「同盟か…まず、その前にどんなヤツがいるかだな」
「…まだ、何も情報が無いと言いますか…」
ルーカンはチーズとワインを片手に悩んでいた。クラッカーも忘れていない。ルーカンの宝具は2つあるという少しイレギュラーな奴なのだが…まぁ、ワインを出すだけの宝具なので実質、戦闘向けは1つなのでフェアである。ギルガメッシュが聞いたら即座に気に入るだろう。「直(じき)の執事にしてやる」とか何とか言われスカウトするに違いない。
「パトロールでもしてみるか…?」
「そうですね…骨が折れると思うが…」
「まっ、地道にやるしか無いかなぁ」
ランサーはしめたと思い空からルーカンを捕らえようとしたがそうは行かない。ルーカンはスキル『濡れないワイン(ノーレイングラス)』でクッションし士道を弾き飛ばしランサーことクーフーリンの地面への衝撃を抑える。幸い周りには誰もおらずルーカンは秒で安堵し一歩、退いた。
「天空から察知するとは、中々じゃないか?」
「警備を舐めるな」
「舐めたら不味い不味い」
クーフーリンはフードを取り槍を構える。今回のランサーは一味違った。凄まじい火花を散らしていたクーフーリン。士道の目にはもう記憶として焼き付いていた。
「言っとくが、かなり強いからな俺は」
「はっ、戯れ言を自分で強いとかナルシストかな?」
ルーカンも武装し剣を握る。まだ、一段階の剣。士道は置いてけぼりだ。しかし、我に帰り当初の目的を思い出す。
「ストーープ!!!」
「「何だ!?」」
「セイバー、同盟の件はどうした??」
「…あっ」
「ランサーよ、武器を一旦降ろして頂きたい話がある」
「…なんだ、改まって…」
クーフーリンは言われた通りにやるのは不満だがルーカンの執事なりの丁寧な頼みに断れなかった。
「とりあえず、この聖なる戦争に脅威が感じられる。情報によるとキャスターだ。そのキャスターは一般人をさらい駆逐しそれを遊びと称しやっている。見過ごす訳にも行かない。あなたの戦力を借りて同盟を結びキャスターを討ち滅ぼしたいのだが、いかがでしょう??」
「一般人…だと?」
クーフーリンは驚愕の目をルーカンと士道に向ける。士道は頷いた。
「…その、情報は確かか??」
「あぁ、ほぼ間違いない。間違えたのならその槍で私刺すといい」
「そこまでの覚悟か良いだろう。口だけでは無いって所を見せてやろうか」
「大丈夫かよ」
士道はルーカンの覚悟に頭を掻く。よくもまぁ、そんなお覚悟を誓えるなと思う。
「そして、加えて近々この街を研究材料に使うらしいそうなると前代未聞の大惨事になる。キャスターの血祭りが始まろうとしている」
「クソっ、俺よりもやべぇ奴だな。そんなん、蹴散らす当然。一般人を巻き込むなんざ有り得ねえよ…よし、一先ず冷戦だ。同盟を結ぶ」
ルーカンは素に嬉しくなり腹からお礼を述べた。クーフーリンは笑う。こんなにもあっさりと行くもんだなと士道は口を開き驚きを表した。
…呪腕のハサンはそれを観察していた。余裕の表情で観察していた。