「ここは、どこだ?」
「ようこそ、名も知らぬ少年。ここは、大ショッカーのアジトさ」
「大……ショッカー?」
突然、目を覚ました少年は、自身の置かれた状況、そして、自分に関することを何も思い出せないことに驚愕し、絶望する。
「今日から君は、栄えある大ショッカーの大首領となるのだ!だから、過去など必要ない」
「やれやれ、まだ大ショッカーの残党がいたとはな」
「貴様は!?なぜ、オリジナルがこの世界に!?」
しかし、少年は救われた。その人物は世界の破壊者と呼ばれていた。そして、またの名は……、
「通りすがっただけだ。それに、助けを求める人がいる限り、悪がこの世にある限り、俺達はどこへでも行く」
「おのれ、仮面ライダァァアアアァァアアアア!!」
仮面ライダーディケイド。
「もう大丈夫だ」
「いいえ。俺はもう…」
「だったら、しばらく俺達と旅をしてみないか?」
「いいね!士もたまにはいいことするじゃないか!」
「たまには、は余計だユウスケ」
「行きましょう。私は夏海です。あなたは?」
「俺は……」
「名前がないなら、作ればいい。何せ、名前は最高のお宝の一つだからね。無いと困るだろう?」
「そうだな。だったら、俺達の名前を参考にでも考えたらどうだ?」
「うわ。レアな士だ」
「ユウスケ、晩飯はニンジン増し増しだな」
「それだけは、勘弁をー!」
やがて、少年は成長し、別れの時が訪れる。
「士さん、ユウスケさん、夏海さん、大樹さん、栄次郎さん、キバーラ。今まで、ありがとうございました」
「何、お前が旅を続けていればいずれ、また会う機会もあるさ」
「その通りだ。少年、いや、海東司。君の旅の行き先は、君だけが決めれる」
「はい!」
そして、司は一人で旅を続け、一つの世界へたどり着いた。
「ようこそ。世界から忘れ去られたモノ達の楽園へ」
そこは、神や妖怪、人間が共生する幻想の地。
だが、その楽園にも『奴ら』の魔の手が伸びていた。
「世界から忘れ去られ、幻想となった存在の楽園。これほど実験に適した世界はない!」
未知の怪物により、幻想郷の有力者達は手も足も出せず、このまま終わるかのように思えた。
「俺は、先輩方から教わったんだ。笑顔を、進化を、願いを、夢を、運命を、心を、時間を、絆を、音楽を、旅を、罪を、欲望を、友情を、希望を、戦士を!今度は、俺がそれを教える番だ!!」
「海東司!お前は何者だ!?」
「通りすがりの、いや、俺はもう通りすがらない。この世界の仮面ライダーだ!!」
それを救ったのは、「仮面ライダー」となった、司であった。
そして、『奴ら』を幻想郷で出逢った仲間と共に撃退することに成功する。
その後、司は幻想郷に受け入れられ、その世界の住人になった。
それが、幻想と魔導が交わる物語のプロローグであった。