キリト「皆がヤンデレすぎて怖い」   作:エーン

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女社員と出かけた

本編は下です


69話 キリトは支配者と会う

和人「今日は休み…」

 

ベッドから起きて枕もとの近くにある充電中の携帯の日付を見た。休みはやはり誰でも嬉しいもので、一番自由な時だ。布団をどけて鏡を見る。変わらない顔だった。少し髪が長くて、黒く、顔は丸い。

携帯を見ると、待ち受け画面に一つの通知マークが表示されていた。しかも送ってきたのは夜中の1時くらいだと言う。そんな時間に送ってくるのは彼女らしかまだ知らない。ので、まぁ彼女たちの誰かだろう。

起動して、アプリを見た。送ってきたのは、綾野桂子。つまり、シリカだ。

一応、ゲームで仲間だった彼らとは連絡をとるため皆と連絡先は交換している。皆もしているはずだ。

桂子の通知を開き、会話を見てみた。

 

[和人さん。この女、誰でしょうか]

 

そのメッセージは写真と一緒に送られていたのだ。俺が、押上駅からスカイツリーに向かう途中の姿だった。これは後ろから撮影された写真だ。俺と、女社員が写っていた。

にしても、まさか後ろにいたなんて思っていなかった。正直、全く気配なんてしなかった。

 

俺がこのメッセージを見たことにより、桂子側の画面では自身のメッセージに[既読]がついてしまったはずだ。つまり、数秒もすれば

 

[今答えてください。メッセージが無理なら直接会うことも、ALO内で会うことでもいいです]

 

メッセージだけでは、相手の気持ちはわかるはずがない。だが、何故か彼女らのメッセージに関してはピリピリするほど伝わってくるのだ。その文字だけである。

正直、直接会うのだけは避けたい。なんでもできるからな。だが、だからと言ってメッセージで説明するといずれ誤解を生み、互いに話し合いの軸がぶれることもある。だが、ALOならできることが限られるだろう。

殺せないし、拘束されても逃げることはできる。ていうがなぜこんな心配をしないといけないのか。

とりあえずALO内で会うことが最善だろう。

 

[ALO内で頼む]

 

とりあえずこう送っておこう。その後返信が来たら

 

[では1時お願いしますね]

 

もう向こうに勝手に時間を決められてしまった。俺の声には耳を傾けてくれないのか。だが、怒らせるのは生命に関わるし面倒なことは起こさないようにしよう。

とりあえず今日の1時の予定は彼女によって埋められてしまった。朝飯でも食べるか。

ドアを開けて階段を下りていく。リビングにはもうスグもいた。

あ…スグにはバレているのだろうか。別にバレていてもそこまで言われることはないと信じたいんだが。チラとスグの眼を見る。

 

スグ「…ん?おはよ、お兄ちゃん」

 

和人「あ、お、おはよう…スグ」

 

スグ「どうしたの?難しい顔して」

 

和人「なんでもないよ。さぁ、朝ごはん食べよう。ベーコンエッグでいいかな」

 

スグ「うん。パン焼いとくね」

 

冷蔵庫から卵とベーコンを取り出して、フライパンを準備した。スグもパンを持ってストーブの中に置いた。スグはいつも通り…なのか。今更だが、彼女たちが普段している顔は必ず裏の顔があると言っていい。いつも通りに見えても、もしかしたらバレているかもしれない。だが俺は普通に接するだけだ。

俺は料理音痴だがベーコンエッグくらいは焼ける。それにパスタも。だがSAOやALOの時は料理の腕は関係なく、料理スキルによって左右される。SAOの頃は俺の拠点だった部屋にはマシな料理器具だってなかった。あの時はアスナに助けられたものだ。

ベーコンエッグとパンを食べ終えて時計を見る。8時過ぎ…である。

せっかくの休日だ。のびのびとALO内で遊んでみるのもいいだろう。久しぶりな気がしてきた。

 

和人「俺ちょっとログインしてくるよ」

 

スグ「わかった。私はちょっと買い物に行ってくるね」

 

和人「買い物?俺が行こうか?」

 

スグ「いいよ。私物だからね」

 

和人「そっか、わかった。気を付けてな」

 

最近のスグは全然前の様な素振りを見てない。もう良くなってきたのか。それはそれで安心だ。

部屋に向かって俺はアミュスフィアを付けてALO内にログインした。

黒いコートを身につけて、空都ラインに来ると土日なこともあってかやっぱり普段より人が多い。

 

キリト「…」

 

何だろう。何かいつもと違う気がする。皆はいつも通りに楽しんでいるようだが、何か違和感を感じる。少しフィールドに出てみようと思い転移門に立った。

転移門で転移するときの光が俺の体を包んだ。視界は真っ白になり、一瞬白い世界からフィールドに出た。

草原が広がり、一部の大地は空に浮かぶ。空を飛べるALOのフィールド。見た感じ変わったところはない…か。モンスターもいつも通り。久しぶりに剣を振るってみるか。

 

ゴブリンがメイスを持って遅い足でとびかかってくる。

片手剣を持って、上からのメイスを剣で受け止め、はじき返す。ゴブリンの体勢がよろめいたのでそこを隙に俺はソードスキル[ホリゾンタル]を打ち込んだ。

水色のソードエフェクトがゴブリンの体を切り裂いた。ゴブリンの体力はゼロに尽きて細かな結晶となってその場から散った。

剣を鞘に戻す。まだまだ戦えると思い一安心した。

 

???「キリト。上に来なさい」

 

!?

誰だ、誰かいるのか。

突然の声を掛けられたことに戸惑い、咄嗟に剣の柄をつかんで周りを見渡す。いつでも抜刀できるようにするが、俺の周りには普通のモンスターか、花しか咲いていない。

誰だ。誰だなんだ…。

 

???「上に、来なさい」

 

聞いたことある声だ…。この声は、まさか。

俺の背中に透明度のある黒い羽を生やすと、体が宙に浮いた。勢いをためて、一気に上昇する。

上に来いと言っていた。きっと、上に俺を呼んだものがいるはずだ。しかも聞いたことのある声だ。間違いない。いるのはアイツだ。

上昇して大分高度を上げると、地面にいるゴブリン達は点に見えて、いくつもの島が浮いている。一体どこにいる。

 

一つ、ポツンと離れたところにある浮島。そしてそこに一人立つ人の姿。間違いない。あそこにいる。フォルムは遠すぎてまだ確認できないが、色からしてアイツに違いない。

ブーストをかけて、衝撃波が出るほどに島に音速で近づく。そして一回転して勢いを消して島に着地した。

 

キリト「…呼んだのはあんたか」

 

アドミニストレータ「ええ。久しぶり…でもないわね」

 

キリト「なぜ俺を呼んだ。お前はここに居ちゃいけないんだ。何かすれば俺はお前を倒す」

 

アドミニストレータ「物騒なことを言わないで。それを言うならユージオくんだってそうでしょ?」

 

キリト「それは…」

 

アドミニストレータ「私だって一度死んだ者。二回目があるなら二回目の人生を楽しみたいもの。この世界を支配してでもね」

 

キリト「…やっぱり、お前を生き返したのは俺の最大の過ちだった。今ここで倒してやる…」

 

二本の剣を鞘から同時に抜いて構える。

薄紫色の髪は非常に長く、あの髪ですら脅威になる。すると彼女はレイピアを召喚したのだ。

 

アドミニストレータ「キリト…私はこの世界のカーディナルシステム権限を持っている。モンスターの召喚、システムの改造、フィールドの創造。そしてLVでさえもね」

 

キリト「それがなんだ。俺はお前を倒さないといけないんだ。権限があるからって無敵ではないだろう」

 

アドミニストレータ「そう。でも、今のキリトにあの時の強さは全くと言っていいほど見られないのよね」

 

キリト「何…」

 

アドミニストレータ「私は天からこの世界の侵攻の計画を進めてきた。今も順調。だけどこの世界のモンスターはアンダーワールドほどは強くないのよね。そりゃあ痛みも感じないからプレイヤーは無理やりにでも倒そうとするわよね。だけど…」

 

ファン…ペインアブソーバーゲージを手元に表示させた。

 

キリト「まさか…おい、やめろッ!」

 

アドミニストレータ「今はしないわよ。時が来たら実行するわ」

 

キリト「なんだ…時って…」

 

アドミニストレータ「計画の実行の時。いい?もしあなたが私のものになるのなら、この世界に何も危害は与えない。もしならないならこの計画をいずれ実行する。どうする?」

 

キリト「計画がどんなものか知らない…俺はお前のものにならないし、なるつもりもない」

 

アドミニストレータ「今すぐに決めなくてもいいわ。計画実行寸前にまた聞くわ。その時に私のところにきたら、計画は止めてあげる」

 

キリト「…計画なんてさせやしない。今ここで止めてやるッ!」

 

二本の剣をもってアドミニストレータに俺は突進した。二刀流ソードスキル[ダブルサーキュラー]

だが。

 

キリト「ぐッ!?」

 

レイピアの先端が、見えない速度で俺の腹部に直撃した。ノックバックが働き、俺は思いっきり空中に飛ばされたのだ。

全く見えなかった。見えるはずもない。アイツの剣技は…SAO時代のアスナをも上回っていた。

吹っ飛ばされた俺の体にアドミニストレータ自身の長髪を巻き付けられ、俺は身動き取れなくなってしまった。

 

アドミニストレータ「愚かだわ。敵うはずもないのに。今の私にね。Lvだって操れるのよ。ステータスなんて朝飯前」

 

キリト「うっ…クッ…」

 

アドミニストレータ「今回は見逃してあげる。また会うとき、いい返事が来るのを期待しているわ。それじゃあね」

 

アドミニストレータの姿が消えて、俺はそれと同時に拘束から解放された。そのまま地面に落下し、剣を衝撃で手放してしまった。

 

キリト「…まさか、ここまでとは…。早く封印しないとまずいことになる」

 

剣を持って鞘にしまい、俺は時間を見る。まだシリカとの待ち合わせは数時間先だ。




ご朗読ありがとうございます。これからも頑張りますので、感想などくれると嬉しいです。昔から見てくれている方もおありがとうございます。
頑張ります!






































あと、もしこの中でなんですけど、全然関係ない話なんですけど…。
「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL 命に嫌われている。]MADを見たことがあるっていう人…います?いたら…う、嬉しいかなぁ…なんて…思っちゃったりしてます…。すいません。(-_-)
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