ウルトラ怪獣擬人化計画 怪獣王   作:超高校級の切望

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体調不良?怪獣王!?

「…………ん、うぅ……あ、暑い…………」

 

 ミクラスは寝苦しさから目を覚ます。カーテンを開けて外を見ればまだ空が白くなり始めた時間だ。

 暖房を見る。温度設定は省エネの20度。

 暖房を止め窓を開ける。暑い。

 

「何で!?今冬だよね!」

「ミクさん静かに……う、暑い……?え?」

「あ、暑い…………」

 

 同室のウィンダムが目を覚ましアギラも寝苦しそうにはぁはぁと頬を上気させ短い呼吸を繰り返す。

 

 

 

 

「えー、皆さん。この謎の温暖化の正体が解りました~」

 

 会議室にGIRLS中の怪獣娘達が殆ど集合しピグモンの言葉を待つ。

 

「ゴジゴジ、リトルン、シンちゃんが体調を崩して高熱を出したからです。現在厨房の冷凍室をフルで動かしてますが下がる兆しはありません。部屋の中もとても熱いので、変身せずに近付かないようにお願いしますね~」

「「「「…………はい?」」」」

「ですから~、この異常な気温は全部ゴジゴジ達の熱なんですよ~」

「「「「「ええええええええ!?」」」」」

 

 

 

 

「し、診察終わりました~……」

 

 耐熱スーツを脱いだペガッサはパタパタと手で扇ぐ。暑い。スーツに冷却装置をつけておいたのに蒸し焼きになるかと思った。

 

「取り敢えずG細胞のみに感染するウイルスや、G細胞で変異してしまったウイルスとかではなさそうです。感染の心配はありません」

「それは何よりです」

 

 と、安堵するピグモン。ウイルスは細胞に入り込み遺伝子を読み取り変異するモノもある。ゴジラ達が纏めて体調不良になった原因が、もしG細胞によって変異したG型ウイルスとでも名付けるようなウイルスだったらと思うと肝が冷えた。

 

「ゴジゴジ達の意識は?」

「…………それは、まだ」

 

 と、首を横に振るペガッサ。どうやらゴジラ達は目を覚まさないらしい。

 

「だ、大丈夫なのゴジラ……」

「大丈夫、とはとても言えませんね…………時折『きょ、巨神兵が……』と魘されていて、悪夢も見ている様です」

「…………看病、手伝う?」

 

 と、ゼットンが挙手した。一兆度の火炎を放てるゼットンは耐熱にはそこそこの自信がある。

 

「そうですね…………是非。このままだと地球が滅びてしまいますし」

「…………ペガちゃん、今、何と?」

「言葉通りの意味です。このままゴジラさんの体温が上昇していけば、やがて大地が溶け蒸気になり摂氏4000度の熱風が地球を包み込み、木々は燃え、海は干上がっていき、ゴジラさんの熱がそれでも上がっていけばいずれ地球の核に到達して……」

「って、そんな事になったらゴジラ死んじゃうじゃん!私達もだけど!」

「いえ、ほら。ゴジラさんにはバーニングモード……でしたっけ?が有りますから。熱に対する耐性はシンちゃんやリトルちゃんより高いです。研究中のG細胞の適応速度から考えるに、ゴジラが死ぬ体温は宇宙全ての物質がプラズマ化した辺りですかね」

 

 つまり地球どころか宇宙が危ない。

 

「ち、治療方法は!?」

「ゴジラさん達のG細胞は自分自身が発する熱すらエネルギーに変え活発化しますから、冷やすしか。ある程度冷えれば余分な熱放出は止まり細胞自体が治癒を始めるはずです」

「直ぐにペギペギとその他氷結系能力持ちの怪獣娘の手配をします!」

 

 と、ピグモンは慌てて会議室から出て行った。

 

 

 

 

「あ、熱いのです……もう、だめなのです……」

 

 パタリとペギラが倒れた。冷凍光線を幾ら吐いても時間稼ぎにしかならず、エネルギー不足と溶けた氷が蒸発して発生した湿気にとうとう倒れた。他の怪獣娘達も次々倒れていく。

 

 

 

 

 

「冷凍庫の冷凍装置を出来る限り改良しました。もうこれに賭けるしかありません……」

 

 ペガッサの言葉にピグモンは祈る様に腕を組む。今のところ被害は外に出ていないがそれも時間の問題だろう。どうかこれでうまく言ってくれますように、と、もう祈るしか出来なかった。

 バトラとモスラはいざという時の為、ゴジラを消し去る覚悟を決める。

 

「ね、ねえ……そう言えばシノムラとMUTOとか、メガギラスは?その子達にエネルギーを吸い取ってもらえば…………」

「シノちゃんもムーちゃん達もエネルギーではなく正確には放射能を吸い込むのですよ。それと、メガギラスちゃんはシンちゃんの防衛本能が働いたのか放熱部から炎が吹き出してきて黒こげに…………」

「…………じゃあ、スイッチ、オン!」

 

 と、ペガッサは改良冷凍装置のスイッチを入れた。

 

 

 

 

 熱い、身体が中から溶けていくみたいだ。しかも溶けた部分を治そうとする様な感覚が気持ち悪い。

 腹の中で昨日食った巨神兵が暴れている様な気がする。

 

「…………?」

 

 額に何かが触れる。今の体温でなら例えどんなモノが触れようと冷たく感じるが、そもそも何が触れているのだろうか?

 目を開けようとするがうっすらしか開かず、ボヤけた人影が見えた。銀色の髪を伸ばした、女。頬には涙の後の様にも見える赤いラインが入っている。

 

「……お、まえ……」

「ああ、起こしてしまったか?すまない……」

 

 女はそう言って笑った……様な気がした。女はゴジラの頭を慈しむ様に、優しく撫でる。

 

「何、安心しろ。直ぐ終わる………」

 

 女がそう言うと、青い光が見えた。その光が一際強く輝く前に、ゴジラの意識は再び闇に沈んだ。

 

 

 

「………………ペガちゃん、やりすぎじゃあ」

「いえ、ここまでのモノになるなんて…………」

 

 ペガッサとピグモンは内側に抉れた冷凍庫の壁を見て呟く。どうやら中の空気がすべてが液体化して、真空となり更に冷えて脆くなった壁が圧力差で壊れたようだ。

 

「って、ゴジゴジは!?」

「ご、ゴジラさん!」

 

 二人はハッとして氷を発掘しようとした瞬間、氷が内側から弾け飛んだ。

 

「…………よし、治った。リトル、シン、冬眠してないで起きろ」

「んみゅ……」

「あれ、大地の怒りは?」

 

 と、寝惚けた様子でゴジラの開けた穴から出て来るリトルとシン・ゴジラ。どうやら熱が下がり体内の機能を正常に戻せたようだ。

 

「すまんピグモン、ペガッサ。こいつら預かっててくれ。俺はちょっくら野暮用が出来た」

「え、あ……は、はい…………」

 

 ゴジラはそう言うとその場から去っていった。




ゴジラ「モスラ、てめぇ料理する時は適量とか曖昧に書かれてんの使うなグラム数までキチンと書かれてんのだけ使え。後よけいな味を付け足すな変な肉使うな解ったな?」
モスラ「は、はあ……わ、わかりました……」



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