陽だまりシリーズ:小日向未来<放浪>   作:ヨザリイコイ

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強敵黄金狼男との死闘です。


chapter33.稲妻

 金色の狼が突っ込んできた。速すぎて動きがよく見えないが、何とか躱して近くの崖に身体を投げ込む。

 飛び降りることでいつもの強化服とヘッドギアが装着される。サイクロン号を呼び寄せて飛び乗り、元の場所に急いで戻る。

「無事か!麻由!」

 仮面ライダーに変身した一文字さんがこちらに振り返らずに聞いてきた。

「大丈夫です!」

「追いかけるぞ」

 見ると金色の狼が踵を返して逃げ出した。何処へ行く気だ?

 全速力でサイクロン号をかっ飛ばして追跡した。

 

 

 

 

 

 

「全然追いつかない!」

 黄金狼男はサイクロン号のフルスピードである時速500キロでも追いつけないなんて、とんでもない速さだ。

「なんて奴だ。あんなに速く動ける奴は初めてだ!」

 仮面ライダーもあの狼男の素早さには驚いているみたいだ。

 凄まじいスピードで走っていく狼男。

 これが大幹部の実力なんだ。

 

 

 

 

 

 

 急に狼男が動きを止めた。見ると採石場のようだ。

「ここでいいだろう」

 狼男はそういうとすくっと立ち上がった。

 さっきまでの狼そのものの姿とは違い、人と狼の中間ともいうべき姿だ。こっちの姿の方が狼男らしい。

「さあ、かかってこい」

 言われるまでもない。私達は狼男に挑みかかった。

 

 

 

 

 

 こちらが駆け出したのと同時に狼男は先程の狼形態に戻り、体当たりをしてきた。あまりの速さに避けられず、ライダーの胸に狼男の体当たりが直撃し、彼は吹っ飛ばされて岩場に激突した。

「一文字さん!」

「余所見している場合か?」

 こちらが振り返ったときには、金色の光が目の前に来ていた。

「ぎゃあ!」

 左の脇腹に体当たりを喰らい、地面に叩きつけられた。

「まだまだ行くぞ!」

 人型に戻った狼男が鋭い爪を振り上げ襲いかかってくる。

 左腕でガードして跳ね返す。

 それから凄まじい速さのラッシュを見舞ってくる。とても全部は避けられない。お陰で両腕と胸とお腹が傷だらけだ。

「こなくそ!」

 必死の思いで狼男の腕を掴んで、お腹に回し蹴りを当てる。少しだけよろめいたが、すぐに体勢を立て直された。今まで戦ってきた怪人とは違う。強い。

 だがこちらに襲いかかろうとした狼男が吹っ飛んだ。見ると仮面ライダーがライダーキックを横から当てたみたいだ。

 今のは流石に予想出来なかったみたいだ。

「俺を忘れてもらっちゃ困るぜ」

 そのまま狼男に掴みかかり首筋に手刀を浴びせ、パンチを連続で叩き込む。しかし半分ほどは狼男の爪や腕で塞がれている。

 10数発目で狼男はライダーの右腕を掴み、そのまま背負い投げをした。そしてマウントポジションを取り、首に爪を立てようとする。

 慌てて私は脚のイオノクラフトを使い、大佐目掛けてフライングヘッドバットを叩き込もうとした。

「かかったな」

 狼男はライダーから飛び退いて、人型形態のまま私に飛びかかった。そして爪で私の首を掬い上げるように斬りつけた。

「ゔっ」

 自分の首から血飛沫が立っている。鮮やかな赤色だ。

「麻由!」

 声をあげたライダーにも再び狼男が飛び掛かる。ライダーはサイクロン号に飛び乗りこれを避けた。

 意識が朦朧とする中、私もなんとかサイクロン号を呼び寄せてそれに乗る。

「て、敵は…、あそこ」

 サイクロン号で加速してからイオノクラフトで再び飛ぶ。丁度狼男が方向転換しようとしたところだ。

 どうにか飛びつき首を締め上げる。そのときだった。聞き慣れない音がした。

 見ると…、左腕を狼男に食い千切られていた。ものすごい勢いで血が出て行く。

「も、もうだめ」

 私はここで気を失った。これは死んじゃうだろうな、十中八九。

 




さて瀕死状態の未来。一体どうなることか。
次回乞うご期待!
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