戦姫絶唱シンフォギア -聖遺物に取り憑かれた太陽-   作:ぬヰ

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この話は4話となっています


太陽の暴走

「切ちゃん、体調は大丈夫…?」

 

「大丈夫デスよ、調!」

 

「ま、何事も無ければそれでいいんだけどな」

 

弦十郎の提案でギャラルホルンのゲートが開いてる最中ではあるが切歌の状態を悪化させない為にも学校に行ってみることにした。

 

私立リディアン音楽院に着いた切歌、調、クリスはそれぞれのクラスへ向かう。

切歌と調は同じだったがクリスは別なクラスだった為クリスは調に後を任せた。

切歌と調は教室に入ると教室に居た生徒達の目線がこっちに集まった。

切歌と調はクラスの人にあまりいいイメージを持たれていないため、面倒事や陰口など言われることが多かったが今回はその雰囲気がかなり強かった。切歌が自分の席に着くといつもされているようなイタズラがされていた。

普段ならばいつもの事だと流す事が出来たのだがネフィリムに寄生した今の切歌は心を閉ざしたが為にネフィリムの力が発動してしまった。

切歌の右腕は多少灰色っぽくなっており、自分の机を前に吹き飛ばした。

 

「切ちゃんッ!ダメッ!!」

 

調が止めに入るが切歌は聞こえていないようだった。

異常事態に教室にいた生徒達は悲鳴を上げて廊下へ逃げ出した。

 

「切ちゃん!落ち着いて!!」

 

調が必死に叫んで切歌を呼び戻そうとする、しかし切歌には聞こえずに机や椅子が宙を舞ってグルグルと飛んでいく。

窓ガラスをも割れ、教室は無残な姿へ一気に変わる。

 

「何があった!?」

 

なにか騒がしい事に気付いたクリスは急いで切歌と調の元へ駆けつける。

切歌は何かに乗っ取られたような顔をしてクリス目掛けて歩き始めた。

 

「………コ…ワ……ス……」

 

とても切歌の声ではない呻き声が聞こえ、クリスは後ずさる。

 

「切ちゃん!もう辞めて!!私の事忘れたわけじゃないでしょう!?」

 

クリスの前に立った調は切歌に呼びかける。

切歌はスピードを変えずに迫ってくるが調は説得を続けた。

 

「自我を保って!!切ちゃん!!」

 

残念ながら調の言葉は通じず調は首元を捕まれ上に持ち上げられた。

 

「切…ちゃ……く…くるし…っ」

 

「おいッ!やめろッ!!」

 

クリスが切歌に止めさせようと近づくが宙を舞う机や椅子が飛び交い、容易に近づけなかった。

切歌は調を持ち上げながら窓の方へ向かった。

そして切歌は調の体を外へ出した。

調は踠くが切歌の力は尋常じゃないくらいに強く、調の力では到底離れることはなかった。

 

「おい…まて!ここは4階だぞッ!?落としたらガチで死んじまうッ!!」

 

グシャグシャになった調の髪の毛が切歌の右腕に絡まるぐらい踠いた調だったが遂に切歌が手を離してしまった。

 

「切…ちゃん……」

 

調は落ちている瞬間切歌との思い出が蘇ってくる。

生憎ペンダントも無く、返信した後着地するということも出来ないため、調の体は徐々に地面に吸い寄せられていく。

 

「切ちゃんを守る事が出来なかった……ごめんね…切ちゃん……」

 

調の体は既に2階から1階に差し掛かっていた。

数秒後、調の体は地面に叩きつけられたはずだったが…

 

そんなことは起きなかった。

 

「あぁあぁ、綺麗な髪がグシャグシャじゃねぇか」

 

そこにはあの男、利奈坂礼が調をしっかりと支えていた。

 

「あなたは……」

 

「異様なオーラを感じてな、行ってみればこれだ」

 

「私……あなたの言ったことをさし退けて切ちゃんを守るって決めたのに、何も出来ていない……」

 

「んな事は後だ後」

 

そう言うと礼は1階、2階の窓を器用に使い4階まで上がってきた。

 

「おいおい、これまた物騒なぁ」

 

礼は宙を舞っている机や椅子を見て恐怖心を抱いた。

 

「はあぁぁぁぁぁ………ッ」

 

礼は弦十郎と戦った時に使った虚像剣を作り出し、切歌に力を使う。

貫いた刀は光となって消え、切歌に向かって衝撃を与える。

 

「これでよしっと……」

 

腹部に衝撃を与えると切歌は気を失った。

その途端に宙を舞っていた机や椅子もガラガラッと下に落ちた。

礼は切歌を横にさせると調に話しかける。

 

「調たんはさっきこう言ったな"あなたの言ったことをさし退けて切ちゃんを守るって決めたのに、何も出来ていない"って」

 

「たん……?」

 

「調たん、1度も俺はデスガールを守らないって言ったか?」

 

「え…?」

 

「俺はデスガールはお前に任せる、とか言ったか?」

 

「……言ってない…」

 

調は昨日のことを思い出す。

 

「調たん側から見たらこんな奴に助けられたくないとか思われてるかもしれないけど、俺は昨日と今日の出会いで、一緒に飯食って分かった」

 

礼は初めて目線を落とした。

 

「俺からすれば尊いんだよ。みんな、俺の……今は亡き妹みたいに……」

 

「妹……だと…?」

 

クリスは立ち上がりながら聞き返す。

 

「俺には妹が居たんだ、丁度お前さん方ぐらいの妹だったんだがな。小さい頃、あいつはまだ物心が付いていない時だったな…離れ離れになっちまったんだよ」

 

礼は話を続ける。

 

「まぁ、暗い話は置いておいて、調たん。俺が言いたいことは端的に言うと"俺にも切歌を助ける手助けをさせてくれ"だ」

 

「切ちゃんを助ける手助け…?」

 

「迷惑かもしれない、突然やってきて変な奴だと思うかもしれない。でも、俺に出来るのはこれぐらいしか出来ないから…」

 

「私の力では多分切ちゃんの力には勝てない。きっとクリス先輩も居たって勝てるかわからない…本当は私が守ってあげたいんだけど…その力がない……」

 

「なら、俺が特訓させてやる」

 

「え?」

 

「調たんだって俺ぐらいに強くなれる。シンフォギアとかいう奴を纏わなくても」

 

礼はそう言うと、切歌を抱え調に持たせる。

 

「切歌には俺が助けたって言わないでおいてくれ。その方が俺にとって都合がいい」

 

「分かった」

 

「じゃあ本部に戻るのか…?調は」

 

「クリス先輩も一緒に」

 

「あぁ」

 

クリスと調は切歌を抱えて本部へと急いで戻って行った。

それになんとなくだが礼も着いて行った。

 

 

 

 




ご覧頂きありがとうございます!
今回は少しばかり難しい内容にさせて頂きました。
この文で理解出来ない部分がありましたら感想で対応いたしますので遠慮なく書いて下さいm(*_ _)m

そして一向に謎が深まる主人公話を重ねる毎に過去や正体が徐々に明らかになるところが見どころです!!
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