本編は下です
スグ「お兄ちゃん、こっちにおいで?」
キリト「・・・スグ・・・」
今目の前にいるスグは、目に光の無い、狂気の姿。
手に金属光沢する刃、包丁。
俺は久々に、命の危機を感じている。
須郷の時以来か、またはオーディナルスケール以来か。
どちらにせよ、今はそんなことどうでもいい。
今は、今は目の前の状況をどう打破するかだ。
キリト「・・・」
思考が働かない。命のことだけしか頭が働かない。
今のスグは、俺の行動を見逃さないだろう。
逃げたら・・・
「おにいちゃ~ん、追いついた♪」なんて言って、スグに追いつかれるだろう・・・。
逆に立ち向かったら・・・「お兄ちゃん、ありがとう♪」なんて言って・・・すぐに刺される。
どうするべきか。
ここで俺はある二つの打破策が頭をよぎった。
これに俺は
キリト「・・・スグ」
スグ「何?」
キリト「俺は、死にたくないなぁ・・・」
スグ「死なないよ?腹を少しだけ・・・ね?」
キリト「刺そうとしているんだろ?なら、高確率で死んでしまう。だからスグ、もし死んだら俺と出会えないぞ」
死ぬ前提での考察。
キリト「だから・・・それでもいいのか?」
スグ「いいよ」
・・・・・・・・・・・へ?
スグ「抜け殻でも愛でてあげるから。お兄ちゃんの体だもん。腐っても守ってるよ。えへへ・・・」
キリト「・・・」
ヤヴァイ・・・。まだ、まだある。
キリト「・・スグ」
スグ「なぁに?」
キリト「俺は、今のスグはあまり・・・好きじゃないな・・・」
スグ「・・・え?」
キリト「だって・・・こんな物騒なものを持って刺そうとするなんて・・・さすがに・・・」
スグ「お兄ちゃん・・・そんな・・・」
カランカラン
包丁が落ちた。力が抜けるように。
キリト「スグは、普通にいてほしいな」
スグ「お兄ちゃん///」
俺はスグを抱き、しばらくそのままにした。
PM3:34
和人「はぁ・・・」
目の前のPCと睨めっこをするのも疲れた。
しかし、あと少しなのだ。
もう飯は食べ終わった。今日は幸い、弁当は来ず、スグからの弁当のみ。
和人「もう少しだなぁ」
女社員「がんばってくださいね♪」
後から不意に声がかかる。
和人「あぁ」
彼の為に、俺はあと一息だ。
今、俺は〈アンダーワールド〉のデータから、彼の魂、そして彼の剣を取り戻していた。
・・・恐らく成功した。データ化に。今PCに接続しているメモリにこのデータを移植すれば恐らく、達成される。
・・・あと何か入れるものはないだろうか?魂と剣だけでいいか?
・・・俺はあと一つ、《ほしいもの》があった。
あとは、それだけ、その《ほしいもの》がデータ化すれば、もう終わろう。
あと最後、あれだけ俺はほしかったのだ。
最後の作業に俺は移った。
今は・・・PM6:57
俺は・・・達成した。
長かった作業工程を終え、今、移植が終わったのだ。
この手に持っているメモリに、魂、剣、そして《ほしいもの》が入っている。
和人「・・・終わったぞ・・・」
そっと言葉がこぼれた。
和人「帰ろう・・・」
俺は帰り支度をし始めた。
女社員「・・・お疲れ様ですね」
和人「・・・あ、やぁ。お疲れ様」
女社員「一緒に帰りませんか?」
和人「あぁ、いいよ」
電車が揺れる。
和人「・・・」
女社員「そのメモリ・・・には・・・例のものが入っているんですか?」
和人「・・・あぁ、俺の頑張った成果かな」
女社員「・・・その作業を終えたみたいですが・・・その次は何をするんですか?」
和人「・・・うーん・・・」
俺はこのデータ化だけ頑張ってきた。仕事の一つは終了したわけだ。
・・・俺にはまだなにかできるのだろうか?
和人「まだ・・・考えてないな」
女社員「そうですか・・・まぁ、頑張ってくださいね」
その後、女社員の降りるべき駅についた。
和人「さようなら」
女社員「さようなら」
俺は別れた。
しばらく揺られたあと、駅についた。
和人「・・・」
無言で家まで帰ってきた。
和人「ただいまぁ」
スグ「あ、お兄ちゃん、おかえりー」
出迎えてくれた後、スグは料理をしていた。
スグ「もうすぐできるよ」
和人「ありがとう」
夜ご飯だ。香ばしい匂いが鼻をくすぐる。
和人「じゃあ、待っておくよ」
俺はスーツを脱いで、ソファに座ってはTVを見た。
しばらくした後、夜ご飯ができた。
スグ「今日もデータの何か?」
和人「あぁ、けど終わったよ」
スグ「え?」
和人「成功したかわからないけど、その作業は一応終えたんだ」
スグ「よかったね、お兄ちゃん」
和人「あぁ」
食べながら、互いに話し合ってはごちそうさまをした。
キリト「いくか」
俺は手を震えさせながら、メモリを挿し口に向ける。
俺はメモリをPCに接続させる。
これであのデータをALOに流し込められたはずだ。
俺は、アミュスフィアを手に取り、被る。
期待をこめ、俺は発する。
「リンクスタート」
夜の街灯が町を照らしていた。
キリト「・・・」
俺は不安に包まれたが、すぐに冷静さをとりもどす。
キリト「ユイ」
ユイ「はい、パパ」
キリト「俺のアバターデータにある、3つのプログラムデータを・・・この世界のオブジェクトファイルに入れてほしい」
ユイ「またですか?」
キリト「あぁ、お願いだ。頼む」
ユイ「了解しました!」
キリト「成功したら教えてくれ」
ユイ「はい!」
3つのもの・・・・
1つは《彼の魂》
2つは《彼の剣》
3つは《ほしいもの》
だ。
俺は不安と期待を胸に、ユイの成功を願った。
20分ほどたった今、俺は持ち物整理を終え、ユイが現れた。
ユイ「終わりました!パパ!」
キリト「ほんとか!」
ユイ「はい!パパの持ち物に入れました!3つ!はい!」
キリト「ありがとう・・・」
ついに、ついにこの時が来た。
成功するのか。または失敗か。
まずは、俺は持ち物にあるものをみる。
・・・あった。
3つ、見慣れないものが。
俺は、まず初めに《彼の剣》を、オブジェクト化にしてみようと思う。
震える指で、操作をする。
その剣の項目に、ついに指がふれる。
ピコン。
音がなると、その項目は消え、ついに具現化を果たす。
そう。目の前に現れたのは。
ずっしり重いのが俺の手に触れる。
水色に輝く刀身、そして持ち手と刃の栄眼に綺麗に装飾されている薔薇。
その薔薇も、もちろん水色に輝いている。
持ち手に少しの装飾。水色の持ち手。
そう。これは彼の剣。
《
である。
やった。俺は剣の召喚に成功を収めた。
《
しかし、問題はこの先だ。
このポーチにある・・・《彼の魂》だ。
これが、今回の仕事のすべてと言っていいだろう。
俺は、期待だけをする。
失敗なんて恐れない。
俺は、しかりと見る。
指がまた震える・・・。
あと2センチ・・・1センチ・・・。
ピコン。
効果音が鳴った。
そして、その項目は消える。
果たしてどうか。
俺は目の前を見ている。
何もない目の前に・・・きっと・・・。
そしてしばらく間があった。
・・・失敗・・・したのか?
出ない。オブジェクト化されても、いつまでもあらわにしない。
俺は・・・失敗したのか?
絶望に浸りそうになる。
だがその時だった。
急に目の前の地面に、直径1mほどの円が浮かびあがったのだ。
青色だった。
青色の円が地面に生成される。
そして、だんだん下から青色の光が積みあがっていく。
俺は目を見開く・・・。
そして、その光の積み重なりがだんだんと形になる。
そして、それは人の形になった。
そして、ひかりがバッと消えた。同時に円も消えた。
バッと消えたと同時に周りに数枚の青い薔薇が舞う。
そして、光がなくなった目の前に、ついに、ついに。
彼が、彼が眼をとじていた。
しかし、その目はゆっくりと開けられる。
そこにいたのは、誕生したのは・・・。
《ユージオ》
彼が、この世界に、ついに来たのだ・・・。
キリト「ユ・・・ユージ・・・オ・・・」
目の前の彼に恐る恐る問いかける。
ユージオ「・・・キリト」
彼の眼には、輝く雫が浮かび上がった。
キリト「ユ、ユージオ!」
ユージオ「キリト!」
俺らは、互いに近づいて、抱き合った。
このぬくもりも、本物だ。
キリト「会えてよかった・・・」
ユージオ「僕もだよ・・・」
しばらくして離れた俺は、手に持つモノを彼に見せる。
キリト「ほら、ユージオの剣だ」
ユージオ「あっ!青薔薇の剣・・・」
そっとユージオはもった。
じっと、見ると、剣を下げ俺に振り向く。
ユージオ「・・・ありがとう、キリト」
キリト「どういたしまして」
俺らは、互いにしばらく笑いあった。
どうも、(つд⊂)エーンです!投稿が不定期ですみません!
ついに、彼が、彼が戻ってきました!!!!88888888
キリトとユージオが再開し、このssはさらに発展していくと思う・・・多分。
そして、文中であったんですけど、キリトが俺にはまだなにかできるのだろうか?と言ってましたよね?
もしかしたら、アンダーワールドからキャラを誘うかも・・・しれない・・・。
キャラは増やしていきたいです☆
なので、何かアンダーワールドの中で出てきてほしいキャラが居たら感想にてお願いします・・・(;^ω^)
もちろん、この話の感想もお願いしますよ・・・★( *´艸`)
評価、感想、励みになるのでよろしくお願いします☆