象だった。

入口のすぐ横にある小さなテーブルには、『ファッションデザイナー現在出張中』の札が置かれていた。

 

「みんなの藍音学院の許可証とこのお店のポイントカードを作ろうと思って~。一石二鳥になるよ~♪」

「…ここで作れるの?」

「作れるよ~♪ 入店ガラガラ~♪」

 

友希那の問いにのほほんと答えながらドアを開ける瑠菜。

 

「いらっしゃいませー♪ 手作りファッションの店、『エイブルミナヅキーズ』にようこそー♪」

 

出迎えたのは、エプロン姿の涼香だった。

両肩には、青いハリネズミと赤いハリネズミが乗っていた。

何故か2匹も小さいエプロンをしている。

 

「あ♪ りむおねえちゃんだー♪」

 

璃夢を見つけた涼香は抱きついた。

突然の事に彼女は……

 

「悠里君と一緒にテイクアウトしてもいいかしら?」

「…ダメに決まってるでしょ。気持ちは分かるけど」

「友希那~? 涼香を撫でながら言っても、説得力がないよ~?」

 

真顔で答える璃夢と友希那に対して、リサがつっこむ。

 

「涼香ちゃーん、みんなの分のポイントカードを作りに来たんだけど~……忙しい~?」

「そんなに忙しくないから大丈夫ー♪ おねえちゃん達のポイントカードだね? ちょっと待っててー?」

『か、可愛い……(です……)』

 

瑠菜のお願いに、にへ~♪と笑いながら問題ないと答える涼香。

そして、店内を見てて待っててと言い、とてとてと店の奥に走っていく涼香。

仕草が可愛すぎる為、全員の顔が緩んでいたが……

 

「これ有名なブランドのやつじゃん!? 値段は……や、安くない!?」

「涼香ちゃんの権限で安く仕入れてるんだよ~♪ その代わり現品限りだけど~」

「あ。アクセサリーもある……」

「そっちは、ゆうくんが気紛れで作ったアクセサリーだよ~。そこそこな値段はするけどね~?」

「えっ!? ゆうちゃんの手作り!?」

「だから店の名前も悠里と涼香ちゃんの名字が入ってるのね……」

 

リサと穂乃果の疑問に答える瑠菜に対し、千聖が店の名前の由来を推測する。

 

「お待たせしましたー」

 

ちょうど涼香が店の奥から戻ってきた。

 

「はい。おねえちゃん達のポイントカードです♪」

 

笑顔でどうぞと言いながら、友希那達にポイントカードを渡す。

渡されたカードには、IDと証明写真が記載された。

 

『…………いつ撮られてたんだろう?(でしょうか?)』

 

一瞬思ったが、涼香が可愛いので気にしない事にした。

その後、それぞれが気になった服を買い洋服屋を後にするのであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

涼香の洋服屋から歩いて更に10分。

着いた場所は、青紫色の金木犀の低木が多く生えている自然豊かな公園だった。

 

「着いたよ~♪ じゃあ友希那ちゃんと穂乃果ちゃん。このくじを引いてねー?」

 

瑠菜がまた何処からかクジ引きを取り出した。

そして友希那と穂乃果は言われた通りに引く。友希那のくじには『あたり』の文字が。穂乃果のくじには『残念。ハズレ』の文字が書かれていた。

 

「ええー……穂乃果、ハズレだー……」

「…瑠菜。これ何?」

「ふっふっふっー♪ それはねー……今から友希那ちゃんには()()()()()()()()()とファイトをしてもらいま~す♪」

『立会人……(ですか)?』

「…ああ。なるほどね……」

 

瑠菜の言葉に璃夢を除いた8人が疑問の声を上げる。

そういえば、先程の機械が立会人がどうのと言ってたが……それと関係があるのだろうか?

 

「ちなみに立会人とは勝ち負け関係なしのファイトだからね~♪」

「…それでも私は手を抜かないわ」

「アハハ……友希那らしいね~……」

「…ですが、湊さんの相手の立会人の方がまだいらっしゃってませんが……」

 

紗夜の言葉に瑠菜は、それなら大丈夫と言いながら、自分のデッキケースのダイアル番号の画面を開き……

 

「えっと~……1212(いちにーいちにー)28(にぱ)~♪ 送信っと♪」

 

完了のボタンを押す。

 

『只今より、立会人とのエクストラファイトを開始します。選手は位置についてください』

 

音声が鳴り、友希那は瑠菜に指定された位置につく。

デッキをシャッフルし、ファーストヴァンガードをセットする。

 

「友希那さんの相手って……誰なんだろう……?」

 

燐子の言葉に瑠菜と璃夢を除いた7人が頷く。

その時だった……

 

「ぱんぱかぱ~ん♪ ルーちゃんか璃夢ちゃんに呼ばれて飛び出て、じゃじゃじゃじゃーん♪」

 

目の前の空間が突如割れ、小学生くらいの子供が変なセリフを言いながら現れた。

そして友希那も含めた8人は驚きのあまり、唖然とした。

驚いてる8人を見て瑠菜はしてやったりをした表情で……

 

「は~い♪ このエリアの立会人は、小学生時代のゆうくんで~す♪」

「あなたの隣に這いよる混沌、通りすがりの魔女、水無月悠里です☆」

「キャー♡ 悠里君ー♡ カッコ可愛いー♪ こっち向いてー♪」

 

小さい悠里は謎の決めポーズをしながらドヤ顔するのであった。

璃夢はカメラで激写しまくっていたが。

 

「さて。悪ふざけはここまでにして、ルーちゃん、ルーちゃん。なんで僕呼ばれたの?」

「んーとねー……かくかくしかじか……」

「まるまるうまうまね。目の前のおねーさんとファイトすればいいの?」

「そーそー♪」

『…………』

「ところであんた達はいつまで硬直してるのよ。いい加減に現実に帰って来なさい」

 

小さい悠里が瑠菜とやり取りしてる間に璃夢が驚きのあまり硬直してる友希那達を現実に戻す。

 

「小さい頃の悠里さんって………あんなに明るいんですか?」

「氷川さん……小さい頃のゆうりくんはあれくらいが普通なんです。わたしも久しぶりに見ました……」

 

紗夜の疑問に燐子が答える。

 

「はっ!? おねーさんがデッキの準備をし終わってる!? 僕も用意するから待っててー」

「……(私だって分からないのかしら? なんか寂しい……)」

 

小さい悠里はファイトをする相手が友希那だと分かってないのか、せっせと準備をする。そんな幼い頃の彼を見て複雑な気持ちになる友希那。

 

「ちょっと友希那、悠里君に気づいてもらえないからって何拗ねてんのよ」

「す、拗ねてないわよっ!」

 

思ってる事が顔に出ていたのか、璃夢が煽る。

すると小さい悠里は2人を見て……

 

「…友希那……? えっー!? もしかして僕が今からファイトする相手って、()()()()()なの!?」

『ゆきちゃん……?』

「なっ……!?」

 

目の前の相手が友希那だと知ると驚きの声を上げる。

他の7人は、渾名に疑問を抱き、友希那は顔を真っ赤にしていた。

 

『ファイト……スタート!!』

 

「「スタンドアップ」」

「ザ・」

「「ヴァンガード!」」

 

試合開始の音声で友希那はひとまず助かったと思ったそうな。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「『凛然の騎士 ネーサ』」

 

友希那はシャドウパラディン。対する小さい悠里は……

 

「グレード0、『先陣(せんじん)探索者(シーカー) ファイル』」

 

ロイヤルパラディンだった。

しかもカテゴリー……『探索者(シーカー)』である。

 

「私の先攻。ドロー……(悠里がロイヤルパラディンを使ってた時って確か……) 『竜刻魔導士 イーニッド』にライド。ネーサは中央後列に移動。ターンエンドよ」

 

「僕のターン。ドロー。ライド・ザ・ヴァンガード! 『連接棍(れんせつこん)探索者(シーカー) イスバザード』! ファイルは中央後列に移動。バトルフェイズ、ヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガードよ」

 

ドライブチェックでクリティカルトリガーが発動。友希那はダメージチェックを2回行うが、ダメージトリガーは無しだった。

 

「私のターン。スタンド&ドロー、『彗星の魔女 サーバ』にライド。メインフェイズ、『兇変(きょうへん)魔女(まじょ) エマー』、『哀慕の騎士 ブランウェン』を右列にコール。エマーのスキル。他のリアガードが登場した時、1ターンに一度、自身にパワー+5000。ブランウェンのスキル、山札から5枚見て、グレード3を探すわ」

 

「……(デッキ圧縮とサーチかぁ)」

 

「ルアードを手札に加えるわ。引き換えに手札を1枚捨てる」

 

コストとして友希那は『竜刻守護者 エスラス』を手札から捨てた。

 

「バトルフェイズ、ネーサのブースト、サーバでヴァンガードにアタック」

「ノーガード」

 

1『竜刻魔剣士 ダグザ』

 

「ダメージチェック……」

 

1点目『アミュレット・ピュアイーグル』☆

 

「クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガード」

「ならこっちのアタックはどうかしら? ブランウェンのブースト、エマーでヴァンガードにアタック」

「ノーガードだよ。ダメージチェック……」

 

2点目『爛漫の探索者 セルデック』

 

「ターンエンドよ」

 

これでお互いのダメージは2対2。

序盤だが、まだ互角。次は小さい悠里のターンである。

 

「僕のターン。スタンド&ドロー、立ち上がれ、僕の分身! ライド・ザ・ヴァンガード! 『ブラスター・ブレード・探索者(シーカー)』!」

 

それを見た観客席の一同……穂乃果が口にした。

 

「あれ? ブラスター・ブレードって、花怜ちゃんが使ってなかったっけ?」

「元々は、ゆうくんのなんだよ~。璃夢ちゃんのブラスター・ダークも元々は、ゆうくんが使ってたやつだし~」

「へぇ~。そうなんだー……」

 

穂乃果の疑問に瑠菜が答える。

 

「『誠実(せいじつ)探索者(シーカー) シンリック』を左前列にコール。バトルフェイズ、ファイルのブースト、ブラスター・ブレード・探索者でヴァンガードにアタック!」

 

「ノーガード」

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー」

 

1『セントフレア・ドラコキッド』☆

 

「ゲット、クリティカルトリガー。シンリックにパワー+10000。ヴァンガードにクリティカル+1!」

 

「っ! ダメージチェック……」

 

3点目『竜刻魔剣士 ダグザ』

4点目『赤閃の騎士 フェルディア』

 

「シンリックでヴァンガードにアタック。スキル発動、自分の探索者を持つヴァンガードがいるならアタック時、パワー+3000」

 

「(さっきのトリガーも合わせて、パワー20000……) ダークサイド・トランぺッターでガードよ!」

 

SLD 15000、ガード成功 

 

「ターンエンド」

「…私のターン、スタンド&ドロー、『覚醒を待つ竜 ルアード』にライド。メインフェイズ、『彗星の魔女サーバ』を左前列にコール。エマーのスキル、私のリアガードが登場したから、自身にパワー+5000」

 

V『覚醒を待つ竜 ルアード』

中央後列『凛然の騎士 ネーサ』

右前列『兇変の魔女 エマー』

右後列『哀慕の騎士 ブランウェン』

左前列『彗星の魔女 サーバ』

 

「バトルフェイズ、サーバでシンリックにアタック」

「セントフレアでガード」

 

SLD 15000、ガード成功

 

「ネーサのブースト、ルアードでヴァンガードにアタック」

「ノーガードだよ」

「ツインドライブチェック……」

 

1『覚醒を待つ竜 ルアード』

2『瞑目の短剣 プレデリ』☆

 

「クリティカルはヴァンガード、エマーにパワー+10000」

「2ポイントのダメージか。ダメージチェック……」

 

3点目『探索者 セイクリッド・ういんがる』

4点目『探索者 ライトブレイズ・ドラゴン』

 

「ブランウェンのブースト、エマーでヴァンガードにアタック」

「パワー33000かぁ……ノーガードかな。ダメージチェック……」

 

5点目『護法の探索者 シロン』

 

「ターンエンドよ。(これで5ダメージ……けど気は抜けないわ……)」

 

小さい悠里にダメージ5まで追い込んだ友希那。

しかし彼女は相手が見た目が小学生で悠里である事には変わりない為、気が抜けなかった。

 

「……スタンド&ドロー、開け、光輪の門。舞い降りよ、白銀の翼! ライド・ザ・ヴァンガード! 『探索者(シーカー) シングセイバー・ドラゴン』!」

 

小さい悠里のグレード3が登場し、超越(ストライド)するのかと一同は思ったが、スキップし、メインフェイズに移行した。

 

「残念ながらコストが足りないんだ。それにストライドが全てじゃないよ?」

 

友希那の表情が分かったのか、苦笑いしながらも答える小さい悠里。

 

「……さてと。シンリックを後列に移動。前列に『ブラスター・ブレード・探索者』をコール。能力解放(アビリティブラスト)、バースト・バスター。エマーを退却!」

 

カウンターブラストを1枚払い、スキルを発動した小さい悠里。

友希那のエマーを退却させた。

 

「『探索者(シーカー) ライトセイバー・ドラゴン』を右前列にコール」

 

V『探索者 シングセイバー・ドラゴン』

中央後列『先陣の探索者 ファイル』

左前列『ブラスター・ブレード・探索者』

左後列『誠実の探索者 シンリック』

右前列『探索者 ライトセイバー・ドラゴン』

 

「バトルフェイズ、ライトセイバーで、サーバにアタック!」

「ダグザでガードよ」

 

SLD 5000、ガード成功

 

「ファイルのブースト、シングセイバーでヴァンガードにアタック。アタック時、シングセイバーにパワー+2000」

 

「…(悠里のトリガー次第だけど……) ダークボンド・トランぺッター、ダークサイド・トランぺッターでガードよ!」

 

「(ヴァンガードと合わせてパワー31000。トリガー2枚貫通か。)……チェック・ザ・ツイン・ドライブトリガー」

 

1『探索者 トランキル・ユニコーン』

2『朝恩の運び手 レルグラ』引

 

「ゲット、ドロートリガー。ブラスター・ブレード・探索者にパワー+10000。そして1枚ドロー……」

 

「……(問題は次ね。ガードするべきか。でもここは……)」

 

「シンリックのブースト、ブラスター・ブレード・探索者でヴァンガードにアタック」

 

「ノーガードよ。ダメージチェック……」

 

5点目『哀慕の騎士 ブランウェン』

 

「ターンエンド」

「私のターン、スタンド&ドロー……っ!?」

 

友希那のターンになり、カードを引くと彼女の手が止まった。

 

「…メインフェイズ。『竜刻魔剣士(ドラグフェンサー) ダグザ』を右前列にコール。そのままバトルフェイズよ……」

 

なんとストライドせず、そのままリアガードをコールし、バトルフェイズまで移行させたのだ。

 

「友希那、ストライドしなかったけど……どうしちゃったんだろう……?」

「ルアードのスキルも使いませんでしたしね……あっ。でも、ルアードのスキルも使えなかったのが正しいんじゃ……」

 

リサと燐子が盤面を見て呟く。

 

「サーバでブラスター・ブレード・探索者にアタック」

「ノーガード」

「ネーサのブースト、ルアードでヴァンガードにアタック」

「…『護法(ごほう)探索者(シーカー) シロン』で完全ガード」

「ツインドライブチェック……」

 

1『竜刻守護者 エスラス』

2『ダークサイド・トランぺッター』☆

 

「クリティカルトリガー。効果は全てダグザに!」

 

『竜刻魔剣士 ダグザ』POW 9000→19000

 

「ブランウェンのブースト、ダグザでヴァンガードにアタック」

「エレインでガード」

 

SLD 20000、ガード成功

 

「ターンエンド……(いつもならストライドして次のターンまで考えるのに、今回はできなかった……)」

 

「僕のターン。スタンド&ドロー、ライドフェイズスキップ。メインフェイズまで移行するよ」

 

またもや小さい悠里はストライドをしなかった。

そして友希那を真っ直ぐ見ながらこう言った。

 

「ゆきちゃんさ? 何を迷ってるの?」

「えっ……?」

「…今の僕からしたら先の事だから、聞かないけどさ、今のゆきちゃんは何かに迷ってるように視えるよ」

「私は……」

 

迷い。言われて思い当たる節はある。

友希那の迷い。それは、悠里の事だった。今の悠里が笑わなくなってしまったのは、自分にも原因があるんじゃないかと思ってしまったから。

昨夜、千聖に聞かされた事や中学時代の出来事等。罪悪感が襲ってくるのだ。今、自分とファイトをしてる小さい悠里を見ていると余計に。

 

「『自若(じじゃく)探索者(シーカー) ルキウス』を右後列、『探索者(シーカー) セイクリッド・ういんがる』を左前列にコール。絶対の魔女だって言っていた。『人間は極限まで努力する事で揺るぎない確固たる意志を得る』って。それは即ち、絶対の未来。けど、それを行動したところで必ずしも報われるとは限らない……」

 

淡々と小さい悠里は言う。

まるで()()()()()()()()()()()()()()()

 

「…だから僕は……この選択をする。たとえそれが……惨劇でも。忘却の絶望の中に伸びる一筋の光。暗闇の中でメイトと僕を繋ぐ……勇気という名の光! シーク・ザ・メイト!」

 

小さい悠里はドロップゾーンから、4枚のカードを選び山札に戻した。

そして山札から1枚のカードが手に加わる。

 

「並び立て、ブラスター・ブレード・探索者、双闘(レギオン)!」

 

加えたカード……『ブラスター・ブレード・探索者』をヴァンガードサークルにセットした。

 

「ファイルの能力解放(アビリティブラスト)、レギオンした時、自身をソウルに置く。山札からブラスター・ブレード・探索者を1枚までスペリオルコールできるけど……僕は0()()を選択」

 

V『探索者 シングセイバー・ドラゴン』 『ブラスター・ブレード・探索者』

左前列『探索者 セイクリッド・ういんがる』

左後列『誠実の探索者 シンリック』

右前列『探索者 ライトセイバー・ドラゴン』

右後列『自若の探索者 ルキウス』

 

「バトルフェイズ、シングセイバーとブラスター・ブレード・探索者のレギオン・アタック!」

「手札を1枚捨てて、エスラスで完全ガードよ!」

 

完全ガードの為、ガード成功

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー……」

 

1『誠実の探索者 シンリック』

2『朝恩の運び手 レルグラ』引

 

「ゲット、ドロートリガー。ライトセイバーにパワー+10000。そしてドロー!」

「(あと2回の攻撃を防げば……)」

「バトル終了時、レギオンズ・ヴァンガード! 能力解放(アビリティブラスト)! ソウルメイトレギオン!」

 

小さい悠里はスキルの発動を宣言した。

カウンターブラストを2枚払い、ソウルブラスト3枚、更に手札を2枚捨てたのだ。

すると山札から、『シングセイバー・ドラゴン』がスペリオルライドで現れ、更にソウルから、『ブラスター・ブレード・探索者』を呼び、再びレギオンしたのだ。

 

「ソウルからブラスター・ブレード・探索者!?」

「もう一度、レギオン・アタック!」

「なら……『結界の魔女 グラーニャ』、カウンターブラストを1枚払って、クインテットウォールよ!」

 

友希那は分身カードのグラーニャを出した。

山札から5枚、彼女のガーディアンサークルにコールされる。

 

Gサークルにコールされたカード

 

『竜刻魔導士 イーニッド』SLD 5000

『瞑目の短剣 プレデリ』SLD 15000

『竜刻守護者エスラス』SLD 0

『ハウルオウル』SLD 5000

『覚醒を待つ竜 ルアード』SLD 0

 

「シールド合計、25000……ヴァンガードのパワーを合わせて、36000ですか……」

「ゆーくんはトリガー2枚出さないと突破できないね……」

「でも……ゆうちゃん、なんか笑ってるよ?」

 

穂乃果の言葉に一同は小さい悠里に視線を向けた。

そう。何故か笑ってるのだ。突破できたら面白いよねみたいな感じで。

 

「シングセイバーのスキルでアタック時パワー+2000。レギオンしてるから、トータル23000。ゆきちゃんいいの? ダグザでインターセプトすれば、完全に通らなくなるけど?」

 

「それでも私はこれに賭けるわ。それと……その呼び方……や、止めて……」

 

「じゃあ僕が勝ったら呼び方はずっと継続ね♪ チェック・ザ・ドライブトリガー……」

 

1『アミュレット・ピュアイーグル』☆

 

「ゲット、クリティカルトリガー。ヴァンガードにパワー+10000。セカンドチェック……」

 

2『セントフレア・ドラコキッド』☆

 

「ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てヴァンガードへ」

 

2枚ともトリガーが出た為、友希那のガードがぶち抜かれた。

 

「ダメージチェック……」

 

6点目『ダークサイド・トランぺッター』☆

 

「クリティカルトリガー。ヒールトリガーじゃないから、私の負けね……」

 

しかし友希那は自然と笑っていた。

本人は気づいてないが。

 




読んでいただきありがとうございます。
今回、小さい悠里が使用したデッキレシピ(メインデッキ)は以下になります。
5月22日(金曜日)発売予定の『プレミアムコレクション2020』の一部のカードも入っております。
※新規はVシリーズの意味です。

☆グレード3

探索者 シングセイバー・ドラゴン……4枚

探索者 ライトセイバー・ドラゴン……2枚

探索者 セイクリッド・ういんがる……2枚

☆グレード2

ブラスター・ブレード・探索者……4枚

探索者 ライトブレイズ・ドラゴン……2枚

天賦の探索者 ヴァルロッド……2枚

爛漫の探索者 セルデック……3枚

☆グレード1

護法の探索者 シロン……2枚(守護者)

探索者 プルームウォール・エンジェル……2枚(守護者)

誠実の探索者 シンリック……4枚

連接棍の探索者 イスバザード……3枚

探索者 トランキル・ユニコーン……2枚

☆グレード0

先陣の探索者 ファイル……1枚【FV】

自若の探索者 ルキウス……1枚

アミュレット・ピュアイーグル……4枚【☆】

セントフレア・ドラコキッド……4枚【☆】

朝恩の運び手 レルグラ……4枚【引】

世界樹の巫女 エレイン……4枚【治】(新規)

次回は友希那ちゃんと穂乃果ちゃんのファイト回になります。
ひょっとしたら途中で花音ちゃんの誕生日回が入るかもしれませんが、ご了承ください。
本日はありがとうございました。
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