ウルトラ怪獣擬人化計画 怪獣王   作:超高校級の切望

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悩め?怪獣娘!?

 今回はアギラ、ミクラス、ウィンダムの三人と組む事になった。この面子も久し振りな気がする。

 

「やー久し振りに組んだねゴジラ」

「今日もガンバロー」

「ですね」

「おう、よろしくな」

 

 軽く挨拶を交わしパトロールに向かう四人。

 

「そうそうゴジラ、知ってる?この前この近くの川で謎の爆発事故が有ったんだって」

「爆発事故?」 

「はい、何でも川の水が突然吹っ飛んだんだって、その川にとんでもない速度で小さな何かが突き抜けたように割れて、断続的な水柱が立ったりもしたとか……」

「へえ、妙な事も有ったもんだ」

「調べてみたけど下流に火薬とか爆弾の欠片は見付からなかったって……」

 

 ミクラス、ウィンダム、アギラの言葉に川ねぇ、と最近有ったことを思い出す。

 

「……この前川で水切りやったけど、まさかあの川でなぁ」

 

 恐ろしい奴も居たもんだ、とゴジラが呟くとだよねぇ、ミクラスも同意する。

 

「爆弾使用の予行練習じゃないと良いけど……」

「人目の付く河原で爆破の予行練習する馬鹿が居るとは思えねーけどな……」

 

 とはいえ目的が分からない以上楽観視も出来ない。爆発テロが起きなければ良いが。

 と、その時……

 

「あ、おーい!お兄ちゃ~ん♪」

 

 と、その時誰かがゴジラの背中に背鰭を避けながら飛び付く。ザンドリアスだ。

 

「ようザンドリアス、何だそのお兄ちゃんってのは」

「だって甘えて良いんでしょ?お兄ちゃん♪」

「母親と仲直り出来なかったら親のように接してやるとは言ったがな……ああ、兄の方が良いんだっけ?」

「うん。ママとは仲直り出来たけど、私って昔からお兄ちゃんとか欲しかったんだ。ね、良いでしょ?」

「…………好きにしろ」

「やった!」

 

 ザンドリアスは満面の笑みを浮かべゴジラは苦笑する。

 仕事中の為ザンドリアスと別れるとアギラ達から何が有ったのか聞かれたので母親と仲直りするように言った事を説明する。

 

「へー、ザンドリアスが親御さんと仲直り出来たのにそんな理由が……」

「私達も何度か説得したりはしましたが…………」

「凄いね、ゴジラ……」

「ん?」

「ボク達より後に怪獣娘になったのに、ボク達じゃ倒せなかったシャドウビーストを倒したり、ザンドリアスを説得したり……ボク達に出来なかった事を簡単にやれるんだから」

 

 と、どこか暗い雰囲気で言うアギラ。何も出来ないというのが嫌なようだ。

 ここでアギラは頑張っていると言うのは簡単だが、果たしてそれは正しいのだろうか?少し考え、ゴジラは口を開いた。

 

「確かに俺はお前等より強いな」

「ちょ、ゴジラ!」

「でもお前等が強くなれないのと、俺が強いのは関係ない」

 

 落ち込むアギラを励まそうとしていたミクラスは文句を言おうとしたがその言葉に止まる。

 

「そもそも俺だって前世は弱かったんだぜ?吐き出す熱線も最初は、戦車を燃やすことは出来ても消し飛ばす事は出来なかったし、電気にゃ一々ビビってたし、変なゴリラに投げられるし成虫との戦闘の後の二対一とはいえ幼虫のモスラにやられるし…………熱線が十分な威力を得ても人間の作った兵器で跳ね返されたりした事も有るしな……つーかあの世界の人間の戦力どうなってんだ、ミサイルも大して効果が無い俺の皮膚を貫いて電気流してくる武器有ったし何故か知らんがドリルの口持った機械の攻撃は普通に効いたし……氷結系の兵器何てどこぞの死神漫画の隊長クラスなんじゃね?」

 

 おまけにブラックホール放ってくるし。あの世界の科学力は可笑しいね。確実に。

 

「でも俺は生き残り続けた。俺の細胞が変異し易く、強くなり易いのは認めるが、最初っから無敵でもなかったんだぜ?いろんな怪獣に追い詰められたりしてた。ま、記憶に有る最も新しい戦いでは一斉に来た奴らを瞬殺してやったがな」

「…………」

「まあ、何だ。要するにだ、これから強くなってきゃ良いんだよ……」

「…………ボクに、なれるかな?」

「なれるさ。なんなら修行に付き合ってやるよ……んで、何時か……『頼むぞ、アギラ』って言わせてくれや」

 

 そんな日来るかな、と自信なさげに言うアギラにゴジラはさあな、と肩をすくめる。

 

「けどそれぐらいの気概を見せて見ろよ。俺は強いぜ?その俺に頼られるようなら、十分強いだろうからな」

「…………うん。頑張ってみる」

 

 アギラはそういって微笑んだ。

 

 

 

 

「うっぷ、気持ち悪い……」

 

 両目を細めた少女は口を押さえ呟く。

 

「食べ過ぎですね。何で突然回転寿司でしかもマグロだけ食いまくったんですか?」

 

 左目のみを開けた少女は呆れたように言う。

 

「王たる我は如何なる敗北も認めるわけには行かぬ!特に、この前テレビに出てた彼奴には……!う!」

 

 右目を開けた少女は傲慢に振る舞いしかし口を押さえる。

 

「貴方だけの体ではないのですよ宇宙の王よ」

「千年竜王、しかしお前とて最強の守護神の名を冠するのだ、負けたままでは終われぬだろ?」

「まあ、あの後国がどうなったのかは気掛かりではありますが……」

「ていうか二人とも、街中で話すなら声に出さないで、周囲の視線が痛い……」




最後の少女達は一体……!?(スットボケ)

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