ウルトラ怪獣擬人化計画 怪獣王   作:超高校級の切望

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いやー。寒いですねー。雪降ってましたよ三月なのに


番外編『楽しいMとG一家14』

 春だというのにやけに冷える今日この頃。炬燵をしまったのは総計だったかと後悔するマガオロチ。ふと気づく。ゴジラ達がいない。

 

「まだ寝てんのか?こんな時間まで珍しい………」

 

 と、ゴジラ達の部屋に向かうマガオロチ。ドアを叩く。返事がない。首を傾げドアを開くと布団の中で三人仲良く抱き合って眠るゴジラ達。

 

「おーい、起きろ。朝だぞ………おい?」

 

 声をかける。反応はない。

 揺すってみる。反応はない。

 

「……ん?」

 

 ひんやりしたゴジラの肌に触れ違和感を覚える。ひんやりしている……冷たい。とても……

 

「んなあ!?お、おいゴジラ!?リトル!シン!しっかりしろ!!」

「んー?どうしたんですかマガオロチさん……」

 

 と、マガオロチの叫び声を聞いてキングゴジラが目をこすりながらやってくる。マガオロチの娘達も何事かと集まってきた。

 

「あら、お父様達冬眠してるんですね」

「と、冬眠……?」

 

 その言葉にマガオロチはそっとゴジラの首に触れる。かなりゆっくりだが脈がある。

 

「ゴジラって冬眠したのか………」

「お父様なら北極間でも北極海でも活動できますよ。身体能力は格段に落ちるので氷の中に落とされると抜け出せないことが殆どですけど」

「殆ど?」

「過去お父様は氷の中から出て来たこともあるそうです。その後巨大な猿と何の問題もなく戦ったそうですし………少なくともエネルギーが貯まっている状態なら深い氷の中に落とされない限り冬眠はしないかと………」

「じゃあこれは?」

「多分ですけどリトル姉様に合わせてるのでは?最近暖かくなったのに、急に寒くなってリトル姉様見たいに未成熟な体だとこの気温差には耐えられないでしょうし……まあようするにリトル姉様さえ起こせばお二人も目覚めるかと」

 

 よく見ればリトルだけやけに深く眠っているように見える。

 

「どうする?暖房でもつけてりゃ起きるのか?」

「んー………パンドンさん、ちょっとこっちに……」

 

 マガオロチがエアコンの温度を上げていく中、キングゴジラはちょいちょいととパンドンを手招きする。首を傾げながらもよってくるパンドンは警戒心が無さすぎる。

 

「えい♪」

「へ……?」

 

 トン、と背を押されゴジラ達に向かって倒れるパンドン。ゴジラとシンの瞳がうっすら開く。

 

「いたた……あ、ごめん!すぐ退くね………ん?」

 

 ぬぅ、と四本の手が伸びてきてパンドンを捉える。

 

「……温い」

「ぬくぬく……」

「にょ!?」

 

 ゴジラとシンに左右から抱きしめられあまり乙女らしくない叫び声を上げるパンドン。ゴジラはリトルをパンドンと自分の間に入れるとパンドンを逃がさぬように力強く抱きしめた。

 

「はわ!?はわわわ………!」

 

 ボシュウ!

 

「あっつ!?皆離れろ!」

 

 マガオロチが慌てて部屋から出ていく。一兆度の炎を放てるゼットンは平気そうだが。

 

「………んみゅ、暖かい……」

 

 と、リトルが目を開く。それにつられてゴジラとシンも体を起こす。

 

「ふあ~……よく寝た」

「ん……」

「よし、リトルも起きたな。俺も起きるとするか………ん?」

 

 と、ゴジラは顔を赤くして目を回しているパンドンに気づく。

 

「?………どうしたパンドン、もう朝だぞ?」

「きゅう………」




ガイストさんからのリクエスト

もしもGさんちにメイドラゴンがいたら


「……ふーん、ドラゴンか。この時代にも本来の姿のままの怪獣がいたのか」
『失せろ人間!噛み砕くぞ!』
「…………あ?」



「と言う事がありまして、私トールは今日からゴジラさんのメイドになります!」
「何がというわけで!?おいゴジラ!何なんだ此奴は!しかも朝帰りで!」

 と、涙目で睨んでくるラドン。ゴジラはどう説明したものかと顎に手を当てる。

「まず、俺は昨日夜勤だ。朝帰りは当たり前だ」
「で、此奴は?」
「昨日剣が刺さったドラゴンが喧嘩売ってきたんで剣を抜いてやってから傷が癒えるまで待って、全開してからどちらが上か解らせた」
「いや~、今まで同格の相手はいたりしましたが彼処まで一方的にやられるのは初めてでしたよ。特に赤く発光した後のあの戦闘能力は私の世界のドラゴン総出でかかっても焼き滅ぼされる未来しか幻視出来ませんでした♡」
「それうっとりしながら言うことか?」

 頬に手を当てクネクネからだを揺らすドラゴンを自称するトールと名乗ったメイド姿の少女。己に挑んで来る者は数多くいたが分を弁えない雑魚ばかり。たった一人で自分を相手に挑み圧倒したゴジラに惚れ込んだらしい。

「メイドというのは良く知りませんけど精一杯頑張ります!あ、もちろん夜のご奉仕だってしてもいいんですよ?私とゴジラさんとの子供ならきっと最強になりますよ!」
「少し黙れ、殺すぞ小娘」
「はあ?話に入ってくるんじゃねーよ蝙蝠擬き」
「お前ら………黙れ」
「「すいませんでした!!」」



「エレキング、電気欲しい……」
「はいはい。じゃ、槍の先端に噛みついて」
「この後どうする?」
「マンガアニメゲーム」



「ゴジラ、これ課金はどうすればいい?」
「働け」


「へー。ルコアさんも神様なんですね」
「正確には元だけどねぇ……いいなぁ、モスラちゃんは騙してくる人いなくて」
「まあ代わりに私は世代交代制で、寿命も限界があるんですけどね……」



「ねえねえゴジラくーん。このお酒って呪われてないかなぁ?」
「んー?ルコアはキチンと失敗から学べて偉いなぁ……」
「絶対呪われてるよねぇ?それともゴジラ君酔うとこんな感じなのぉ………?」


「ピグモンさん!仕事終わりました!」
「エルマさんは真面目ですね~。ピグモン大助かりです♪」




「子供達が折角仲良く楽しんでおるのだ。余計な手出しは娘に嫌われるぞ終焉帝とやら」
「世界のルールは守らねばならない。秩序を守るべきドラゴンがこの世界にいることがわかれば影響されて他の者までやってきてしまう。今でこそ平気だがそのうち侵略を企む者も出るぞ!そうしたらどうする」
「はっ!それこそ愉快だな!そちらの世界を好き勝手出来ぬからと言って、余所の世界で妥協する自身の惰弱を賢しいと勘違いした雑魚程度が、我らを相手に勝てるとほざくのだから!来るなら来させろ、ワシが滅ぼしてやる。
 それと一つ教えてやる。ワシの息子は、余所からの侵略者如き……()()()()で貴様の娘を傷つけたりはせんよ」

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