四方田虎徹。虎徹は年17で殺しを楽しんでいた。今、連続殺人の犯人はほぼ彼で間違いないだろう。随分、昔の話四方田家は雨生家と『悪魔の召喚の儀』をテーマに共に研究していたらしい。こうして現代に生まれたのが快楽的殺人犯四方田虎徹という訳だ。
彼は最初から殺しをした最後に魔方陣を描きそこには僕がいたという証明をメッセージを残した。モチベーションの低下で魔方陣を描いているのではない。
「これで、何件目だ?解らねえ。これでもし出世できるんなら社長ぐらいにはなっても良いんじゃないかと思うなぁ、坊主」
虎徹は今から殺す子供に話しかける。まるでまだ猶予はあるぞと見下しているみたいに。無論、親も滞在しており親は先に殺された。
「神様はよぉ、今この状況をみてプレイ実況しているのかもしれねえぜ?まぁ、お前の口から神の存在を否定する言葉が出てきたらただじゃあおかねえ。あ、この状態が有料か。もう払ってんだよなぁ…。だからあとは僕に殺される…のみ!」
虎徹は殺された人の血で魔方陣を描き始めた。
「えっと、記述のとおり『みたせ?みたせ?みたせ?みたせ…』んー、坊主、君、僕?お前?あんさこれって…4回5回?まぁいいやさよなら」
子供は理不尽ながらも虎徹の一手で1発で無惨に殺された。虎徹はそれを『芸術』と呼んでいる。
「さて、もう1度、『素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。
降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ
閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する
――――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ
誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。
汝三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!
』っだっけか。なんだよ言えるじゃん」
虎徹は自負し何かが起こるのを待つ。しかし、何も起こらなかったのでまたどこか読み間違えたかとがっかりしその場を去ろうとした刹那----
「ーー貴殿の名をここに問う其方は何者なるや?」
虎徹は一瞬何事かと思ったが彼の思考回路は単純で明快だった。そう、虎徹は『悪魔』を召喚したんだと思った。しかし、悪魔となると生贄になる者はこの手で殺してしまったし悪魔に見せる顔はないと急いで部屋中を探し回りマグカップを見つけ被害者の血をそこへ注ぎ込んだ。
「えっと、申し遅れた!四方田虎徹!職業、解剖師になる予定!趣味は殺し!全人類!ラブ!っと、さっき子供殺しちゃったんだけど…その残り血で杯を交わしはしない…か?」
キャスター、ジル・ド・レェ。ジルはため息をつき微笑する。ジルはマグカップを受けとりその血を飲み干した。
「其方、人殺しと言いましたね?なら、恐怖の鮮度を知っているはず」
ジルは飲み干したマグカップを地に叩きつけ足で踏み躙った。
「恐怖の鮮度…?恐怖の味噌汁?なんだって?」
「…。はぁ、ここにはまだ人がいますね」
「え…?マジ?見落としてた…」
ジルは虎徹の事を指さそうと思ったが、ジルの考えと一致、理解出来そうな人だと思い部屋の天井を指さす。デタラメに指しているのではない本当に上の階には子供が存在した。
「ほら、そこに子供がいるでしょう?…そなたの考えでは単に忘れてたか、この子に絶望を与えたかったか…のどちらか。しかし、今は詮索をせずにこの子の事に集中しましょう」
ジルは希望となるドアを開け虎徹を先にあがらせる。
「…おじさん達、だれ?」
寝起きなのか子供は目を擦り視力を回復させる。ジルは今ありのまま起こった真実を告げ『状況的絶望』をさせた。虎徹は退屈そうにマグカップの破片を見ている。
「さぁ、あなたは大丈夫。このおじさん達に救われたと思ってそのドアから出て外へ行きなさい…。あ、リビングは見ては行けませんよ」
虎徹は「おい、何逃がして…」とジルを責めたが何かジルには秘策があるらしく虎徹に静かにと人差し指でジェスチャーした。
子供は希望のドアが絶望の廊下へと通じている事を知らずに開きホットした刹那込み上げてくるのは涙。安心と絶望が同時にある涙は気持ち良くないものだった。子供ながら幼き者ながら一家惨殺はあまりにも不幸すぎると幼きながらも理解する。しかし、自分は助かるのだーー
「!?ギャアアアアアアア!!!ギャィタア!!!!」
刹那、子供は待ち伏せしていた狂気に満ちた怪物に飲み込まれその一家よりも無惨に殺された。
「どうです?私の脚本は…」
「…」
虎徹は瞬時何が起きたのか解らなかったがこれだけは言えた彼は自分に愉快と楽しさを与えてくれたのだと。
「…あんた、何者だ…?素晴らしいよ。今の…今までにないエンターテインメント…」
「えぇ、期待に添えて光栄です。私は…この現代では青髭と言われてますが…ここは1つ『旦那』でいかがでしょう?虎徹、と言いましたね?私の悲願と一致する様子…。虎徹となら聖杯戦争を円滑に進めそうです…」
虎徹はハッとし聞いたことがあると自分の胸に手を当てた。ここ、冬木で行われる断片的聖杯戦争。魔術師が揃い戦いを繰り広げ勝者1人になった暁には願いが叶えられる願望器があると。虎徹はそれに選ばれたんじゃないかとワクワクが止まらなくなる。
「…あぁ、あぁ!よろしく頼むぜ!旦那!!!聖杯戦争?なんだかよく知らねーが願いを叶えられる戦争なんだろう!?」
ジルはハッとし満面の笑を浮かべ虎徹の手を強く握った。
「あなたは前のマスターよりもこの戦争に於いての理解力がよろしいようで…」
と虎徹に聞こえるか聞こえないかの声で言った。