暗殺教室─私の進む道─   作:0波音0

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暗殺教室だけを知る読者のみなさんに、英雄伝説の世界観を知ってもらいたいと思い、話の流れ上ちょうどいいので位置づけてみました。

ちょこちょこ出てきていた『アーツ』『導力』などについて、詳しめに書いてるつもりなので、E組の一員になったつもりで読んでください!

最後の方には、オリ主の秘密がひとつ明かされます。





32話 授業の時間

 鷹岡さんがいろいろやらかしてくれた体育の後、私は陽斗くんと有希子ちゃんと一緒に教員室に行って、陽斗くんは烏間先生、私と有希子ちゃんはイリーナ先生にケガの具合を診てもらう……といっても、私以外の2人に関してはアーツで治療済みだから、影響が残ってないか確認のためだけに等しいけど。

 唯一、跡も残らないだろうってお墨付きをもらえたから、アーツで治さないことにした私の腫れた左頬に湿布を貼ってもらってから教室に戻る。3人で戻れば、次は社会の授業があるから、着替え終わったみんなは教室で過ごしていて……何人かに、心配の声と共に迎えてもらえた。

 

「前原、本当にもう何ともないのか?」

 

「お前発言力あるからさぁ、あんなことになるなんて思わずつい止めなかったけど……」

 

「おう!本気でもうなんともないんだぜ?見てみろよほら、」

 

「……どう見ても腹筋割れてるだけだな、羨ましいっ!」

 

「そこじゃねーだろ;……でも、アザとか跡とかなんも残ってねーのはすげぇな」

 

「神崎さんとアミサちゃんもだよ!女の子なのに顔をケガさせられてさ」

 

「女子って強いな……それで怪我しないで欲しいけど」

 

「私も……最初は烏間先生が心配してくれた通り、ほっぺた以外にもちょっと響く感じの痛みがあったんだけど……今は全然」

 

「そうそう、その時近くにいただけの私もさ、実は午前の授業中に教科書で指を切っちゃってて……見てよこれ」

 

「え、絆創膏に血の跡は残ってるのに傷がない……」

 

「……≪ブレス≫は、小さい範囲型のアーツでかけたい人を選ぶものじゃないの。だから、有希子ちゃんと陽斗くんの近くにいた人も同時に回復したんだよ」

 

 ……よかった。回復アーツはものによっては気絶を回復したり、瀕死の人でも回復させられる威力をもつ、奇跡のようなもの。だけどみんなには馴染みのないものだから『ホントに大丈夫なのか』とは思ってしまう……問題があるわけじゃないのだけど、目に見えるものだけなんじゃって、つい。一緒にケガをしてた子も治っていたみたいだし、安心した。

 

「で、真尾はなんでアーツ?だっけ。自分のケガを治さなかったんだよ」

 

「……んんん……、理由、あるにはあるし、話してもいいんだけど……」

 

「お、なになに?」

 

「……もうすぐ、社会の授業だから時間ないなって……」

 

 

 

「はい、そろそろ今日最後の授業ですよぉ〜。みなさん座りましょう」

 

 

 

「おっと、殺せんせー来ちまったか、まずいまずい」

 

「あー……そういえば、俺と渚君と、律と殺せんせーがアーツ以外の部分でいろいろ教えてもらった時も、まぁまぁ時間かかったもんね」

 

「確かにね、……そのアーツって言うのに絞っても時間かかる?」

 

「というより……私が、内容をキレイにまとめて話す自信無い」

 

「そこか;」

 

「勉強とかテストの『説明しなさい』は答えがあるからできるんだけど、こう、私の言葉で言いたいことを説明するの……難しくて……」

 

「実際夏服の件で真尾が迷走してるのを解読するのに、いつも真尾のトンデモ発言をだいたい察するカルマが珍しく考え込んでたもんな」

 

「思考の飛び方が大陸超えられたら、さすがにね……」

 

「ふむ、……」

 

 私にとっては導力機関(オーブメント)導力魔法(オーバルアーツ)も身近な存在だから今更って感じだけど、こっちにない技術には違いないから……みんな、気になってるよね。なんとなくアーツについて話す流れになってきたけど、もうすぐ今日最後の授業時間……さっきの体育が5時間目だったから、次の社会さえ終われば放課後ではあるんだけど。

 授業が始まる少し前に殺せんせーが教室に入ってきて、みんなは慌てて席につきながら、もう少しだけとチャイムまではおしゃべりを続けている。

 

 そしてチャイムが鳴って、殺せんせーが教科書を開いた……かと思えば、なにか開いている触手とは別の触手を顔に当てて考えているみたいで、教科書を閉じ、教卓の上に置いてしまった。

 

「みなさん気になっているようですし、今のまま今日の範囲を学んでも実にならないでしょう。でしたら、いっその事現代社会の情勢を学ぶ一環として、ゼムリア大陸についてを社会の内容で取り上げてみましょうか」

 

「え、いいの?」

 

「なに、受験用の勉強は皆さん順調に進んでますし、なんなら本校舎より今はペースが早いくらいです。1時間くらいコラム的な学びがあってもいいでしょう」

 

「やったぁ!」

 

「ただし!簡易的なレポートを出してもらいますからねっ!」

 

「「「はーい!」」」

 

「と、いうわけで……はい、アミサさん。先生の補助をお願いします」

 

「…………。え?」

 

「いや、先生も知識はあれどあなたの地元ですから。それにアミサさんも『社会の時間だから時間が無い』って言ってたじゃないですか。つまり、時間があれば説明できるってことですよね!基本は先生が話しますから、みなさんが困った時には補足をお願いしますね!ほら国語力を磨く訓練だと思って!」

 

 普通に、『殺せんせーは中学校の社会で必修の内容以外もわかるなんて流石だなぁ』とか思いながら聞いてたのに、なぜか、私も前に立つことになってしまったらしい。これ、殺せんせーとしても聞きたいから私を呼んだのもありそうだな……

 揚げ足とられたなぁと思いつつ、こんな不思議現象をみんなに説明なく使うのも危ないから、知識として知っておいてもらうのはいいことなのかもしれない。私もこれから積極的に使っていきたいし……よし。

 

 心の中で結論を出して、席を立つ……これから、みんなに故郷のことを欠片でも知ってもらうんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……と、いうわけで。ゼムリア大陸ではこちらのような火力発電、風力発電、水力発電のようなエネルギーも存在していますが、それよりも効率よく、莫大なエネルギーを回収できる資源と技術があるためにほぼ廃れていると言っても過言では無いというわけです」

 

「はぇー……勝手に充填されるエコなエネルギー資源な……」

 

「その、……七曜石(セプチウム)だっけ?それを輸入してこっちで活かすとかはできないの?」

 

「真尾さん、知ってますか?」

 

「こっちに持ち出しても一部の力を引き出すことはできる。私の戦術導力器もそうだし……けど、導力ってゼムリア大陸の土地そのものにある七曜脈を刺激するものもあったはず……だから、全く同じように使えるとは、限らないかも。ごめんなさい……私も、そこまで詳しくない……」

 

「以前軍でも導入を検討されたことはあったが、日本には七曜脈がない、つまり手に入ったとしても七曜石のエネルギー充填はほぼ不可能……修理もできないし武器が手に入ったとしてもほぼ使い捨てになる。俺でも使ったことは無いし、知識として知っているくらいだ」

 

「あら、私は逆に使い捨て扱いで使ったことあるわよ?足がつかなかったら助かったわ」

 

「烏間先生とビッチ先生、いつから居たんだよ……」

 

「教員室の窓からここの会話聴こえてたもの。気になるじゃない」

 

「俺のような軍関係者や、上の立場のものなら世界各国の武力などを知っているだろうが……他国のエネルギー資源含め、気になるところではあったからな。便乗させてもらう」

 

 どこからどこまで説明するのかな、と思っていたら、殺せんせーは七曜石を中心に講義するつもりらしくて、背景として必要かと思っていた歴史関係については、簡易年表をE組全員分手書きして配ったあとは『読んどいてください』で終わった。

 だからどちらかと言えば、歴史に関わってくる導力機関の用語説明のような授業になっていて、これなら私でも答えやすい質問が多いから助かっている。興味があったのか、途中から烏間先生とイリーナ先生まで教室に来て一緒に授業に出ているみたいになってるけど……軍目線、殺し屋目線で話してくれるから、またひと味違う授業だ。

 

「では、用語説明や導力機関の背景はこの辺りにして……アミサさん、導力魔法についての説明は頼めますか?」

 

「!……うん、ここまで話してもらえたなら……話しやすい、かも」

 

 ここまでは殺せんせーが真ん中に立って黒板に簡易的な年表や用語を書きながら説明、私が横から簡単な解説って形で進めていたけど、そろそろ私が話す時みたい。

 私が説明することを絞ってもらえたおかげで、だいぶ話しやすくなった気がする……殺せんせーと場所を代わってみんなの前に立つと、教卓の上にみんなにも見せたことのある私の戦術導力器(戦術オーブメント)、そして宝石のような結晶回路(クオーツ)をいくつか並べる。

 

「……えっと、導力機関のことを『オーブメント』って呼ぶのは殺せんせーが説明してくれたけど、みんなが知りたいだろう導力魔法……これのことを、『オーバルアーツ』っていうの。みんな長くて言いにくいからって『アーツ』って略しちゃうんだけど……この、アーツを使うために必要なのがこれ、戦術導力器(戦術オーブメント)

 

「なんか、懐中時計みたいな見た目だな……」

 

「確かに時計……に、似てるかも、内部は歯車とかでごちゃごちゃしてるから。時計で言う、文字盤の代わりに表面のところにスロットって呼ばれる穴が空いていて、そこにこの……さっき出てきた七曜石を加工して作られた、結晶回路(クオーツ)をはめ込むことで、それぞれに対応する属性の力を引き出していわゆる魔法を使うことができる」

 

「魔法って響き、いいよなぁ……」

 

「わかる!ゲームやってたら魔法使いジョブとか憧れるもん!」

 

「それって誰でも使えんの?」

 

「……一応、他人のオーブメントでも扱えないことはないけど……この戦術オーブメントは使用者1人1人に合わせて調整されてるから、中のラインって呼ばれてるものの形が違ってて……その、中の構造はかなり複雑だから、調整は専用の工房じゃないとできないの。……んん、口じゃ説明しにくい……殺せんせー、黒板書いていい……?」

 

「えぇ、もちろん」

 

 魔法って聞くと、日本じゃファンタジーの内容だもんね。みんな使いたいに決まってるけど、それを簡単にやらせてあげられない理由があるから説明したい……けど、私の戦術導力器をあんまり見せびらかしたくないのと、比較対象がないから説明が難しい。

 

 そこで、殺せんせーの許可をもらって、クオーツをセットする穴の部分だけを簡易的に黒板に書く。そこまで詳しく書かなくてもいいかと、導力器のなんとなくの形と、中央に大きめの丸、その周りに6つ等間隔に長方形を書いただけだけど。

 

「……ん、こんな感じ。この中央の丸い部分にはめ込むのが、マスタークオーツと呼ばれるこの大きなクオーツ。これを装備したままたくさん使うと、使用者と一緒に成長していって、前にイトナくんが暗殺しかけてきた時に使ったみたいな、マスターアーツと呼ばれる即時発動の魔法(アーツ)を使えるようになる」

 

「あぁ、あのみんなの姿が消えたやつね」

 

「殺せんせーとカルマ君はキレてたけど……姿を隠せるんならいいものじゃないの?」

 

とんでもない!!!あのマスターアーツは≪幻影のルーン≫と呼ばれ、そのアーツの発動者()()の姿を隠す効果があります。かけられた人が攻撃、道具を使うなど、移動以外の行動をとるまで姿を隠してくれますが……発動者はアーツを維持するためにその場から全く動けず、しかも姿を消すこともできないんです。つまり……」

 

「あの場でイトナから攻撃対象だった殺せんせーと、巻き込まれないように俺達を隠した代わりに……真尾は動けないし隠れることもできてなかったってことか?!」

 

「アミサ、また自己犠牲しようとしてたってこと!?」

 

「ひぇ、その話になっちゃう……?!」

 

「「「なるに決まってんでしょ!!!」」」

「「「なるに決まってるだろ!!!!」」」

 

 マスターアーツの話をしていただけなはずなのに、私が怒られる流れになってる……?!もうだいぶ前に終わった話だったのに、説明の例に上げるには分かりやすいからって掘り起こしたのがまずかったかな……

 一応、他の手段を使わずにこのアーツを使った理由が無くはないから、慌てて説明してみるけど、

 

「あ、あの時私の立ってた位置は窓際だったから、一応窓から入ってこようとしてたイトナくんから死角に入ってたし、みんなの姿が消えればイトナくんも動揺して、最悪狙いは暗殺に関係ない私だけになるから見逃してもらえるかもしれないし、その間に何とかしてもらえるかなーって……」

 

「た、他力本願すぎるでしょ……加えて自分はどうなってもいいとさえ思ってない……?……こわ……」

 

「分かったでしょ、俺と渚君がアミサを目の届くとこに置いておきたい理由……平然と危険な場所に自分を置くんだよこの子……置いておいてもこれだからね……」

 

「頼ることは増えたはずなのにね……なんでか心配かけられる内容も増えたよね……」

 

「お前ら2人、めちゃくちゃ努力してたんだな……」

 

 あまりごまかせたような気がしないばかりか、カルマと渚くんが机に遠い目をしている……そんなつもりじゃなかったのに。

 ……でも、何を言ってもみんなに論破されそうだから、他の話題に何とかすり替えることにする、……無理かもだけど。

 

「……わ、私は幻のマスタークオーツだけしか成長させることができてないけど、マスタークオーツはこれだけじゃなくて、さっき殺せんせーの説明にあった通り、地・水・火・風・時・空・幻……7つの属性それぞれにあるから、それぞれの効果があるの。例えば、1回だけどんな攻撃から身を守ることができたり、極限までスピードを挙げられたり……でも、私は使えないからとりあえず省略するね」

 

「逃げたな……」

 

「逃げたわね……」

 

「うぅ……、そ、それで……まだ説明してなかった長方形のスロット……ここに、7つの属性クオーツをはめ込むことで、使ってるクオーツの属性値に適したアーツをつかうことができるの。一応、地・水・火・風は下位属性……簡単に言えば、干渉しやすい自然界のエネルギー、時・空・幻は干渉するのが難しい上位属性だと思ってもらえばいい、かな」

 

「なるほど……確かに俺達でも燃やして火を起こしたり風を起こしたりとかってできるけど、時間をいじったり、空間をいじったりとかってできないもんな」

 

「言われてみれば……超常現象の類は上位属性って認識でいい?」

 

「うん。それに、それが普通のこと……で、……?」

 

 アーツで重要となる下位属性と、上位属性……それについて話していただけのはずなのに、頭のどこかで、ズキンと、痛みが走った気がする……全然心当たりない、今の、何だったんだろう。

 一瞬間を開けてしまったけど、すぐに取り繕う。

 

「アミサ?」

 

「っ!な、なんでもない、……よくあるゲームだと属性同士の相性とかあると思う……けど、アーツにはない。アーツを当てる対象それぞれに適性、耐性ってあるから、ジャンケンみたいに、これにはこれが強い……みたいな使い方はできないってことは知っていて欲しい、かな」

 

「相性とかあったら、自然界のパワーバランス変わるもんな……」

 

「ね、説明通りならアーツは自然界のエネルギーに干渉して不思議な現象を起こしてるってことだもんね……」

 

「……えっと、属性についてはこんな感じ。あとは縛りとラインかな……このマスタークオーツからそれぞれのスロットに伸びる線の長さ……これが、その戦術オーブメントの持ち主が、どれくらい導力魔法(オーバルアーツ)に対して適性があるかを示してるとも言えるの」

 

 例として、クロスベルで一緒にパーティを組んだ上で万能型とされていた、ロイドさんのマスタークオーツを挟んで3─3で分かれたラインと、アーツ特化型のティオさんの一直線のライン、アーツに特化していないランディさんの3─2─1のラインを描く。

 

「……こんな感じに人それぞれでラインが決まっていて、その中でクオーツの属性値を足し算して使えるアーツの種類が決まる。この万能型……平均的にアーツが使える人は、だいたいど真ん中でラインが分かれてるから、中規模のアーツまで使いやすいし、構成がいろいろ組みやすい。特化型のこれは、たくさん足し算できて大規模なアーツまで思いのままだし、回復から攻撃まで使いたいものを組みやすくって、結構連発もできる。特化してない人でもアーツは使えるけど、属性値が足りなくて大きなアーツを組みにくいって特性がある……かな。これに加えて、大抵の人は縛り属性……その人の適正に合わせた属性が固定されてることもあるから、ホント、戦術オーブメントは人によって全然違うの」

 

「ほー……ホントに人それぞれなんだ……」

 

「確かにここまで人によって個性的だと、人の導力器(オーブメント)を借りて魔法(アーツ)を使うってのは難しそうだな」

 

「ちなみに真尾のはどんなのなんだ?」

 

「中身を見せるのはちょっと……口頭で教えるね。……私のラインは、幻縛りの一直線……さっきまでの説明で言うならアーツ特化型、だよ」

 

「なるほどな……ってすごいな!?そんなに一直線の奴って居ないんだろ?」

 

「どっちかと言うと、……平均的なラインの人のが多い、かな……」

 

「先生も知ってる限りですと、長いラインと短いラインが共存しているものくらいですから、アミサさんのような一直線はほとんど見た事ありませんねぇ」

 

 ……だいたい、これで説明は全部な気がする……けど、みんな座学的なことだけ話しても、きっと『そんなものがあるのか』程度でピンと来てないと思う。それに話を聞くだけじゃなくて、実際の魔法にも興味があるだろう……さっき、魔法使いジョブに憧れるって言ってたし。

 ……暗殺対象である殺せんせーに見せていいものか迷うところではあるけど、殺せんせーに向かって使わなければ……そんなに問題ない、よね?どうせ自然現象だし……

 

「あとはアーツにどんなものがあるか、かな……話すより見せた方が早い……よね……みんな、校庭に出てこれる?」

 

「お、もしかして見れるのか!?」

 

「そんなに規模の大きくないやつだけ、だけど。ついでに少しだけ体験できるようにしたいなって……」

 

「よっしゃぁ!」

 

「治療のためとはいえ、前原と神崎さんだけ羨ましいと思ってたんだよ!」

 

 ……こんなに、盛り上がってくれるとは思わなかった。烏間先生も使えそうな道具は持っていくと言ってくれてるし、危険度がなくて、目で見て分かりやすくて、それでいて見た目が魔法らしいもの……使うアーツを選ばなくっちゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いくつかのアーツを見せるために、室内ではよく分からないだろうと校庭に来たけど……さて、どう見せよう?

 防御や攻撃をあげる補助アーツは、目で見て分かりにくいよね……みんなアーツを使えないんだから封魔も意味が無いから同じ。回避率……烏間先生の攻撃をよけれるようにする?……でも100%避けれないから危ないし。攻撃に付随する状態異常も、そもそも攻撃ありきのものだから危ないし……あ、そうだ。

 

「……速さ比べ、とか?」

 

「……真尾、思考の途中経過も教えてくれ……何が速さなんだ?」

 

「あ、ごめんね、……んーと……木村くんと……誰か、走るの競争するのやってくれる人、いない……?」

 

「え、俺?」

 

「うん、木村くんってE組で1番足が早いでしょ?だけど今の1回限りなら元の足の速さにもよるけど同着くらい、もしかしたら勝てるかも」

 

「え、やりたい!!」

 

「1人だけか?!」

 

「う、ううん、何人か同時にかけれるアーツだから、多すぎなければ……」

 

「やりたい人ー!」

 

「「「はい!!」」」

 

「え、そ、……そんなにいる……?」

 

「いやー、元陸上部の木村に勝てるかもしれない機会、走るしかないでしょ!」

 

「しかも魔法をかけてもらうとか夢があるし!」

 

 多分、現象系の魔法って比較対象がないと理解できないよね……と、目で見てわかりやすいし足の速さ比べでやってみようと思ったわけなんだけど、思っていた以上にやりたいって手を挙げる人が多くて……あれ、女の子もいない?

 結局、多すぎても分かりにくいということで、じゃんけん大会が始まって……比較対象で走ってもらう木村くん以外に、カルマ、磯貝くん、ひなたちゃん、岡島くん、莉桜ちゃんが走ることに。

 

 1度、アーツをかける前と後とを比較するために律ちゃんに撮影してもらいながら、走ってもらうと……、予想通りではあったんだけど、うん、木村くんが圧倒的すぎた。

 

『1位木村さん、2位カルマさん、3位磯貝さん、4位岡野さん、5位岡島さん、6位中村さん、ですね!1位と2位以下の差は……』

 

「律、律、これ別に大会とかじゃないからそこまで詳細出さなくていいわよ」

 

「あと単純に勝てないに決まってるみたいな空気になって落ち込むからやめてくれ……」

 

「やっぱ、木村速いわ……」

 

「で、次はどうするんだ?」

 

「んと、木村くん以外の5人、こっちに集まってくれる……?」

 

 律ちゃんが悪気のない事実を公表して、何人かが落ち込みかけてるけど……この次どうなるかが今回やりたいことなわけで。

 5人が木村くんから距離を空けて近くに集まったこと、木村くんがアーツの範囲内には入ってないことを確認して……戦術オーブメントを構える。

 

「そう、あまり離れないでね……いきます……エニグマ駆動……時よ進め、≪クロノドライブ≫(時属性補助魔法)

 

「え、俺中心?」

 

「カルマの足元に時計の文字盤みたいなの出てきた!」

 

 私の周りで青い光が揺らめいたあと、カルマの頭上にこのアーツ対象を示す光が現れ……彼の足元にものすごい速さで右回りに進む時計の文字盤が動き出す。それが消えた瞬間、周囲にいた4人に今の時計と同じような色の光が収束したのが見えた。

 

「木村くん、一時的にスピードを落とすアーツかけるけど……いい?」

 

「おう、いいぜ!」

 

「……エニグマ駆動……時の停滞、≪クロノダウン≫(時属性補助魔法)

 

 今度は木村くん単体に左回りの時計の文字盤が現れ、光が収束していく……光が消えたことを確認し、次の指示を出す。

 

「……これで、5人はさっきより25%速くなって、木村くんは25%遅くなってるはず……差が50%あれば、変わると思うんだけど……試してみて?」

 

「よ、よし……」

 

「俺もさっきと同じように全力で走ればいいんだよな?」

 

「うん、2回目だからちょっと疲れてるかもしれないけど……お願いしたいな」

 

「りょーかい!」

 

「俺がスタートの合図を出そう……行くぞ、よーい!」

 

 ───パァン!

 

 さっきと同じようにスタートラインに立った6人に、いつの間に持ってきていたのか、競技用ピストルを烏間先生が構え、スタートの合図を出す。1回目は口でスタートッて言ってたのに……何気に烏間先生も楽しんでる?

 それはそうと、1回走った後だからちょっと体力的に変わるかもしれないとはいえ、さっきので6人の足の速さの比較は大体できていたはず……アーツをかけたあとでは、果たして。

 

「……っと、1位!」

 

「え、木村に勝てた?!」

 

「クッソ負けた!!」

 

「……はっ、は、私達3人、勝てはしなかったけどほぼ同着……だよね?」

 

「おう、いつも通りに走ったつもりだったけどよ、なんか速かったって感覚だ……」

 

「あたしもこん中じゃ最下位だったわけだけど……そんなに遅かったこともないんじゃない?」

 

 結果は、1位カルマ、2位磯貝くん、磯貝くんと僅差で3位の木村くん、後の3人は同じ順番ではあったけど、さっきよりも間を空けずにほぼ同着という結果に。

 

「……これが、スピードを上げるアーツ……なんとなく、伝わった……?」

 

「いや木村に勝てるって時点でめちゃくちゃ分かりやすかった!」

 

「というか、遅くなっても早いんだよお前……」

 

「なるほどな……確かに時間を操ってる……あと、アーツをかける相手は対象の人1人か、複数人かを選べる感じか……」

 

「それか、地点指定型で、そこにかける!って決めたところにかけるやつがあるよ。対象を中心にしないから密集してなくても当たりやすいこともあるけど……地点がバレたらどかれちゃって終わりってこともある」

 

「……殺せんせーにかけるには、地点指定型は無理かもな……」

 

「思った、直前でも逃げられて終わりだもんな。だったら対象指定で確実に当たるやつにしてもらうしか……」

 

「え、先生に使う前提ですか!?」

 

「そりゃあ、ここまで大々的に使うの見せてるんだから今後の作戦に組み込むに決まってるだろ?」

 

「で、ですが……そう!アーツが効かないかもしれないですしっっ!」

 

「……自然エネルギーを使うから、その影響を受けない生物はいないと思うんだけどな……殺せんせーには当てないから、何か攻撃アーツもやってみる……?」

 

「……真尾さん、あまり校庭に影響が残らないもので頼む」

 

「本校舎に見えても問題だから、山の上で完結するものがいいわね」

 

「ある程度なら先生が元に戻しますが……修復不可能なものは先生でも無理ですから」

 

 そう言って導力器(オーブメント)のクオーツを見て今のアーツ構成を確認し、先生たちの助言通りのものを……、……ん?よく考えたら攻撃アーツって、だいたい周りに影響出るよね……?

 つまり、地震を起こしたり地割れを起こしたりする地属性は校舎や校庭に影響が残るかもしれないから使いたくないし、火属性もこんな山の中だと燃やしちゃいけないものを燃やす可能性がある。本校舎の人達にも見えないくらいの規模で、まだ安全なやつ……風か、水か。

 

「……決めた。今から空気中の水分を使って攻撃アーツ見せる……から、校庭の真ん中に行かないでね」

 

 ちょっと悩んだけど、何もしなくても1番自然に戻しやすいものがいいかと水属性アーツからみんなに見せるものを選んだ。クオーツの属性値も、残りEPも問題ない、いける。

 

 

 

 

 

「……エニグマ、駆動……、……落ちろ、氷の鉄槌……凍れ!アイスハンマー(水属性攻撃魔法)!」

 

 

 

───ヒュオォォッ、ドゴンッッ!!

 

 

 

 

 

 校庭の真ん中辺り、その上空に冷気の煙が集まり……パキパキと音を立ててその中から巨大な氷柱、比べるなら朝礼台より大きな塊が現れると地面に一気に落下した。

 氷柱が地面に落ちると、その周囲2mくらいにある草や石の一部が凍り、落ちた氷柱そのものは砕けて転がっている……気温で勝手に解けるかなとこのアーツを選んだけど、……これでも結構規模が大きかったかなと思う。

 

「「「……え。」」」

 

「……これくらい、の威力で中規模……だと思う」

 

「こ、これで中規模……」

 

「もっと規模が大きいと召喚ものになるし……多分この辺り一帯ボロボロにしちゃうから……この当たりが限度、かな」

 

「魔法には憧れるけど、やっぱり目の当たりにするとすごいんだな……」

 

「確か味方を巻き込まないようにマーキングすることが出来たな?万が一もある、E組関係者はマーキングしておいてくれ」

 

「はい。あ、言っておくけど……普通に生きてるだけの人は、こんなアーツ使わないからね。最初から私、ちゃんと言ってるから……()()導力器って」

 

「……戦うための、か」

 

「日常的に使うのは、戦術オーブメントじゃなくていいから……使って回復系のアーツくらいじゃないかな」

 

「……あ、そういえばいろいろ衝撃的すぎて忘れてたわ」

 

 多分、これで全部説明したはず……戦術導力器を閉じたところで陽斗くんが思い出したようにこちらを見る。

 

「元々の質問答えてくれよ。何でお前はアーツを使って傷を治さないんだ?」

 

「あ、そういえば最初はそこから始まったんだよね」

 

「先生たちが便乗して規模が大きな授業になって飛んでたわ」

 

 ……私もすっかり忘れてた、その質問。

 

「……その、導力魔法(オーバルアーツ)って、無限に使えるわけじゃないの。ゲームでも使える回数制限とか、このポイント分だけですよー……みたいなのある、でしょ?私たちのはさっき説明した導力器のラインがどれくらい長いか、あとどれくらいスロットを解放してるかで使えるポイント数が変わるの」

 

「……まさか、全然解放してなくてポイント数が足りてないからとか……?」

 

「あ、それはだいじょぶ、全部解放してるからポイント数には余裕ある」

 

「余裕あるんかい;」

 

「でも、数値をすぐに回復する薬がこっちにないから温存しておきたいなーっていうのはあって、それと……、……ううん、これはいいやなんでもな、」

 

「それと?」

 

「言いにくそうだな……真尾、もしかしてだけど別に使ってもいいものをあえて放置してないか?」

 

「え、そ、そんなこと……は……」

 

 濁して終わろうかな……と思ってたのに、磯貝くんがピンポイントで言わないつもりだったことを言ってきて、思わず言葉に詰まってしまう。

 

 もちろん、これで誤魔化されてくれない人が、E組には特に2人ほどいて……

 

「磯貝もだいぶアミサの思考、わかってきたねー」

 

「はい、アミサちゃん。……言おうか?」

 

 私の導力器を手の上に固定しながら言う渚くんと、逃げないようにその場から動かないように後ろから両腕を首周りに回して絡め、固定するカルマ……、黙って逃げ……させてはくれなさそう。

 

「う。……単体で、回復するアーツ……小規模なものから大規模に回復するものがあるけど、ほんのちょっとのかすり傷に使うの、このくらいほっとけば治るし、もったいないなぁ……って……」

 

「「「顔腫れてる時点でかすり傷じゃないんだからとっとと使え!!!」」」

 

「ッ!?」

 

 この後、みんなに……まさかの先生たちにも湿布を剥がされてちゃんと腫れが無くなるのを確認されるまで、解放してもらえなかったのは、いうまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まったく、そんな理由で治療しないって言ってたなんて思わなかったわ……」

 

「うー……だって、この程度で使うのもったいない……」

 

「こっちではあっちと違って戦闘も頻繁にないでしょーが。規則正しい生活してればポイントなんて回復するんだし、温存するほどのことなんて余程無いわよ」

 

「しかも真尾さんの場合はアーツ特化型のオーブメントだ。言い方は悪いが、ポイント数に余裕があるのに回復含め模擬では計280ポイントも使うくせに、たった20ポイントのアーツを出し渋るのはやめてくれ……」

 

 イリーナ先生が私のほっぺから剥がした湿布を揺らしながらプリプリ怒り、烏間先生が隣でため息をついている中、教室に戻る。

 最後、というか時々みんなに怒られはしたけど……社会の時間丸々を使っての、私の故郷を伝える授業……ちょっと楽しかった。

 

「……何にせよさ、真尾が鷹岡の授業で前に出たのは、前原と神崎さんを攻撃されて仇を取りたかったから、なんだよな」

 

「それで前に出れるのってかっこいいよ」

 

「普段はオドオドしてるくせに。それに動体視力やばかったしな……よく避けたよあんな一撃」

 

「でも自分を大事にしないの、ほんと……」

 

「私達も負けてられないよねー!」

 

「………………、うん」

 

「……真尾?」

 

「アミサちゃん、どうしたの?」

 

 今日の出来事はいろいろ濃かったから、何度も話題に上がるのはわかる。だけど、本当の気持ちを言わずに違うもので内緒にしておくのは……ほっぺの治療放置と同じであとからバレることを考えると、黙っておくのも……

 教室に戻ってきて、入口辺りで足を止めた私を陽斗くんと有希子ちゃんが呼ぶ。中に既にいるクラスメイトたちも不思議そうにこっちを見てる……2人には、謝っておこう。

 

「……、……ごめんなさい、鷹岡さんの前に出て反撃しようとしたの……ホントは2人を守りたくてじゃなくて、違う理由なの」

 

「「「?」」」

 

「いや、別にどんな理由でも謝るほどの事じゃないけどさ……」

 

「うん、結果的に守ってもらえてるしね、気にしないよ?」

 

「……でも、ちゃんと言っておきたいから」

 

 E組に来てから、だいぶ私自身のことを話す、勇気をもてるようになった。カルマと渚くん以外にも、聞いてもらっていいと思えるようになった。誰に聞かれても問題ない、そう思えるようになったから……

 私たちのやり取りを何となく聞いていたのか、先に教室に戻っていたみんながだんだん静かになってる気もするけど……聞かれても、問題ないから気にしないで話すことにした。

 

「……私ね、小さい頃のこと……ほとんど覚えてないの。覚えてるのは……だいたい……6歳か7歳くらい?そのくらいからは分かるんだけど……それより前は、写真とか映像とかも残ってないし……」

 

「それって……」

 

「……記憶喪失ってこと?」

 

「……分からないの、すっぽり抜けてて……急に大きな私から生きてる時間が始まってる感覚っていうか……」

 

 そう、誰にも言っていなかった私の1つの秘密……E組のみんなだったら、話してもいいかなと思えたから。この程度のことなら、話したところで何か変わるわけじゃないけど……私が余計世間知らずな、人付き合いが苦手な理由を話すいい機会だと思ったから。

 

「私の中に最初からいるのは、お姉ちゃんと、お父さんだけ。私たちのお師匠様であり、誰よりも強いお父さんは……私たちに意志を、技を、業を……全てを伝えて病気で死んじゃった。そんなお父さんを私は尊敬してるし、大好きで……だけど気高いお父さんを、あの人にはバカにされた気がして……許せなかった」

 

「アミサちゃん……」

 

「……ごめんね。私、烏間先生の授業がいいとか、2人が傷つけられたからとか、そんなみんなと同じ理由で怒ったんじゃないの。自分のために、怒っただけなの……だから、」

 

 あの時。みんなの目には、鷹岡先生にやられた2人を守るために前に出たように見えてたかもしれない。2人の仇討ちのように見えてたかもしれない。烏間先生の授業がいいって示すために、烏間先生との授業を再現したように見えてたかもしれない。

 

 でも、本当はただの自分勝手で……みんなのことなんて、全然考えてなかった。自分勝手だなって怒られてもいいし、またこの子はっていつもみたいに言われるかもな……そう思ってたのに。

 

 なのに、……私はなんで有希子ちゃんに抱きしめられてるんだろう。

 

「……それで、いいんだよ」

 

「……なんで……」

 

「だって、大好きな人を塗りつぶすような行為……ガマンできないのはみんな当たり前だもの」

 

「その過程で俺等は助けられた。それでいいじゃん?」

 

「……わたし、じぶんかってで……」

 

「だから、怒って当然のことで怒っただけなのに、なんで自分勝手なのよ」

 

「真尾は、その辺を学ぶ必要あるよな」

 

「人として怒ることって当たり前なの。みんなのために怒るだけじゃない、自分のために怒ってもいいんだよ」

 

「あたし達だって怒る時は怒るし、笑いたければ笑う。人に合わせるためじゃない、ぜーんぶ自分のため!何がいけないの?」

 

「……っ……」

 

「ほら、我慢してる。泣くのも一緒……それだって、自分の権利なんだから」

 

「泣いていいんだよ、悔しかったのに、我慢してえらかったね……」 

 

「……ゆき、、ちゃ……っ……うわぁぁぁんっ」

 

「えらいね、いっぱい泣けるのもえらいんだよ」

 

 泣くつもりはなかったのに……私を抱きしめて、なでてくれる有希子ちゃんの温かさに、気がつけば涙が出ていて。いつの間にか近くに来ていたのか、ぐしゃぐしゃと頭を撫でるたくさんの手に、私を見る優しい視線に……涙が止まらなかった。

 

 そっか、自分のために……怒ったり、泣いたり、していいんだ。ここでなら……私を出しても……我慢しなくて、いいんだ……

 

 今日、やっと。私は自分を出す、ということを知ったのかもしれない。

 

 

 





「……カルマ君、知ってた?」

「……知らなかった。6歳くらいからリーシャさんとお父さんと一緒にいたことは知ってたけど、……その前までの記憶、なかったなんて……」

「アミサちゃんがズレてるのも、みんなより自分の出し方が分からないのも、人と接し方が分からないのも……その辺が理由なのかもね。情緒的にいちばん大事な時期が抜け落ちてるんだもん」

「でも、こうして成長してるのは、やっぱりアミサのお父さんとリーシャさんのおかげなんだろうね……俺等も、力になれてるのかな。なんか自信なくなってきた……」

「……カルマ君はアミサちゃんに人を頼ることを教えてるでしょ。あとは自分に向けられる感情が理解できたらいいんだけどね。……カルマ君の好意含めて」

「んぐ、急にぶっ込んでくるじゃん……」





「そういえば、真尾が泣く……っていうか、自分のために泣いたり怒ったりするの、今日が初めてな気がする」

「……確かに?初日はカルマのために殺せんせーの暗殺をしかけて怒ってたし、律にキレてたのもみんなの邪魔になるから……」

「イトナ君の時も、みんなが危ないからってアーツを使って……球技大会も……」

「「「…………」」」

「泣くと、すごく幼いな……中3の泣き方じゃない……」

「なんて言うか、とにかく感情の制御が効かない泣き方って感じ……」

「……例えるためにみんなの妹分って言ってたけどさ、実際に8年分くらいしか生きた記憶がないってことでしょ?マジの妹分だったわけね」

「1年、E組で守らなくっちゃ」

「うん」



++++++++++++++++++++



編集前には言及してませんでしたが、実はオリ主には8年分(6歳~14歳)の記憶しかありません。
それ以前の記憶は、ないわけではないのですが……これは第二部に関わってくる内容なので、今はお口(・ⅹ・)で。

アーツについて、何となく伝わりましたか?
鷹岡襲来からプール回までの幕間でした。

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