進撃の羊   作:

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第3話

 

 

 

 

 

 

 

『~っ!』

 

 

さっき落ちたときに痛めた足首が凄く痛い。少し動かしただけでもガンガンするし。

 

『治せないかな…?』

 

なんかもうこの体なら喋る言葉は女口調でいいや、でも中身は男でお願いします。壁に耳あり障子にメアリーってことで。

 

俺の能力は『幻と現を司る程度の能力』…司るってことは操るも道義でいいのかねぇ?

『操る』と違い、自分自身を能力そのものにするような感じで、無理なく、それこそ手足の様に使えると言うことなのだろうか…?

 

『今は治療に専念しよう』

 

ん…?上手く使えば、不老不死になれるのではないか?

俺の考えは余りにもバカバカしいし、やってしまえば戻れないかも知れない。

『でも…まーいいや』

 

どこの世界においても死ぬことは終わりには変わらないだろう?

でも、壁があって、巨人がいるのならば。

 

 

 

経験を積んで彼らを手助けするのも。

 

 

 

 

『ようし、いっちょやってみますか~』

 

 

 

悪くないと思ったんだー

 

 

 

コケッ

『いってぇ!』

*******

 

ーと言うことでなれたと思います、不老不死。

じゃあ実験といきましょう!!

 

『ででんでんででん、ででんでんででん』

 

そこらの砕いた石で皮膚を裂く。

 

痛みはなかった。

 

『あれ…?』

 

血は出てるのに、傷口がない

石には血脂が着いているのにない、ない!?

 

ならば、もっと大きな傷口ならば分かるのでは。

 

さっき痛く無かったし、と馬鹿野郎の俺はそのまま妖力を編んで作ったワンピースを捲った。

 

………なんかひyゲフンゲフン。

 

 

ぐっ!ぐぐ…にゅる

 

『!!!??』

傷口がそのまま塞がったのだ!

石を呑みかけた腹の皮が異物感に悲鳴を上げる。

 

『(排出…排出する!)』

ほどなくすると石は痛みもなくずるると出ていった。

 

 

…………これは痛み慣れする必要があるな。

さっき兵団ぽいのを見たし、やばそうだったら助けにいこうか。

あとさっきの能力、幻想卿の住民たちの能力を使えるようだ。幻想繋がりと考えるのが宜しいかもしれないな。

 

 

それでは今は兎のていちゃんの能力を使わせて貰うとしよう。

 

『人を幸運にする程度の能力、ね…いい力だ』

 

たたたたたっ!

 

走る。

 

走る。

 

走り続ける。

 

羊なので疲れない。慣れた山道だから。

 

 

血の匂い、所々煙臭かったりする。

 

 

 

『…!』

なんて光景だ。一番分かりやすいのは、地獄という表現。

この戦場を走り抜けるからには羊の姿では不自由するだろう。そもそもあの姿はリラックスモードとお風呂シーンくらいにしか使わないんだ。

布切れを持って、薄紫の左目に巻いていく。

薄青の右目は、ほかの人にない色と言う訳ではないから、布は巻かない。

 

『準備完了』

 

それでは。

 

『ひつぎ、いっきまーす!!』

 

 

 

 

名前は羊に掛けて『 ひつぎ 』。

 

 

 

うん、いいかもしれない。

 

 

ていちゃんの能力を纏って、私は裸足で駆け出した。

 

 

 

 

 

 

羊«じっちゃん»の名に掛けて!!!

 









「…?」
「どうしたの、メアリー」
「今…名前を呼ばれた気がして…」
「…?なんだろうね?それも美術品かな?」
「さぁ…?」

***

「障子にメアリーッ!メアリイイイッ!!」
ばしん!
『何やってんだおまいはYO』

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