「博士、琉球諸島付近を通過しました。枝手久島は間も無くです」
「ご苦労。在日米軍に気取られるなよ」
返還間もない沖縄の近くの海を一隻の潜水艦が通過していた。
その潜水艦の中でショッカー戦闘員がマントに白いスーツという出で立ちの初老の男性に報告していた。
「今回の作戦のためにゴースターを開発したのだ。こいつが海の藻屑になっては困るからな」
初老の男はマントを翻しつつ、後ろに置かれていた二つのカプセルを見た。
「待っておれ、ゴースター…。間も無く出番だぞ…」
不気味にせせら嗤いながらカプセルを博士は撫でた。
それに反応したのか、ゴースターはピクリと手を動かした。
「さて作戦の為の陽動として送り込んだスノーマンはどうしていることやら…」
「さて鹿児島に着いたはいいけど…」
ショッカーの目的はまだわからないままだから、情報を仕入れたという本郷さんと合流しないといけない。
「確か本郷の奴は韓国岳の近くにいるらしいから、一旦そこまで行くか」
「そうしましょう」
私と一文字さんと滝さんはオートバイで、親父さんは愛車のジープで韓国岳に向かった。見ていて思ったけど、親父さんがジープに乗っているの初めて見た。親父さんも普段はオートバイに乗ってるしなぁ。レーサーやってた頃の勘を失いたくないって理由で。
2時間オートバイを走らせてやっと着いた。まさか県境にあるとは…。これ宮崎行きの船に乗った方が良かったんじゃないかな。いや県境じゃ結果は大して変わらないか…。
流石に疲れたので休憩がてら見つけたドライブインに入る。
「あれ、車が全然止まってない…?今日は休み?」
行楽シーズンだというのに一台も車が止まってない。変だな。それに人気がない。
気になってドライブインの看板を見てみると年中無休と書いてある。じゃあここ無人のドライブインかな。それでもトラックの一台くらい止まっていそうだけど。
「まぁ、空いてるからいいか」
親父さんと滝さんがトイレに行き、一文字さんが本郷さんと連絡を取っている間に私はドライブインの中を覗いてみることにした。
「へぇー、ハンバーガーの自販機なんてあるんだ。それにこっちには麺類やカレーにお弁当…」
中に入ると自販機だけが置いてあった。無人のドライブインみたいだ。見たことない種類の自販機が10台、コの字を書くようにして置いてある。そんなに広くないのによくこんなに置いてあるなぁ。
「自販機は全部動いているね。ハンバーガーでも買ってみようかな」
がま口を取り出してハンバーガーの自販機に百円玉を入れてみた。ボタンにランプが点き、それを押す。
加熱中というランプが点滅し出した。
「どんなのが出てくるのかな」
少し楽しみだ。それにしても…、
「なんか自販機の中から時計みたいな音がするんだけど…」
そう言った瞬間だった。
ハンバーガーの自販機が爆発した。
咄嗟のことに対応できず、爆風に吹っ飛ばされ後ろにあった自販機に叩きつけられた。
「いたたた…」
体をさすりながら起きようとすると自販機が倒れてきた。
「わぁ!」
体を転がして避けた。このときに奥の方に逃げてしまった。それがいけなかった。
残りの自販機のうち近くにあったものが、私めがけて倒れてきたのだ。
「うわぁぁぁぁあ!」
流石に避けきれず、下敷きになってしまった。幸いなことに胸から上は外に出てるからなんとか這い出せそうだ。よしこれで…、ん?
また時計の音がする。まさか…⁈
不意に顔を上げると目の前の自販機の上半分が音を立てて外れた。
そしてそこには…、大きな時限爆弾が仕掛けてあった。しかも時間はのこり2秒…。ああ、おしまいだ。
どうすることもできず、私は爆発に巻き込まれた。
如何でしたか。
さて、麻由は大丈夫ですかね。
次回、乞うご期待!