ウルトラ怪獣擬人化計画 怪獣王   作:超高校級の切望

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料理?怪獣蛾!?

「………………」

 

 何だか最近バトラの様子が可笑しい。

 モスラは鍛錬相手のキングシーサーを押さえ付けながら見学に来ていたバトラを見る。心ここに在らずと言った様子だ。

 モスラは最近のバトラの様子を振り返る。

 

「うぎぎ……も、もう……放し…………」

 

 確かただいまも言わずに脱衣場に入り、しかし身体を洗った様子もなく出てきた日から時折こうなる。あの日から変わった事と言えばゴジラを見掛けると目で追ったり、その癖ゴジラと目が合うと慌てて逸らしたり……

 

「まさか、恋!?」

「ぎゃあああ!?ボクッていったー!肩が、わんの肩がー!」

「あ、ごめんなさい!」

 

 ハッとした瞬間つい力が入りキングシーサーの肩の関節が外れる。慌てて入れ治したモスラだったが骨格はプラモデルではないのだ、新たな激痛にキングシーサーは再び叫んだ。

 

 

 

 

「それにしてもまさかバトちゃんが……」

 

 しかも相手はゴジラ。

 考え方によっては、前世の恨み辛みを完全に払拭出来たのだろう。それは喜ぶべき事だ。

 

「これは是非お姉ちゃんとして応援しなければ!」

 

 

 

 

 と言うわけでまずは好みの女性について聞いてみよう。まずはビオランテから尋ねる事にした。

 

「兄さんの好みのタイプ?知らないわ………でも、最近私に対するご褒美がどんどん凄くなってるの……兄さんは間違いなくSよ……Mの私と、引かれ合う運命なの」

「何馬鹿な事言ってんだ殺すぞお前」

「あん!」

 

 と、偶々その場を通り掛かったゴジラに蹴り飛ばされ嬌声を上げるビオランテ。

 

「んで、良く聞こえなかったが何が有って俺の性癖について語ってたんだ?」

「兄さん、聞くなら私に聞いて?私は兄さんに関連する話なら一言一句漏らさず記憶出来るわ」

「てめーはその気持ち悪ぃ記憶方法を何とか出来ねーのかよ。混じり物とは言えG細胞無駄遣いしてんじゃねー」

 

 ゴジラが言えた話ではない気がするが、ゴジラとビオランテでは純G細胞と混G細胞の為、進化の速度が違う。記憶力アップの為にG細胞の進化を使うのは、確かにゴジラよりは無駄だろう。

 

「ああん!兄さん!もっと私を見下して!罵って!!」

 

 はぁはぁと荒い吐息を零すビオランテにゴジラは引きつりその場から立ち去った。

 

「……後はそうね、兄さんの日常生活なら兄さん観察日記に10分置きに記入してるから今度そのコピー上げるわ」

「え、あ、ありがとうございます……」

 

 モスラは取り敢えずゴジラの日頃の行いが知れると言う事でお礼を言っておく。しかし、SとかMとは何なのだろうか?

 

 

 

 ビオランテの話は良く解らなかったので次はスペースゴジラに聞いてみる事にした。

 

「アニキの?ああ、そう言やオレがアニキに初めて会った時……あ、前世な?確かそこに女が居たな。人間の……そいつだけはアニキに敵意を持ってた訳じゃなさそうだったし、何かあんのかもな」

 

 

 

 気になったのでゴジラに直接聞いてみる事にした。

 

「ああ、未希か……懐かしい。そうだな、確かに彼奴は好ましい人間だった……」

 

 と、懐かしむ様に笑うゴジラ。ゴジラが前世の事で、しかも人間を好ましいと呼ぶなんて。

 

「リトルも覚えてるだろ?」

「うん!もう一人のママと一緒に遊んでくれた人ー!」

 

 と、ゴジラの膝の上に座るリトルが笑顔で応える。床を這いながらゴジラの背中を上り頭の上に顎を乗せたシン・ゴジラだけは話に付いていけない為に不機嫌そうだ。

 

「所謂超能力者だ……彼奴は敵対したりもしたが、俺を化け物じゃなく一匹の生物として見てくれた。ま、人間にしちゃ良い奴だったな……」

「う?」

「ん?いや、この世界には居ないから会えないな」

「う~……」

「会いたいって?気持ちは分かるがな……」

 

 シン・ゴジラと普通に会話を成立させているゴジラを見て、モスラはシン・ゴジラに視線を向ける。

 

「その子が噂のゴジラの新しい子供ですか?大きいですね……」

 

 産まれたばかりとは思えない長身。膝を曲げている為、分かり難いので全身をよく見ているとゴジラの背で潰れた、たわわな果実を二つ見付ける。

 

「……お、大きいですね」

「?何故二度も言う……」

「ま、まあゴジラの好みは何となく解りました。この後空いてますか?今日はバトちゃんが仕事なので、夕飯私一人だけになって少し寂しいのですが……」

「ああ、ウチもラドンが仕事でな…………お言葉に甘えさせてもらう」

 

 

 

 

 

 何故かバトラにキッチンに立たせてもらえずバトラの手料理ばっかりだったので自分で料理を作るのは久し振りだ。

 

「えっと……砂糖を適量…………適量?これぐらいですかね……」

「……………………」

「ちょっと酸味が足りないような…………ええっと、確かこの前買った濃塩酸と濃硝酸がここに……」

「……………………」

「?青い……これ何の肉でしたっけ?まあ腐臭はしませんし食べれますよね」

「だ、大丈夫だ。俺にはG細胞と言う特殊細胞が有る。例えどんな料理が出ても耐えられるはずだ……いざと成れば俺一人で…………」

 

 モスラの調理(?)風景を見て戦慄するゴジラ。そして、料理が運ばれてくる。

 

「さ、頂きましょう。時間が経つと逃げてしまいます」

 

 早すぎた巨神の兵の様な見た目の料理は気のせいか時折ピクピク動いている。と言うか今確実に逃げると言わなかっただろうか?

 

「…………」

「?」

 

 不思議そうに首を傾げながらも悪意の無い満面の笑みを浮かべるモスラ。ちなみにシン・ゴジラは料理(?)に向かって思いっ切り威嚇していた。

 

「ええい、ままよ!」

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま。今日は夕飯を用意出来なくて悪かった。何を食べたんだ?」

「放射線を放つ謎物質……味は、良くも悪くもない」

「…………?」




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