Fate/stay night ~The Ash,Fire of Vanished world ~   作:冷たい谷のグンダ

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 おぃ、まじかよ。もう七日か、夢なら覚めr(ry

 どうも、最近まともに家に帰れてないので間を持たせるためにちょいちょい書いておいたものを投稿します。
 
 次の話は、五日後に投稿予定です。

 お前には失望した。もう期待はしない。
 みたいな感じにならないように頑張ります。


第一章
追想


  始まりの火が消えていくのを見た。

 

  何故か? それは、私がそう選択したからだ。

 

  私は、七度薪になった。

 

  何故か? それは、人々を救うためだ。

 

  だが、薪になろうとも、いつも同じ場所、同じ刻で目を覚ました。

 

  何故か? それは、火の運命が螺旋であるからだ。

 

  螺旋の運命は閉じることなく、廻り続ける。

  幾度廻ろうとも、終末にはたどり着かない。

 

  何故か? それは、火の運命が呪いだからだ。

 

  終わることのない呪い。それは、たとえ世界が終わっても消えない。

  この呪いが消えるとき、それは、螺旋の運命が終わるとき。

  螺旋の運命の終わり、それは、始まりの火の消滅。

 

  八度目の世界、いつもと同じ、火の消えかけた世界。

  そこで私は、閉じられた輪の都にたどり着いた。

  

  そこで私は、火継ぎの真実を知った。

  偽りの世界とともに、偽りの姫とともに。

  姫の抱えるものに触れ、世界の、火継ぎの真実を知り、

  始まりの火守女の瞳に触れ、その先の真実を知った。

 

  火継ぎの真実。それは、ただの延命措置。

  それは、神達の自分勝手な想い。

 

  火継ぎの終わり。それは、人々の解放。

  それは、人の時代の到来。

 

  火が消えた世界で、始まりの小人の王のソウル(ダークソウル)

  深海の時代、そこから這い出す深淵が完全に混ざり合い、

 

  全ての王のソウルが消え去ったとき、ついに人の時代が始まる

 

  火の呪いから、神々の支配から、

  人々を救うために私は

 

  消した。

  

  始まりの火を消す、という選択に至った。

  

  もちろん躊躇しなかった訳ではない。 

  幾度も考え悩んだ末にたどり着いた結論だった。

 

  そして、人の未来を視ることができたゆえの結論だった。

 

  私の王狩りの旅に寄り添ってくれていた火守女の手が、

  始まりの火に触れ、包み込む

  初めのうちは手から光がこぼれていたが、徐々に弱くなり、

  

  遂には完全に消えた。

 

  その直後、私の意識は灰のように吹き散らされた。

  

  当たり前だ。私は始まりの火によって形作られた。

 

  根源たる火が消えれば、存在価値たる火が消えれば

  使命である火が消えれば、

  

  我が存在は無に返る。

 

  暗転する世界の中、最後に聞こえたのは

  

  あの儚くて悲しくて、何よりも優しい火守女の声だった。

 

 

 

 ―――――それから、どれだけ時がたったのか、私は再び目を覚ました。

 

 私は、器の中にいた。なぜそれが器であるか理解したのかは分からない。だが、目を覚ました時私は即座に自分がそれの中にいるということを理解した。

 

 器の中には、ありとあらゆる圧倒的な負の感情が溢れていた。怒り、憎しみ、恨み、妬み、悲しみ、恐怖。そして、絶望。

 

 器の中にいる間、私はかの薪の王達に匹敵するとも劣らぬ幾つかの強大なソウルに触れた。時が進むにつれ、そのソウルはいつしか消え去り、後には消えたソウルと同じだけの質量を持つ魔力だけが残った。すべてのソウルが消えた時、負の感情も同じくして消えさり、聖杯の中には泥があふれた。

 深淵とよく似た性質を持った悪性の汚泥。それは、人を蝕み、殺しつくし、喰いつくし、飲み干す、異形の泥。

 

 泥の中の居心地は最悪だった。常に体内を突き破られるような痛みが駆け巡り、表皮は尋常でないほどに熱せられた火ごてを押し付けられるような痛みが走る。視界は深淵よりも深い闇に遮られ、耳からは人々の嘲りや絶望、果てには断末魔のような声が入り込み続けた。まあ、本物の深淵の泥に触れた時や、神喰らいの王に喰われているときよりは全然マシだったのだが。

 

 ある程度の間隔をおいてではあったが、これが二度繰り返された。そうはいっても、二度目は一度目よりも短かったか。一度目よりも二度目が短かった理由としては、どうにも外部からの魔力的なとてつもない衝撃によって、私の居た器が破壊されたためだったようだ。

 そして、破壊された器からは、人の全てを犯すおぞましい汚泥が流れ落ちた。だが、全ては流れ落ちず、流れ落ちなかった泥は再び負の感情と魔力に戻り新たな器に流れ込んだ。

 

 そんなことがあって少したった頃である。

 

 壊れた器よりさらに大きな器に移った私は、私を呼ぶ声を聞いた。この感覚自体は知っている。この召喚されるときに体が分解され霊体化していく感覚を―――。

 だが、私の知っているそれとは違う。これは、サインや誓約によって呼び寄せられるものとは、根本的に違う。

 あれは、自身の意志により行われるものであるが、これは違う。そもそも私は一度消滅して以来、サインを描いたような記憶もないし、誓約も番人や守り手でも、守護者や暗月のようなタイプではない。

 

 どちらかというと、あの鐘の音に近いものを感じる。

 

 不快感は感じなかった。ただ、無理やり引っ張られていくような印象は受けたが。それは強引ではあったがどこか優しいような、どこか物悲しいような、そして、どこか懐かしい、いつの間にか無くしてしまった宝物を見つけたような、そんな感情を抱いた。

 

 その感覚に身を任せ、私の意識は闇へと落ちていった。

 

 闇に落ちるとき、私は夢を見た。夢などいつぶりだろうか。間違いなく、今回の火の無き灰としての王狩りの旅の中では見ることはなかった、と記憶している。

 

 夢の中では、少女がいた。身の丈は私の胸までほどしかない。金に輝く美しい髪、翡翠の瞳を持っていて、優しい笑みを浮かべていた。そんな少女は、私に何やら大きな赤い宝石の埋め込まれた指輪を手渡している。それを身をかがめ、嬉しそうに受け取る私。私は、手の内で指輪を転がしてじっと眺めたのちに、指にはめようとしたがはまらず、仕方なそうにそれに鎖を通しネックレスとして首から下げた。私は笑いながら、少女の頭をくしゃりと撫で、何事かを呟く・・・・・。ここで、夢は途切れた

 

 私は、この光景を知っている。だが、思い出せない。

 

 知っているはずのなのに、この少女のことを知らない、記憶を失っている。

 

 私は、この少女と私がどんな関係であるかを知らない。遥か昔に失い去った記憶だ。

 

 

 そうして、次に私が目を覚ました時には、この世界について、この聖杯戦争の仕組みについて、"聖杯"とやらに知識を与えられた後。そして、私の役割を与えられた時だった。 

 

 こうして、私は侵入者(レイダー)として、呪いを受けた身としては実に三度目となる人の世に降り立つことになったのだった。

 

 




 今回の解説

「誓約」
 以前紹介した、侵入と協力の要素の一つ。また、やりこみ要素でもある。
 条件を満たせば誓約アイテムと呼ばれるアイテムを入手可能。
 これを規定数を集めれば、装備や魔法を入手できる。

 「守り手」
 ”神喰らいの守り手”を略したもの。
 神喰らいとも略されたりする。

 —神喰らいの守り手―
 装備時に、ある特定のマップに居るほかのプレイヤーを倒すために召喚される
 主観だが、比較的に召喚頻度が高い傾向にあると思う。

 「番人」
 ”ファランの番人”を略したもの。

 —ファランの番人―
 守り手と同じ条件で、活動することができる。
 主観だが、後述する暗月よりも召喚されない。
 
 「暗月」
 ”暗月の剣”を略したもの。
 
 —暗月の剣―
 上記二つの誓約とは逆の方向性を持つ、「青教」の誓約を交わしたプレイヤーを守るために召喚される。
 過去作では、プレイヤーを攻撃する側だった。
 一番召喚されにくい誓約だと思う。 

 「守護者」
 青の守護者の略。青霊と呼ばれることが多い。

 —青の守護者―
 暗月の剣と同条件かつ同内容で活動を行える誓約。
 ただし、手に入れた誓約アイテムは暗月の剣でしか使えない。
 これのせいで、暗月が呼ばれないんじゃないかと思った時期もある。

 「青教」
 これをつけていれば、侵入されたときに暗月や青霊が助けに来てくれる・・・・・・かも。
 メリットはこれくらいだが、これがないと暗月も青霊も無職状態。

 では、今回はこれくらいで。

 読んでくださった皆様、ありがとうございました。
 
 感想、ご指摘、誤字報告等お待ちしています。
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