陽だまりシリーズ:小日向未来<放浪>   作:ヨザリイコイ

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chapter6.牛鬼

  「今日で5日目だよ」

 妙に弱いカルマノイズが私が河原で遭遇した日から連続で出現している。それも2,3体一気にだ。私が戦ったことのあるものに比べて弱いからまだいいが、それでも普通のノイズよりも攻撃力と耐久力が高いから少々厄介ではある。でも再生されないだけマシだと思う。

 それにしてもあのカルマノイズは一体何なのだろうか。隆二さんやこのはちゃんが家の蔵に何かないか探してくれているが、手掛かりになりそうなものはまだ見つかってない。ノイズの類いがこうも出没することは今までなかったらしいから向こうもなかなか準備が整わないのだろう。なるべく早く見つかってほしいものだ。

 

 

 

 

 

 

  翌朝、私は山沿いの道を散歩していた。私が倒れていた白髪山沿いの道だ。いつも川沿いの道を歩いていることが多いが、今日は山沿いだ。白髪山にノイズが出没することが多いらしいから、その辺りを散歩するのも何か手掛かりになるものが見つかるかもしれない。そう思ったのだ。

 とはいえそんなに簡単に手掛かりなんて見つかるはずもなく、何も収穫がなかった。

「帰ろう」

 そう言って帰ろうとした。その時だった。

 

 

 

 

 

 

  急に茂みの中から黒いモヤのようなものが出てきた。物凄く臭い。何かが腐ったような凄まじい臭いがする。毒ガスだ!

「うぇっ」

  思わず倒れ伏してしまった。立っていられないほど臭い。ハンカチで鼻を覆い、伏せたまま周りを見てみた。

「えっ、何これ」

  茂みや木が枯れているのだ。それだけではない。木が腐り始めていた。ついさっきまでそんなことはなかった。いったいどういうわけなのか。

 ズシン、ズシン!

 大きな足音が地響きとともに近づいてくる。多分このガスを出したやつだ。そんなのに変身しないまま、戦うのは危険だ。急いで伏せたままだがギアを纏った。そして毒ガスで視界が悪いため山の辺りから少し離れる。そしてバイザーを閉じて、そこから近づいてきたものの正体を見届けてやろうと思い、今離れた場所の方を見た。

 

 

 

 

 

  茂みがガサガサ音を立てている。そこからガスを出した正体が出てきた。

「な、な、何あれ?!あんなノイズ、見たことないよ!あれは一体何?!」

  出てきたのはノイズだった。液晶パネルのような器官があるから、多分ノイズには違いない。でも今まで見たことのない見た目だった。

 まずパネルみたいな器官があるにはある。しかしこれがかなり妙な場所にある。頭らしきところに角があり、そこが丸々その器官になっているのだ。

 次に妙なのは目のようなものがあることだ。頭らしきところとさっき言ったのは、目のようなものがあるからだ。

 一番妙なのはそのノイズの形だ。胴体が牛のような形なのだが、頭がなんだかよくわからない見た目である。強いて言えば、鬼のような形である。まるで日本むかし話に出てきた牛鬼である。

 

 

 

 

  そのノイズが口からガスを吐きながらこちらを向いてきた。目らしきものでこちらを見ている。その角をこちらに向けて、今にも飛び込もうとしている。

「こりゃ簡単には倒せそうにないなぁ」

 私はアームドギアをしっかりと握って身構えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この世界のボス、牛鬼ノイズ登場です。
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