ウルトラ怪獣擬人化計画 怪獣王   作:超高校級の切望

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復帰?怪獣王!?

 ゴジラの謹慎中、リトルは非番の怪獣娘達に面倒を見てもらっていた。今日はザンドリアスだ。

 

「ねえリトル、お兄ちゃ……ゴジラが居なくて寂しくないの?」

「うん!明日で会えるもん!」

 

 ニコニコと笑顔で言うリトル。ザンドリアスはつられて笑う。

 

「良いなぁ、リトルにはお父さんが居て。私はほら、母子家庭だから……」

「?ザンドリアスもお父さんの子供になる?」

「……ま、まあ……家族にはなりたい、かな?」

 

 と、ザンドリアスが赤くなりながら答える。

 因みにだが今二人が行る場所は河原だ。人の目も有る。微笑ましそうに二人を見守っていた通りすがりの大人たちは若いって良いなぁ、とか、ドラマみたいねぇ、とかその人が年下好きだと良いねぇとか言っている。

 

「…………ねぇ」

「はい?」

 

 不意に聞こえてきた声に振り返るとそこには黄緑色の髪の少女が居た。年は中学ぐらいだろうか?

 何と無くだが、獲物を狙うような目をしている気がする。

 

「一緒に遊ばない?」

「…………何して?」

「そこの子と…………私、子供って好きなの……」

「………………」

 

 何だろう、信用出来ない。これはアレだ、弱い者虐めをして楽しむタイプの目だ。

 

「うん、良いよ。何する?」

「ちょ、リトル…………あー、じゃあ水切り。一番向こう岸に近づけた人の勝ちでどう?」

「…………ま、良いか」

 

 少女が納得し、ザンドリアスはニヤリと笑う。

 

「えい」

 

 ドバァン!と巨大な水柱が立ち水滴が降り注ぐ。少女は笑みを浮かべたまま固まっていた。

 

「あ、そういえばリトル水切り苦手だったね~。鬼ごっこでもする?」

「あ、私用事有ったんだぁ……」

「逃がすか……虐めようとした者は、虐められる覚悟を持たなきゃね」

「ひっ!」

 

 

 

 

 

 鬼ごっこ。タッチされれば吹き飛ぶ。

 隠れん坊。力任せに隠れた場所から引き摺り出される。

 高鬼。どんな高い所に逃げても迫ってくる。

 

「こ、殺される…………!」

 

 少女はゼエゼエと肩で息をする。

 リトルのスペックはいずれはゴジラに迫る。潜在能力の塊だ。人間より強いとは言えそれだけではリトルの遊び相手が務まるはずがない。

 

「ねえ、お姉ちゃん」

「何よ!今度は何して虐める気!?」

「これ上げる……」

 

 ポサ、と頭の上に花冠が乗っかる。

 

「ごめんね、やりすぎちゃった……」

「……自覚は有るんだ」

「また遊んでね!」

「絶対嫌!」

 

 

 

 

「かー!娑婆の空気はうめーなおい!」

「うめーなおい!」

 

 謹慎が解け大きく伸びをするゴジラの横でリトルも真似して両手を広げる。

 

「復帰おめでとうございます~ゴジゴジ。所でゴジゴジ……」

「ん?」

「レッドンから大怪獣ファイトのお誘いが有るのですが、興味有ります?」

「…………いや、無いな」

「そうですか~……まあ、出る気になったら何時でも言ってくださいね。はい、ここが今日のパトロール先です~。今日の相方は何とヘドらんですよ~」

 

 

「えへへぇ、よろしくねぇ……」

 

 ヘドラはゴジラの背中に引っ付きながらスリスリと背中に頬擦りする。変身して背鰭を生やしてやろうかと思ったが別段邪魔でもないので許す。プラーンとぶら下がった根暗そうな美少女を連れているとやはり目立つが気にしない。

 

「事件なんてあんまり起きないしぃ、デートみたいなものだよねぇ?」

「うわー!」

「…………起きたな」

「チッ」

 

 ゴジラの言葉にヘドラは背中から飛び降りると変身して騒ぎの有る方向に向かった。

 

 

 

「や、やめろ!落ち着け!」

「落ち着け?私は落ち着いてるわ。だってこのままじゃ貴方が他の女に取られちゃうもの……なら、殺すしかないでしょう?」

「ひ、ひぃ!」

 

 どうやら痴情の縺れらしい。女が持っていた包丁は、ヘドラが触れるとあっと言う間に溶けた。

 

「何よ貴方!邪魔する気!?貴方もその人の女なのね!」

「…………うーん。ボク、ブサイクは好みじゃないんだぁ」

 

 と言って女性の顎を掠らせる様に殴る。女性はグルリと白目を剥いて気絶した。

 

 

 

 

「ヤンデレってやつか、初めて見たぜ」

「怖いねぇ、怖いよヤンデレはぁ。他の女のモノになるのが許せないぃ?あははぁ、その程度どうでもいいのにねぇ……」

 

 と、ヘドラは笑う。

 

「お前は好きな相手が他の女と居て良いのか?俺は女じゃないから解らんが、例えば身籠ったら女の方はできなくても男は他の女とやり放題だろ?」

「まあ複数の女性と付き合っていればそうかもねぇ……でぇ?」

「でって……」

「だってさぁ、愛してもらえるんでしょぉ?愛を分けてもらえるんでしょぉ?好きな人の、愛する人の愛をぉ……じゃあそれで良いじゃん。量も質も重さも関係ないよぉ……」

 

 ケタケタと浮気を容認するヘドラ。きっとハーレムを築きたい男にとって都合のいい女なのだろう。

 

「一夫多妻が認められたらさぁ、ゴジラがボクを妻の一人に貰ってよぉ……」

「何で俺が既に結婚してる前提なんだよ。ラドンの事か?とは言ってもな……」

 

 と、ゴジラは肩をすくめる。

 

「ハーレムなんざ男のエゴだろ。惚れてくれた女全てに満足して欲しい、何て言やぁ耳当たりは良いが、要するに他の女を抱くのを容認しろって強要してんだろ?それは流石になぁ……」

「じゃあ奥さんが良いって言えば良いのぉ?」

「…………人を好きになって、それがそう簡単に捨てきれない感情ならな」

 

 

 

 

「ゴモゴモ!次東京タワー!」

「はいよ、どうだ!」

 

 ゴモラの一発芸がお気に入りの様子のリトル。ゴモラも満足そうに笑う。と、そこへ……

 

「ん?何、この香り…………」

 

 不意に漂ってきた甘い香りに鼻をヒクヒクと動かすゴモラ。そこへ一人の少女が現れた。匂いの先は彼女だ。香水?

 

「……あの、すいません」

「何ですか?」

「その子、兄さんの子ですよね?気配が似てますもん。貸してくれませんか?」

「…………兄さんっていうのが誰かは解んないけど、無理。この子は渡さないよ」

「あらあら困りましたね。私は兄さんに会う為にその子を借りたいだけなのに…………なら力尽くで借りさせてもらうわ」

「ゴジラに会いたいなら直接行きなよ」

「だって、私の方から兄さんに会いに行くなんて恥ずかしいじゃない。それにまるで私の方が兄さんを求めまくってるみたいじゃない?」

 

 と、少女の体を黒がかった緑の光が包み込む。

 蔓で編まれたような露出度の高い扇情的なドレス。薔薇の髪飾り、髪の中に混じる蔓。

 

「怪獣娘……!」

「私はビオランテ。どうぞよろしくね」

「前世の記憶持ちかぁ……でも、ゴジゴジは一人っ子って聞いたんだけどなぁ…」




もう一人の新キャラの正体は一体……(ヒント:いじめっ子 虫)
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