前回の予告通り、第2章最後のファイト回になります。
楽しんでもらえると幸いです。
それではどうぞ。
なんやかんやで9人の美少女からのお説教から解放された悠里。
「…僕思うんだ。3日くらい寝なくても平気だと思うんだよ」
「ユーリ、普通の高校生が毎回そんな事したら体を壊すわ」
「「うんうん!」」
悠里の愚痴に手伝いを終え合流したティアがつっこみ、花怜と瑠菜が頷く。
「というわけで~、ゆうくんには~罰ゲームでファイトをしてもらいま~す」
「…誰と?」
「穂乃果ちゃんでよくない?」
「えっ!? 私!?」
瑠菜の罰ゲーム案で悠里の相手は誰にするかと思ったところ、花怜が穂乃果でよくないと口にした。
突然の事に穂乃果は驚き、海未とティアは花怜を見ながら、また悪い癖が始まった……と溜息を吐きながら思ったそうな。
穂乃果と悠里は位置につき、デッキをシャッフルし、ファーストヴァンガードをセットする。
「僕は引き直しはしないけど……ほのちゃんは?」
「えーっと、じゃあ2枚だけ交換するよ」
「…ん、分かった」
その様子を見て、海未がこんな事を口にした。
「思ったんですけど……悠里君が使うギアクロニクルって、変わってますよね」
「確か……タイムウェーブだったかしら? タイムリープとはかなり異なってたけど……」
「ええ。終わった後に悠里君に見せて貰ったんですが、地味にハンデスが出来るGユニットもいたので、最初は驚きました……」
悠里とファイトした事がある海未と千聖がこれからどういうファイトをするのか予想をする。
ネオネクタールが相手だから、難しそうと他の7人も口にしたのだが……
「あれ? ゆうり君、ギアクロニクルを使う時っていつも引き直ししてた筈だけど……」
「だよね~、ゆうくんがギアクロニクルで引き直しをしないって珍しいよね~」
「……(ま、まさか……ユーリ……)」
花怜と瑠菜の言葉を聞いて、ティアは冷や汗をかく。
そしてある答えに行き着く。
「お、終わったわ……」
「ティアちゃん? 顔色が悪いけど……大丈夫?」
「具合でも悪いんですか?」
その様子を見た花音と燐子が声をかけるが、大丈夫だけど、このファイト終わったわ……しかティアは口にしなかった。
そして一同が2人を見ると、ちょうどちらか先攻が決まったようだ。
モニターには、悠里が先攻という形になった。
「「スタンドアップ・」」
「ザ・」
「「ヴァンガード!」」
ファイトが始まり、背景も惑星クレイの荒野と海岸に変化した。
「『桃園の乙女 エルミ』」
穂乃果はネオネクタール。ティアを除いた一同は悠里のギアクロニクルのファーストヴァンガード『始まりの時乙女 アルル』かなーと思ったのだが……
「…グレード0、『セレナ』」
「…私、参上……」
まさかのバミューダ△だった。
セレナが少しドヤ顔をしながら海面から現れる。
「…僕のターン、ドロー。『5人いっしょ セレナ』にライド」
「…私、登場……」
「セレナのスキルで、1枚ドローして、ターンエンド」
謎の決めポーズをするセレナ。見慣れてるのか悠里はターン終了を宣言する。
「穂乃果のターン、ドロー。『萌芽の乙女 ディアン』にライド、エルミを後ろに移動。バトルフェイズ、エルミのブースト、ディアンでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード」
ドライブチェックでトリガーは出ず、悠里はダメージチェックを行う。
1点目『5人いっしょ セレナ』
「…僕のターン、スタンド&ドロー、『
「…私、再び参上……キラッ☆」
薄いピンク色のステージ衣装に着替えたセレナが決めポーズしながら登場する。もちろんドヤ顔も忘れない。
「メインフェイズ、コール・ザ・リアガード、『From CP ソナタ』を左前列、『From CP カノン』を右後列にコール」
セレナと同じ衣装を着た金髪のマーメイドの少女と黒髪のロングヘアーのマーメイドの少女が悠里のリアガードサークルに現れる。
「ユーリ、呼んだ?」
「ユーリ、呼びました?」
「…うん。いつものステージ衣装もいいけど、その衣装も似合ってるよ。うん、可愛い」
「「も、もうっ……!!」」
悠里に褒められて照れ始めるソナタとカノン。
「ユーリ、私は?」
「…似合ってるし可愛いに決まってるじゃん」
「っ!! そ、そうか……こほん! それよりアレを見た方がいいと思うぞ」
セレナに指摘され、彼女が指さした方に目を向けると……
「むうぅ~~っ!!!」
「…………」
穂乃果が頬を膨らませながら、悠里を睨んでいた。
見てて全然怖くないなと思ったのだが……
「…………」
「っ!?(なんか視線が……)」
嫌な視線を感じ、チラッと目線を向ける。
そこには友希那、リサ、紗夜、燐子、千聖、花音、海未、ことりの8人が穂乃果と同じ表情をしていた。
特に友希那はプイと拗ねてしまっていた。
「……メインフェイズ、この3人は固有能力、
穂乃果にも分かりやすいように、悠里は旋律の説明をする。
「カノンのスキル。登場時にソウルチャージ1。これは強制効果ね。バトルフェイズ……」
バトルフェイズを宣言する悠里。
「ソナタでヴァンガードにアタック、ソナタの旋律、ヴァンガードにアタックしたバトル中、自身にパワー+5000」
「ちょっと過剰だけど……ハッピー・ラッキーでガードだよ!」
SLD 15000、ガード成功
「次、セレナでヴァンガードにアタック。ソナタの旋律効果で、ヴァンガードにアタックしたバトル中、パワー+5000」
「ノーガード!」
「チェック・ザ・ドライブトリガー……」
1『From CP フィナ』
「…ここで引くか。予想はなんとなくしてたけど。アタックがヴァンガードにヒットしたので、セレナのスキル発動。僕の手札が4枚以下なので、1枚ドロー……」
「ダメージチェック……」
1点目『理想の乙女 トゥーリア』
アタックがヴァンガードにヒットしたので、セレナのスキルで手札を1枚増やす悠里。
「……(ドローしたカードは……なるほどね)。次、カノンでヴァンガードにアタック。ソナタの旋律効果で、パワー+5000」
「ここは、ガー……「カノンのスキル発動、旋律を持つヴァンガードがいるなら、そのターン中、カノンがアタックしたバトルでは、手札からガードする時は2枚以上でガードしてね?」ノーガード、ダメージチェック……」
2点目『快音の乙女 イマルート』
ガードをしようとした穂乃果だが、まさかのバトル限定のガード制限のせいでノーガードを選択せざるしかなかった。
「ターンエンド。旋律効果は終了して、セレナ達のパワーは元に戻るよ」
相手ターンに干渉はしないからと穂乃果に付け足し、ターンを終了する。
「穂乃果のターン、スタンド&ドロー、『開花の乙女 ケラ』にライド! メインフェイズまで入って、ケラのスキル発動。カウンターブラストを1枚支払う事で、プラント・トークンを2枚まで、スペリオルコール」
友希那とファイトした際にも使ったケラのスキルで、プラント・トークンを左列に2枚スペリオルコールする穂乃果。
「バトルフェイズ、プラントのブースト、プラントでヴァンガードにアタック」
「…ガード要求値は5000か。ここは……ソナタでインターセプト」
SLD 5000、ガード成功
「エルミのブースト、ケラでヴァンガードにアタック」
「ほのちゃんがクリティカルトリガー引きそうな気がしたので、『From CP キャロ』、『From CP フィナ』でガード」
「やっとアタシの番だー」
「は~い♪」
悠里のガーディアンサークルにセレナ達と同じ衣装を着たオレンジ色の髪のマーメイドの少女とピンク髪のマーメイドの少女が現れた。
「フィナのスキル。ガーディアンサークルに登場した時、旋律を持つヴァンガードがいるなら、自身のシールドパワー+10000」
これにより、フィナのシールド値が、5000から15000まで上昇する。
「最後にカノンで、インターセプト」
これでシールド合計値は25000。セレナのパワーと合わせて35000なので、穂乃果がトリガーを引いても絶対に通らないのは明白だった。
1『花園の乙女 マイリス』☆
悠里の予想通り、穂乃果はクリティカルトリガーを引いてきた。
これには、見ていた友希那達も驚かざるを得ない……
「タ、ターンエンド……」
なんとこのターン、穂乃果は悠里に1ダメージも与えられなかった。
「ゆうり君のデッキの中身……もしかして半分がハイランダー……? ダメだ。私、全然読めない……」
「あはは~……ディメンジョンクランマスターの再来かな~、これは……」
「うん。絶対そうだよ……私達の目標が増えたから嬉しいけど……」
『ディメンジョンクランマスター?』
花怜と瑠菜の会話に初めて聞く単語が出てきたので、首を傾げる友希那達。
「ウミ。クランマスターの意味は?」
「えっと……特定のクランの頂点に立つファイターですよね?」
「概ね正解。じゃあサヨ。ディメンジョンの意味は? 直訳で」
「そのままの訳すと……次元……ですね」
「そう。それじゃあチサト? 以上のことを踏まえると、どういう意味になるかしら?」
「あのティアちゃん? 海未ちゃんと紗夜ちゃんが言ってた事を合わせると……『次元最強のクランマスター』ってなるけど……もしかして……」
「そ。そういう事よ」
私とカレンとルナがユーリを目標にしてる理由解った?と千聖達に付け足す。
「リサ、今まで悠里がバミューダ△を使って負けた時ってあったかしら?」
「ないね」
友希那の問いかけにリサは即答した。
このファイトどうなってしまうのかと別の意味で心配しながら見守るのであった
「…スタンド&ドロー。海底に眠りし蒼き歌姫。静かなる希望の
「…私、降臨……」
先程とは違い、青色のステージ衣装を着たセレナが降臨する。ここでもセレナ、決めポーズをしつつドヤ顔するのも忘れない。
その光景を見た悠里以外の一同はどう反応していいか分からなかった。
「イマジナリーギフト……フォース
これにより、セレナの元々のクリティカルが常に2になる。
「メインフェイズ、セレナの後ろに『トップスター チェル』をコール」
銀髪の長髪に紅い瞳。赤いワンピースを身に纏ったセレナ達と同い年のマーメイドの少女がリアガードサークルに現れた。
「ユーリ、呼んだかしら?」
「うん呼んだ。てな訳で……チェルのスキル発動。登場した時、ソウルブラスト1枚と手札からグレード3を公開……そうだなぁ~、『カラフル・パストラーレ キャロ』を公開。ほのちゃん、ちゃんと視えた?」
「うん。確認したよ」
穂乃果に公開したカードを確認できた悠里は次の効果を処理する。
「その後、山札を上から7枚見て、旋律を持つカードを1枚まで公開して手札に加えるよ」
すると悠里のデッキの上から7枚が浮かぶ。その内の2枚が光った。
「…じゃあ必然的にこっちかな、かな。『カラフル・パストラーレ フィナ』を公開して手札に加えるよ。その後デッキをシャッフル……そしてコストで公開したやつと今手札に加えたカードを……コール・ザ・リアガード、『カラフル・パストラーレ キャロ』を左後列、『カラフル・パストラーレ フィナ』を右後列にコール」
グレード3のフィナとキャロを悠里は後列にコールした。
「そして最後に……『カラフル・パストラーレ カノン』を右前列、『カラフル・パストラーレ ソナタ』を左前列にコール・ザ・リアガード」
V『カラフル・パストラーレ セレナ』
中央後列『トップスター チェル』
左前列『カラフル・パストラーレ ソナタ』
左後列『カラフル・パストラーレ キャロ』
右前列『カラフル・パストラーレ カノン』
右後列『カラフル・パストラーレ フィナ』
「ユーリ、やはりみんな揃うといいものだな♪」
「そうだね。チェルもいるし、上手くいければこのターンでほのちゃんに勝てるかも」
「当然よ。あたしを誰だと思ってるのよ……」
セレナ、チェルとそんな会話をする悠里。
「もちろんソナタとカノンにも頼りにしてるから。フィナとキャロも」
「あたし、頑張るよ!」
「が、頑張る……」
「わたしも頑張るね~」
「アタシの出番もあるよね?」
悠里の言葉にソナタとカノン、フィナとキャロが答える。
「気のせいでしょうか……遠回しに悠里君、このターンで穂乃果に勝つって言ってません?」
「き、気のせいじゃないかなぁ~……穂乃果ちゃんのダメージはまだ2だよ?」
海未の疑問にことりが苦笑いしながら、それは流石に難しいんじゃないかなーと
答える。
「でも冷静に考えて……悠里……まだダメージ1なのよね」
「はい。普通この状況だと、ダメージ2か3なんですが、ゆうりくんのダメージコントロールは……はっきり言って、異常すぎます……凄いけど……」
千聖と燐子が盤面を見て、分析する。
「…………」
「ティア? どうかしましたか?」
「…これホノカ次第だけど……ほんとにホノカ……このターンで負けるかも……」
その言葉に花怜と瑠菜を除いた全員が驚く。
まだ穂乃果のダメージは2。悠里が1。まだファイトはこれからなのでは?と思う盤面だった。しかも穂乃果はまだグレード3ですらない。
「ユーリが上手くいければ勝てるって言うのが、何よりの証拠なのよ……ねぇ? カレン?」
「そっかぁ……穂乃果ちゃん、私と同じ……ゆうり君にオーバーキルされちゃうのかぁ……私はそれで頑張ろうと思える気持ちが増したけど……」
ティアの問いかけに花怜が遠い目をしながら答える。
こんな花怜を海未とことりは正直言って初めて見た……
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「カノンの旋律。登場時にソウルチャージ1していいんだけど……みんなどうする?」
「えっと……ユーリ、何回使えるんでしたっけ……?」
「…本当は4回使えたんだけど、僕がはしゃぎ過ぎて半分の2回しか使えない……」
登場時のスキルを使うか否かをユニット達と相談する悠里。
その光景を見て、穂乃果を含めた全員が凄くシュールと思ったそうな……
「ユーリ、ここは大胆に思い切ってやった方が私は良いと思うぞ!」
「よし。やろっか、ソウルチャージ1。ソナタが最後に登場した事で、旋律効果で追加でソウルチャージ1」
ソウルに入ったカードはドロートリガーの
「(あのまま攻撃されたら、ゆうちゃんに完全ガードが渡ってたんだ……危ない危ない……)」
ソウルインされたカードを見て安心する穂乃果。
「バトルフェイズ、チェルのブースト、セレナでヴァンガードにアタック。ソナタの旋律、僕のターン中、セレナのパワー+5000」
「(パワー26000、クリティカル2……私のダメージはまだ2。ここは……)ノーガードだよ!」
「チェック・ザ・ドライブトリガー」
1『海面の明星 アルデル』☆
「ゲット・ザ・クリティカルトリガー。クリティカルはセレナ、パワーはカノンに……」
これでカノンのパワーが13000から、23000まで上がる。しかし正確には、23000ではなく、ソナタの旋律効果で28000だった。
「セカンドチェック……」
2『重なる声 トリュディ』☆
「嘘っ!? ダブルクリティカル!?」
「ゲット・ザ・クリティカルトリガー。クリティカルはセレナ。パワーはソナタに……」
まさかのダブルクリティカルを引き当てた悠里。
セレナのクリティカルはフォースⅡの効果とトリガーによる効果で4……つまり穂乃果は、4回ダメージチェックを行わなければならない……
「ダメージチェック……」
3点目『矢車菊の花乙女 イーネス』
4点目『桂花の乙女 アネルマ』
5点目『開花の乙女 ケラ』
6点目『フェアリーライト・ドラゴン』治
「っ! ヒールトリガー。ダメージ1回復。パワーはヴァンガードに!」
なんとか6点目でヒールトリガーを引き、回復し、ヴァンガードにパワーを+10000与え、ケラのパワーを20000まで上昇させる。
「…キャロの旋律、キャロは早い話、18000のブーストユニットになれるんだよ? だよ。キャロのブースト、ソナタでヴァンガードにアタック。ソナタの旋律発動!」
そのパワーラインを穂乃果を含めた全員が驚いた。
その数値……51000。
「マイリスとトゥーリアでガード!」
SLD 35000、ガード成功
「ファイナルアタック……フィナのブースト、カノンでヴァンガードにアタック。ソナタとキャロの旋律発動!」
「ノーガード……ダメージチェック……」
51000のアタックを1回は防げても、2回目を防げるだけの手札を穂乃果は持っていなかった……
6点目『ラナンキュラスの花乙女 アーシャ』
「あーあー……グレード3になる前に負けちゃった……」
勝者は悠里という形になった。
余談だが……
「ところでユーリ、デートの件なんだが……」
「「「「「セッレッナッ!!!(ちゃん!!!)」」」」
5人のマーメイドの少女がセレナに凄い覇気で詰め寄り、知らぬ間に約束されていたデートの件について悠里が問い詰められたのは言うまでもない。
更に言うなら、穂乃果達を含めた9人の美少女にも問い詰められたのも全くの余談である。
読んでいただきありがとうございます。
これで第2章のファイト回は全て終わりです。
次回は穂乃果ちゃんの誕生日回で第2章を終わりにしようと思っています。
今回使用した悠里のバミューダ△。
実は、セレナ以外の4人は全てのグレードに1枚ずつしか入ってません。
そしてチェルは、2枚入っています。
第3章からも『カラフル・パストラーレ』の5人は活躍しますので、今後もよろしくお願いします。
本日はありがとうございました。