馬鹿4人によるFGO SS 1週間1本勝負 作:作家活動から逃げるな。
・相変わらずの独自解釈、独自設定
・全く迫力のない戦闘シーン
・超急いで書いたために明らかに描写不足
多分近いうちに修正入ると思います。ご容赦ください。
それでもよろしいという方は、本文へ!
――第五特異点、北アメリカ大陸。
その中ごろ、カーニーの地付近に、一両の鉄機が轟音を上げていた。
その鉄機は二つの車輪を前後に前後に付け、延びたハンドルで姿勢と進む方向を制御する自動駆動車――バイクと呼ばれるものである。しかも、相当な重量と出力を誇る、まさにモンスターマシンといえるレベルのものだ。
それに乗り、風を切って駆けるのは、金糸の髪をオールバックに整えた、黒いライダースジャケットを身に纏う孤高の男。
そいつは、カーニーの地には見向きもせず、口元をわずかに歪めると、更にアクセルを捻り、モンスターマシンのスピードを上げた。
そして、倍になったと見紛う程の、超速度をもって、カーニーを通り過ぎて行った。
彼の男の名前は、坂田金時。
遠い昔に日本に生まれ、今はライダーのサーヴァントとなった男である。
彼は、人理修復機関カルデアによって召喚され、つい昨年、人理焼却という未曽有の危機を乗り越えた。
元々は狂戦士――バーサーカーとして召喚されていたが、とある異変の際に、騎乗者としての素質と、少々の勘違いから、某日曜の朝に放送されている仮面のライダーチックな姿で、ライダーのサーヴァントとして英霊の座に登録されたのである。もっとも、このカルデアに召喚された金時は、割と自由にバーサーカーとライダーを行き来できるという他サーヴァントが聞いたら「お前ふざけてんのか」と言われそうなことをしでかせるのだが。
ともあれそういった経緯で召喚された彼だが、もうすぐ彼も、他のサーヴァントたち同様、カルデアでの任を解かれ、座に返されることになっている。つまり、この世界ともお別れということだ。
そうなってしまっては、次に召喚されるまで、彼は愛機・ゴールデンベアー号に乗り、風と一体になることができなくなってしまう。そう考えた彼は、彼のマスターと、現在カルデアを指揮する司令官代理のキャスターに頼み込み、満足のいくまでゴールデンベアー号を走らせることにした。
それを受けて、折角なので(キャスター的にはしょうがないので)第五特異点という、ただバイクをかっ飛ばすには最適な広さを持つ地に、彼はレイシフトしたのである。
もちろん、マスターもこの地にレイシフトしたが、彼はゴールデンベアー号には乗っていない。
彼は彼で、黄金に身を包むアーチャーと同じ名を持つキャスターが持ち出した飛行機型宝具に乗せられ、先行してゴール地点であるサンフランシスコに向かっている。
司令官代理のキャスターから提示された刻限は5日。その間にサンフランシスコに到着するように言われている。通常北アメリカ大陸を5日で横断――金時はその上蛇行しまくっている――など、普通に考えれば常軌を逸していると思われるだろう。だが、彼はサーヴァントだ。肉体の疲労など存在せず、ゴールデンベアー号もまた、現代科学では到底開発できないであろう超音速を発揮できるという、ファンタジーな存在である。
故に、もうこの地にレイシフトして3日経つが、金時は一切休憩を取らずにバイクを走らせているのだった。
それだけ走らせても、金時は一切飽きることは無く、精神的な疲労も感じていなかった。
ただ、好きなだけ走り、好きなだけぶっとばせることが、とてつもなく、楽しい。
金時の中には、それしかなかった。
――それ故に。
タイヤが地面を思い切り削りながら、機体に制動をかける。
200メートルは地面を削ったであろうか、ようやくゴールデンベアー号はその機動を停止させる。
金時は一瞬下を向いて溜息を零し、すぐに顔を上げる。
そして、とてつもなく低い声で、言い放った。
「……なんだ、テメェら?」
金時の瞳を隠す紫色のサングラス。
そこに映るのは、黒い靄に包まれた、数十に及ぶ人型。
そして、その後ろに控える、巨大な岩石の巨人――スプリガンだった。
それらは金時の怒りを込めた問い掛けに一切応じることなく、手に持つ武器を構える。
どうやら話が通じる相手ではないらしい。恐らくは特異点で散った命の無念が集まって人型となった、ある種の怨霊のようなものであろうか。
――そんなことはどうでもいい。
「オメェら……オレの走りの邪魔して、どうなるかわかってんだろうなァ?」
ハンドルを握る手に力が籠る。
そのまま、アクセルを二度、三度と煽らせる。
それは正真正銘、獣の雄叫びのそれで、僅かでも理性が、恐怖心があるものであれば、本能的な恐怖を覚えさせるもので。
そこに篭められた思いは、ただ一つ。
――走りの邪魔をする奴は、許さねぇ。
「Rock'n Roll!!!」
金時の雄叫びと同時に、両者は飛び出した。
******
「yeah!」
数人一組で固まって攻めてくるケルト兵の姿をした者を、金時はゴールデンベアー号で情け容赦なく轢き飛ばしていく。
超速度で走りながら、金時は繊細なハンドル捌きでありえないような急ターンや方向転換を繰り返し、敵を薙ぎ倒す。
その上、ベアー号を駆りながら、ベアー号に当たらなかった敵を器用に殴り飛ばしもしていた。
時には突撃に合わせて槍や剣を突きつけられもした。
しかしそんな時にも、金時は器用に車体を寝かせたり、あろうことかベアー号から自身だけ跳躍して避けてみせたりもして、敵からの攻撃を一つ残らず避けてみせた。
そして。
「そんじゃあカッ飛ばそうか!!」
ケルト兵達が、スプリガンを最端に金時の攻撃でほぼ一列に並ばされた瞬間。
金時は、ゴールデンベアー号にイグニッションキーを突き刺す。
その瞬間、ゴールデンベアー号は光と共に超加速突撃形態に変形。
そのマフラーから、後部の泥除けから、機体の各部から。
爆炎と轟雷を吹き出して、過去最高の速度をたたき出す。
「ベアハウリング!ゴールデンドラァァァァイブ!!」
その速度のまま、全てのケルト兵目掛けて、光の如く突撃し。
「――グンナイ」
僅か一秒で、全てを吹き飛ばしてみせた。
地面を大いに削って制動をかけ、完全に停止したのと同時、金時の後ろで大爆発が起こる。
その音が、ケルト兵達を一網打尽にしたという証拠。
その爆音を聞きながら、金時はその身を震わせていた。
寒いのではない。怖いのでもない。
(――ヤベぇ、めっちゃ滾るぜ)
昂っている。興奮しているのだ。
ともすればベアー号で走っていた時よりも、遥かに。
かつてここまで興奮したことはないだろう。それほどに、滾っていた。
何故だろうか。その理由を考えて頭を捻っていると、爆発した地点から、ずしん、と地響きが鳴り響いた。
「……流石にオメェは倒し切れねえか」
金時が振り向いた先には、少し体が崩れた、しかし今なお健在の石巨人、スプリガンが立つ。
スプリガンは声なき声で叫ぶと、その巨体からは想像もできないほどの身軽さで跳躍し、金時にその巨大すぎる大剣を突き立てた。
耳を劈く大轟音と、ゴールデンベアー号とは比べ物にならないほどの瓦礫を作り出した一撃は、しかし金時には傷一つつけていない。一瞬のうちに、敵の攻撃範囲から離脱していたからだ。
しかし。
(あー、こりゃちとキツイか?)
頭の中で想像し、金時はそう結論付けた。
相手は石の身体に巨体、その上大剣を装備している。それに対し、金時は大型バイクのみで、武器はメリケンサックのみ。リーチも、威力も、アクセル全開にすれば通るだろうが、仮にもライダー版の宝具を耐えきった相手である。そうそう簡単に宝具を当てさせてはくれないだろうし、敵の身体を吹き飛ばせるほどの攻撃を打たせてくれるとも思えない。そもそもリーチの差が大きすぎる上に、スプリガンはあの巨体とあの石の身体でありえないほどの俊敏さを誇っているのだ。懐に入れたとしても、攻撃を打ちこむ前に避けられる可能性がある。
故に、このままでは勝てないとまでは言わなくとも、苦戦は必至だろう。
そう考える間にも、スプリガンの攻撃が金時を襲い続ける。
考えながらも器用に避け続けるが、いつまでも逃げ続けてはいられない。
「こーなったら、アレやるか」
だから、金時は決めた。
奴を確実に倒し切るために。
スプリガンが放った一撃を回避し、それによってできた瓦礫をベアー号で駆け上がる。
そのまま瓦礫の頂点から、上空へベアー号ごと、跳躍した。
スプリガンも、それを目で追う。そして、宙高く飛び上がった愚かな獲物を撃ち落さんと、大剣を振り上げようとする。
そうされる前に、金時は。
中空から、黄金の斧を取り出す。
それを右手に持ち、空に向かって、円を描くように振るう。
その刃の軌跡が、雷電によって円を描き。
瞬間、その円から、眩い閃光と、迅雷が迸った。
その閃光は、金時に狙いを定めていたスプリガンの視界を焼き潰し、その場に硬直させる。
そしてそれが、決定打となった。
「――ブっ飛べ」
響き渡る、狂暴な声。
閃光と迅雷の内より現れるは、大きく姿を変えた、坂田金時。
先ほどまで身に着けていた黒いライダースジャケットではない、胸元が大きく開き、隆々たる大胸筋を見せびらかす、白いシャツ。
オールバックだった金の髪は、降ろされて。
何よりもその右手には、尋常ならざる破壊の雷を、携えていた。
其は騎兵にあらず。
そこに坐すは、数多くの逸話を持つ、名高き狂戦士。
「必ッ殺!」
右手に握る斧から、更に多くの雷が迸る。
それのみならず、金時自身の膂力、狂化による強化、そして重力する味方につけて。
未だ動けずにいるスプリガンに撃ち放つは、正に最強必殺の一撃。
「
裂帛の気合で放たれた宝具名から遅れて数瞬。
ライダー時に放った一撃とは比べ物にならないほどの、大爆発が大地を揺らした。
「ふぅ……」
斧を中空に消し、再び黒のライダースジャケット姿に戻る。
ゴールデンベアー号に乗る時は、こっちの姿と決めているのだ。
戦いの余韻も半ばに、すぐにベアー号を走らせる金時。
しかし、どこか楽しくない。
最初は何故かわからなかった。
だが、数分走って、納得した。
「――あァ、そうか。 満足したんだな、オレは」
そう。金時はベアー号で走れなくなることが心残りだったのではない。
ベアー号と共に戦う機会がなくなることが、心残りだったのだ。
故に、ベアー号と共に戦えた今、金時は十分満足してしまっていた。
「……へっ。まぁ、いいか」
答えが判ってしまえば、それでいい。
「そしたらマスター待たせる訳にもいかねぇし、さっさとゴールしちまうか!」
だから、金時はその進路を、サンフランシスコに向けるのであった。
はいどうも皆様数週間振りです、ライター・スプラウトです。
数分遅いって?大丈夫大丈夫どっかのバカは年末に一月休みたいと言い出すしどっかの馬鹿は一週間遅刻してますからね(だからって数分遅れた言い訳にはならない)
さて今回はタイトルからもわかる通り、金時のお話です。
今回も読んでわかる、圧倒的牙狼感。
Vanishing Lineでのハイパーバイクアクションが脳裏に浮かんでできたのがこの話です。そのくせバイクアクションを全然書けてないのはもはや阿呆通り越してますね!
その他にも、バーサーカー金時がライダー金時に変身したように、その逆をやっちゃいました。そこも牙狼リスペクトしてるあたりそろそろMKDNに怒られそう。
さてあまり長く書いていても仕方がないのであとがきはここまで。まだ話したいことは活動報告に書きますね。
ラストの方本当に時間が無かったのでかなり描写不足ですが、近いうちに修正版を投稿したいと思います。
それまでお待ちいただけると幸いでございます。それではまた次回!