戦姫絶唱シンフォギア -聖遺物に取り憑かれた太陽-   作:ぬヰ

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この話は3話となっています


風鳴弦十郎との決闘

「……………」

 

料理を作ると言ってキッチンに来た調だが、切歌の寿命があと1ヶ月と聞いて正直信じられなかった。

冷凍庫を開けるとそこにはあまり食材の在庫が無かった。

それを見た調は無意識の間に切歌の思い出と照らし合わせていた。

 

「切ちゃんの記憶もこんな感じに無くなるのかな……」

 

そう考えていると、外から切歌とクリスが誰かを連れて司令室に向かっている音が聞こえ、後から着いて行った。

 

「さて、久しぶりに頑張るかー」

 

そして今に至る……

切歌を守ると言った男、利奈坂 礼。

そして、シンフォギア装者をも倒す風鳴 弦十郎。

2人がぶつかる時だった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「行くぜ!師匠さん」

「フン、どっからでもかかってこい!」

 

礼はそう言うと弦十郎目掛けて走り出す。

 

「ハッ!!」

 

礼は左足の力強い蹴りを弦十郎の右の脇腹狙って繰り出す。しかし、弦十郎はそれを右の前腕で受け止める。

礼は力で押し切ろうとしたが、生憎弦十郎の力に勝てず、体を回転させる。そしてその回転を応用して威力を付けると今度は右足の蹴り上げをお見舞する。

だが、それも弦十郎は左手で抑え込み、礼の右足を掴んだ。

 

「やべッ!」

 

掴んだ足を持ち上げた弦十郎は2回ほどグルグルと回しハンマー投げのように礼を飛ばした。

 

「どうしたッ!この程度で切歌君を守ると言っているわけでは無いだろうなッ?」

 

「へへ、無論だな」

 

すると礼はまた弦十郎目掛けて突っ走る。

 

「あの礼って奴結構やるデス…」

 

「あぁ、あのおっさん相手にちゃんと立ち回ってやがる…」

 

かなりいい戦いになっていたがやはり実力差が激しく、弦十郎はかすり傷、礼はかなりボロボロになって息切れもしていた。

 

「そろそろ終わりにしようかッ!」

 

弦十郎がそう言うと初めて自分から動き出した。

立つことが精一杯の礼に最後の一撃を放つ。

強烈な拳は礼の顔に直撃し、礼は後ろへ吹き飛ばされてしまった。

 

「おい!おっさん!!やりすぎだ!!」

 

クリスが止めると弦十郎は大丈夫だといい、説明し始める。

 

「いまの傷はこの戦いが終われば無くなる。このトレーニングルームのシステムでそうした」

 

「な、なんか凄いデス……」

 

吹き飛ばされた礼は仰向けに倒れていた。

弦十郎は立ち上がるか否か様子を見ているところだ。

 

「こりゃつえぇ……」

 

あの攻撃を受けて礼は意識を保っていた。

それに上半身も軽々と起き上がらせた。

 

「うそ……あの攻撃でまだ大丈夫なの…?」

 

流石に調もクリスも切歌も驚いていた。それもそのはず、弦十郎の全力の一撃をまともに食らったのだから。

それでも尚起き上がり、立ち上がる。それに軸もしっかりとしていた。

 

「まだ立てるか…」

 

弦十郎もここまでとは予想していなかったらしく表情に余裕が無くなった。

 

「これは、いっちょやるしかないな」

 

そう言うと礼は右手になにか持つような仕草をして、その手前に左手を持ってきた。まるで、刀を持っているかのようなポーズをとる。

すると右手に黄色い光が集まり、その光が刀の形へと変化した。

光が解かれると右手にはしっかりと刀があった。

 

「なん…だと…!?」

 

「さてと、第2ラウンド行くぜッ!」

 

刀を持った礼は同じように走り出す。

弦十郎は警戒し、礼の攻撃に対応するために礼をしっかりと見た。

礼は刀を振りかざすのではなく、突き刺すように手を伸ばした。

見切りやすかったため弦十郎はその刀を手で抑えた。

 

つもりだったが………

 

その刀は弦十郎の手をすり抜けそのまま腹部を貫いた。

 

「グハァッ!!」

 

ここで初めて弦十郎がまともに攻撃を喰らった。

後ろに下がる弦十郎は貫かれた部分を確認すると刺された後は無く、痛みも刺された痛みではなくじんじんと殴られたような痛みが広がっていた。

 

「どういうことだ……?」

 

「どーなってやがる!?」

 

弦十郎に刺された痕が無いことに気付いたクリスは状況を把握出来なかった。それはここにいる礼以外全員そうだった。

 

「これが俺の戦闘スタイルだ」

 

「その刀は一体なんだ…」

 

虚像剣(きょぞうけん)

 

「なに…?」

 

「この刀の名前だ。俺は俺の中にあるオーラを自由自在に操ることが出来る。ちなみに人のオーラを吸い取って自分の物にも出来る」

 

「つまり、その刀はお前のオーラで作り出した偽物…」

 

「その通り、この刀は刀であって刀ではない。虚像なんだ」

 

「だから刺されたのではなく殴られたのか…」

 

「さて、まだ続けるか?」

 

「いや、もう大丈夫だ。お前は充分強い」

 

「じゃあデスガールの件、やらせてくれるな?」

 

「俺は問題ない、後は切歌君次第だ」

 

礼は切歌の方を向くと切歌がこっちを向いた。

 

「私はごめんデスよ!?自分の力でなんとかするデス!クリス先輩も調もいるデス、なんとかなるデス!!」

 

「んあぁ、もーそーゆーと思ったー」

 

「まぁ、切歌君だって強い。多少は解決出来るだろう」

 

「あなたに手伝ってもらわなくても切ちゃんは私が守るから問題ない」

 

「そうかいそうかい、ならいいんだがな」

 

そう言うと礼は深追いはせず、その場から去ろうとした。

 

「あ」

 

出ようとした時に礼が立ち止まる。

 

「まーだなんかあんのか!?」

 

クリスが呆れたように言うと礼が駆け寄ってきた。

 

「なんか食わせてくれ!!」

 

「は?」

「デス?」

「えぇ?」

 

3人の装者はあまりにも寄らない言葉が飛んできたため返事に困った。

 

「俺の家系貧乏でさ、俺一人暮らしだし。上手いもん食いてぇんだよ…」

 

「なんだそーゆーことかよ」

 

「切ちゃんを守ってくれるって言ってくれたのは嫉妬したけど嬉しい気持ちもあったから私が作ってあげる」

 

調が素直にお礼を言った後料理をしてくれると言ってくれた。

 

「天使黒髪ツインテ様ぁ!!」

 

礼は拝むように調の前にしゃがんだ。

クリスと切歌はその状態を微笑してやり過ごした。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

調が作った料理を口にした礼は美味いと絶賛して、調も喜んでいるようだった。

 

「そーいやー、お前さん方の名前を聞いていなかったなー」

 

「あたしは雪音クリスだ。コイツらの先輩だ」

 

「暁切歌デース!調とは小さい頃からの友達デース!」

 

「私は月読調。切ちゃんは私が守るから!」

 

「ほう、じゃあゆきねぇにデスガールに調様だな」

 

「ゆ、ゆきねぇ!?」

 

礼にあだ名を付けられて照れている半分喜んでいた。

姉さん的な名前を付けられたのは初めてだったため、顔が真っ赤になった。

 

「なんで私だけ変わってないんデスか…」

 

「え?デスガールってゴロ良くね?」

 

「私は認めないデス!」

 

「俺は呼び続ける!」

 

「ぐぬぬ……」

 

「私はなんで様付け?」

 

「可愛いし、ツインテだし、料理出来るし、可愛いし」

 

「可愛い2回言ったデス……」

 

気付けば切歌、クリス、調は礼とかなり打ち解けあっていた。

 

「今日は色々とすまなかったな、いきなり押しかけちまって。ま、何かあったらまた呼んでくれ。電話番号これだから」

 

礼は弦十郎に電話番号のメモ用紙を渡してこの場を去った。

 

「おっさん、アレは本気だったのか?」

 

一緒に見送ったクリスは彼が見えなくなった後に問いかける。

 

「あぁ、本気だ。本気で倒そうと繰り出した拳だったが、あいつは立ち上がった……」

 

「一体何者なんだ?利奈坂 礼って…」

 

「分からない、ただかなりの実力者なのは間違いないだろう」

 

そう言うとクリスは切歌と調に呼ばれて弦十郎の側から離れた。

 

「利奈坂 礼………」

 

 

「りなざか………ッ!?」

 

 

 

「まさか…………ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

「……りなざか……かざなり……!?」

 

 

 

 

 




ご覧頂きありがとうございます!

ーキャラ紹介ー

利奈坂 礼『りなざか れい』
紺色の髪の毛で短くもなく長くもない。
人のオーラを感じ取ることが出来、自分のオーラを自由自在に操る事が出来る能力を持っている。
知り合った人には大抵あだ名を付ける。

ざっとこんな感じです。
今回は戦いメインで書いてみました。
戦闘シーンは結構難しかったです汗
わかりにくい部分があるかもですがお許しを……
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