もうちょっと、想像とかで盛り上がってほしいんですよ!
この作品のヒロインは、結構意外だと思うから!
「駆逐…、いや、撃退完了。」
有馬がそう呟き、戦闘は終了を告げた。
「いやった〜!有馬さ〜ん!」
「ほうほう、意外と強いではないですか、有馬!沖田さんも、ここまで強い剣士を見るのは久しぶりです!」
「な、なんだかすごかったですよ、有馬さん!」
丘の上から感想を言いながら降りてくる立花たちを見て、有馬は目を細める。
「初めてかもしれないな、俺の戦いを見て少しも怯えられなかったのは…。」
ボソリと呟かれた小さなその言葉は、誰の耳にも入ることはなかった。
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「そなた、中々の武将ではないか!」
アーサー王に似た少女が有馬に話しかける。
「あ、そう思ってもらえて光栄だな。」
少し微笑みながら言われた有馬の言葉に同じように微笑みながらも少女は立花たちを指差して聞く。
「それで、そこの三人組は一体何なのだ?奇抜な服装をしているところからして、余を助けたそこの白髪の男と同じようだが…。」
そこまで言って、少女は言葉を止める。
「あの…、どうかしましたか?」
「シッ!静かにせい!向こうから何かが来る!」
敵の軍が逃げ去っていった方向から何かが突進してくるような音が聞こえてきたからだ。
「この音は一体何でしょ」
マシュの言葉はそこでかき消された。
人のものとは思えないような大きすぎる声が響いたからだ。
「■■■■■■■■■■■■■!」
あまりの轟音に沖田と有馬以外の者は耳を塞ぐ。
轟音が消え、恐る恐る前を見た少女の顔が驚愕の色に染まった。
「なっ…。」
「どうかしたの?今の叫び声で耳が痛くなった!?」
立花の質問に答えず、少女は呆然と呟く。
「お…、叔父…、叔父上…?」
「「「へっ?」」」
無表情有馬を除いた三人の顔がボケっとしたものに変わる。
そんな三人と無表情のままの有馬をおいたまま、少女と目の前の男性はやり取りを続ける。
「なぜ…。なぜ、ですか…。」
ネロの顔が少し呆然としたものから変わり、その中に僅かに悲しみの色が混じる。
「なぜですか、叔父上えええ!」
ネロの悲痛な叫びに男性は恍惚としたような表情を浮かべ、ネロの方に手を伸ばす。
「おお…。ネロ…。我が愛しき妹の子よ…。」
『ちょっと待って、今彼はネロ、と、そう言ったのかい!?』
重くなった空間の中にロマニの声が響く。
「はい。確かにそう言っていたように思えますが…。ドクター、それがなにか?」
マシュの言葉にロマニは呆然としたように言う。
『いやいや、わかるだろう!?ローマ時代に、ネロという名前、それにあの豪華な服装!そうきたら…、絶対にローマの五代目皇帝だろう!』
「へっ!?あの子、王様だったの!?」
立花の驚きの声を無視してネロは男性に問いかける。
「なぜですか、なぜローマに敵対しているのですか、叔父上!」
『しかも、そのネロ皇帝が叔父と呼んでいる、ということは、彼はローマの第三代目皇帝、カリギュラと言うことになるぞう!』
「お…、おぉ…、ネロよ…。我が…、我が…。」
ネロの質問にまともに答えずに下を向いて体を震わせてからカリギュラは再び咆哮する。
「ネ…、ネ■■■■■■■■■■■■■!」
その瞬間、カリギュラの足元が大きく凹み、カリギュラが姿を消す。
「■■■■■■■■■■■■!」
一瞬でネロの後ろに現れ、カリギュラはネロにその腕を勢い良く振るう。
「■■ッ■■■■■!?」
だが、その腕がカリギュラに当たることはなかった。
「させるとでも思っているのか?」
いつの間にか有馬が取り出していたクインケ「ナルカミ」で雷撃を放っていたからだ。
「■■■■■■■■■■■■■!」
自分の狙いがそらされても構わずにネロを狙い続けるカリギュラに有馬は再び雷撃を放つ。
だが、その雷撃がカリギュラに当たることはなかった。
「■■■■■■■■■■■!!」
カリギュラが近くに落ちていた剣で雷撃を叩き斬ったからだ。
皇帝特権(A)。本来持ち得ない剣術などのスキルを本人が主張することで短期間だけ獲得することができる能力である。
「ほぅ…。さすがは英雄、中途半端な実力では英雄などとは呼ばれんか…。」
呟きながらも有馬は急加速してカリギュラの懐に入り込む。
「喰種とどっちが硬い?」
至近距離からの攻撃に対処しきれず、カリギュラはとりあえず後ろにバックステップすることで被害を胴体の少しの損傷で済ませる。
だが、その程度で終わらせるほど
「■■■■■■■ッ■■■■■■!??」
有馬は斬ると同時にナルカミの遠隔起動を使って雷撃を放っていたのだ。
「■■■■■■■!!!!」
カリギュラが雷撃によって負ったダメージに苦しんでいる間に、有馬は呆然としているネロを抱きかかえて立花のところまで走っていき、五人で戦場を後にした。
今作品のネロちゃまは、メンタルが少しだけ弱め。
まあ、その分有馬さんが強いから、仕方ないよね。