プリキュアドリームスターズ×仮面ライダー ー仮初の戦士達ー 作:風来のがばお
第2話です。今回は説明回となります。
「どうぞ、こちらへ」
とある屋敷の地下。イチカ、ミライ、ハルカの三人は金髪の女性、セレスティア・スカーレットに連れられ、この場所へとやってきた。
「助けてくれてありがとうございます。えっと…あなたは?あっ、自己紹介がまだでしたね。私は兎上 イチカって言います。イチカって呼んでください」
「私は朝田 ミライです。私もミライって呼んでください」
「春瀬 ハルカです。私もハルカで」
「兎上…朝田…春瀬…やはり世界再構築の影響が…私はセレスティア・スカーレット。はじめまして、プリキュアの皆さん」
と、セレスティアは頭を下げて名を名乗った。
「プリ…キュア…?」
「何なんですか…?それは…」
聞き慣れない言葉に首を傾げる三人。
「やはり…あなた方は覚えていないのですね。プリキュアの事を…そしてあの戦いの事を…」
「戦い…?うっ…!?」
イチカは呟く。と同時に突然頭痛が起こった。
「イチカっ!?うっ…!?痛っ…!?」
「二人共…痛っ…!?」
それに釣られるようにミライとハルカの二人も頭痛が走る。そして三人の脳内にあるビジョンが映った。
魔法少女の姿となり、様々な怪物との戦い、そして多くの人達を救い、苦悩しながらも交流を深める日々。まるで走馬灯のように流れていった。
「何…これ…」
「昔の…記憶…?でもそんな事…あったっけ…?」
「セレスティアさん…私達って…一体…」
頭痛が少しずつ収まり、三人はセレスティアに問いかける。
「まずは椅子に座って下さい。少し長くなりますしね。まずはそうですね…プリキュアについて話をしましょう」
プリキュア。それは古より伝わる聖なる力を秘めた伝説の存在。同じプリキュアの仲間達と力を合わせ、邪悪な存在から世界を守る為に戦う世界の守護者。それがプリキュアなのだと。掻い摘んだ説明ではあるものの、プリキュアがどういう存在かは理解したものの、三人はピンと来なかった。
「私達が…プリキュア?」
「はい。正確には、『だった』が正しいでしょう」
「だった?って…どういう事ですか?」
ミライは質問する。
「ええ。事の発端は…私の一族の問題です」
「一族?」
「はい。この『世界』とは違う『世界』で、私の一族…スカーレット家は魔法を操る魔法使いの一族でした。そして私達は古くから存在していた『ある怪物』を封印し、その封印を護っていました」
「怪物って?」
怪物の正体を聞かれ、セレスティアの表情が曇る。
「"ラプラス"。あらゆるものを自身の力とし、世界をも飲み込まんとする…まさに悪魔のような存在です。ラプラスの封印が解かれ、私の世界や…他の仮面ライダーの世界をも飲み込んでしまったのです」
「仮面ライダー…さっきの人達の事ですね。セレスティアも仮面ライダーって事ですか?」
「はい。仮面ライダーは人間の自由を護る世界の守護者。私も仮面ライダーワイズマンとして怪人達と戦ってていました。しかしラプラスは飲み込んだ力を歪める事が出来るのです。その影響で守護者たる仮面ライダーの多くが…ラプラスの影響で闇の戦士に変質してしまったのです。封印が解かれなければ…こんな事には…!」
「セレスティアさん…」
自分の力の無さを悔いているのか、セレスティアは震えるように拳を握りしめる。
「…話を戻しましょう。あなた方が何故プリキュアだった、でしたね。元々あなた方はプリキュアとして世界を護っていました。その本質としては仮面ライダーと同質です。ラプラスはプリキュアの力を欲し、あなた方の世界へと侵攻を始めたのです」
セレスティアは続けて言った。
「結果はプリキュア達の敗北。三つのプリキュアのチームはラプラスによって飲み込まれてしまいました。しかしプリキュアの持つ特有…奇跡の力がラプラスの存在を変質させたのです。その結果はラプラスは世界と共に破壊され、世界は再構築されたのです。それが『この世界』なのです。ですがプリキュアの奇跡の力の代償は大きく、あなた方はプリキュアの力だけでなく、存在自体が変わってしまったのです」
「だからプリキュア『だった』って訳ですね」
「はい。更に本来の世界とは異なる特異世界が複数生まれ、プリキュア達も様々な世界に散り散りに飛ばされました。そしてラプラスも消えた訳でも無く、散り散りに存在が別れ、また復活を目論もうとしているのです。もしかすると…他の特異世界にもラプラスの影響が…」
と、その時。天井に衝撃が走り、砂埃が落ちた。怪人達と闇に堕ちたライダー達がすぐそこまで迫ってきているのだろう。
「まずいですね…ここも長くは持ちそうにないですね」
「ど、どうすれば…」
「……イチカ、ミライ、ハルカ。あなた方にお願いがあります」
そう言ってセレスティアは懐からあるものを取り出した。それは透明に光る水晶の欠片のような石だった。
「私と共に、戦ってくれませんか?」
セレスティアは、手にした石を三人に差し出すのだった。