「この怪人は人ごろしだ、か…」
レーシングクラブに怪人の絵が描かれている紙が持ち込まれた。持ってきてくれた五郎君が言うには、近所に住むミツルという子が描いたものらしい。
「子どもの悪戯か?」
「かもしれないけど…、見たところそこそこ詳しく描かれているみたいだよ、親父さん。それにさ、五郎君」
持ってきてくれた五郎君に聞いてみた。
「確か、そのミツルくんだっけ?その子は本当に見たっていったんだよね」
「そうだよ、麻由さん。でもミツルのママは信じてなくて、ミツルのことを病気だっていっててさ」
「ならさ、ミツルくんはどうやってその怪人が人を殺したか知ってるはずだよね。方法とか聞いたりしなかった?」
そういうと五郎君は、少し考え込んでからこういった。
「確か緑色の液体をかけられた人が溶けていったと言っていたような…、あと全身黒装束の人間が何人かいたとも言ってた」
「…、一文字さん、滝さん、親父さん、これは」
「多分ショッカーが絡んでいるな。そこまで見ていたということは」
そこにいた5人はみんな同じ答えが頭に浮かんだと思う。
「ミツルくんが危ない!」と。
五郎君を親父さんに任せて、私と一文字さんと滝さんはオートバイをかっ飛ばしてミツル君の家に急いだ。ショッカーのことだから証拠隠滅は何よりも最優先するはずだ。ミツル君の命を真っ先に狙うことは火を見るよりも明らかだ。
「着いた!」
「不味いぞ、ショッカーの連中もここを嗅ぎつけていたのか」
見ると黒装束の連中が一昔前のライフル銃やナイフを持ってミツル君の家の近くに潜んでいた。これは大変だ。
私達は戦闘員に躍り掛かった。
「こいつめ!」
戦闘員からライフル銃を蹴り上げ、首に手刀を叩き込む。
「イー」と掛け声をあげながらこちらに飛びかかってくるもう1人の戦闘員目掛けてさっきのやつを投げつける。人間投槍だ。うまく当たった。しかし喜んではいられない。こいつらは弱いが数はそこそこあるからだ。本当に厄介。
ああ、またライフルを持った連中が来た。とっとと蹴散らさないと。
そうこうしているうちに本命がミツル君の家から彼を抱えて飛び出して来た。絵に書いた通りの化け物だ。
奪ったライフル銃を鈍器がわりに使ったが全く歯が立たない。流石は怪人、伊達に体が改造されているわけではない。
こっちが攻めあぐねているとさっき話に出て来た液体を発射してきた。慌てて銃を投げるとロウソクのように溶けてしまい、銃は爆発した。
「なんてこった。これじゃあ迂闊に近づけない」
下手に近づくとあの液体をかけられて、こっちがやられてしまう。だからといって前みたいに何か投げつけると子供を盾にされてしまう。
「さて、どうするつもりだ?」
「こうするつもりさ」
緑色の怪人がこっちを挑発するように話しかけてきたときに、仮面ライダーがその土手っ腹に飛び蹴りを喰わせた。
いきなりのことだったから怪人は吹っ飛びミツル君を取り落としてしまった。それを戦闘員を蹴散らした滝さんが受け止めた。ファインプレーだ。
それはさておきこいつの怖いところはあの溶解液だけのようだ。今のところ口から発射しているから背面から攻撃を仕掛けるのがベターかな?ならさっさとひっくり返さないと。
私は怪人の脚にライフル銃を投げつけようとしたのだが、その前に溶解液をばら撒いて周りの木や草を爆発させて逃げてしまった。しぶとい奴だ。
「何?目撃者の小僧を攫い損ねた?何をしていたのだ、トリカブト!」
ショッカー日本支部において、先程麻由達と戦い撤退した怪人ートリカブトが黒い軍服を着た男に叱責を受けていた。
「まぁ、良い。G作戦開始のために必要な殺人植物アルラウネの生産は順調か?」
「はっ、大佐殿。そちらはつつがなく進行中です」
「ならば良い。くれぐれもそちらは気取られるな。下がってよし」
トリカブトは司令室から出て行った。
今回登場したのは1人目の大幹部である大佐です。
かなり強いですよ。
次回乞うご期待!