東方リリカル仮面記   作:雪風冬人 弐式

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たまには別の作品を書きたい、ということで書いてしまった。
反省はしている。後悔はしていない。キリッ


プロローグ「邂逅」

GYAAAAAAAAAAAAAA !!

 

「な、何なの!?」

 

 いつもの日常の中、寝ようとしたところで頭の中に謎の声が響き、ちょっとした冒険気分で家を抜け出して直感に従うまま、昼間助けたフェレットを預けた動物病院に駆け付けた小女が見たのは、非日常の光景だった。

 黒いモヤモヤとしたスライムのような怪物が暴れ、動物病院を壊していた。

 

「来てくれたんですね!?お願いです!」

「ふぇええ!?フェレットがしゃべったの!?」

 

 そうこうしている間にも黒い怪物は少女達に迫る。

 フェレットは焦りながら首に掛けられた赤い宝石のような物を渡す。

 

 

「報酬はいくらでも払います!お願いです!力を貸してください!!」

「ほ、報酬とかはいいから!どうすればいいの!?」

「起動ワードを唱えて下さい!僕が言うから復唱して!!」

「は、はい!!」

 

 この時、少女とフェレットは致命的なスキを作ってしまう。

 しかし、黒い怪物は何かに気付いたのか動きを止めてあらぬ方角に体を向けた。

 

「レイジングハート、セェーットアーップ!!」

 

〈set up!〉

 

「な!?すごい魔力量だ!」

 

 フェレットが驚愕する中、ピンクの光の奔流が少女から溢れ出して、夜空を一瞬染め上げる。

 光が収まるとそこには白い衣装を着込んだ、いかにも魔法少女といった格好の少女がいた。

 

GAAAAAAAAAAAAA!!

 

 黒い怪物は少女を脅威と判断したのか、少女に飛び掛かる。

 

「危ない!!」

「キャアァ!?」

 

〈protection!〉

 

赤い宝石が変化した杖から、ピンク色の魔法陣が展開されて少女を守る盾となる。

 

「その杖を使って封印するんだ!」

「ど、どうやって!?」

「心に浮かんだ呪文を唱えるんだ!」

 

 フェレットの言葉に、少女は瞳を閉じて心を研ぎ澄ます。

 

〈seailing mode 〉

 

「リリカルマジカル!ジュエルシード、封印!!」

 

 形状が変化した杖を黒い怪物に向けると、ピンクの光線が放たれて直撃する。

 

GYAAAAAAAAAAAAAA !?

 

 黒い怪物は抵抗しているのか、激しくのたうち回るがやがて一つの菱形の青い宝石のような形となって地面に転がった。

 

「やったの?」

「ああ、成功だ。あとはあれをレイジングハートに収納すれば、ッ!?」

 

 不意に、近くの茂みが揺れて一人と一匹の視線がそちらに向かう。

 

「グアアアァァァァ!!」

「な、何なの!?」

 

 突如、唸り声のような叫びが聞こえ、少女達が呆然としていると、何かが飛ばされてきた。

 見るとそれは、ティラノサウルスの頭部に手と足が生えたような怪人であった。

 

「どけどけどけ!!」

 

 突然の怪人の出現に少女達が困惑していると、怪人が飛んできた方向から人影が走って現れる。

 

「そこを動くなよ!頭だけ恐竜怪人!!」

 

〈FAINAL ATTACK RIDE! ディ・ディ・ディ・ディケイド!〉

 

 人影は怪人に指を指しながら言うと、走りながらカードを取り出して、ベルトに装填すると電子音が鳴り響く。

 すると、人影の前方に等身大のホログラムのカードが十枚現れる。

 

「タアアアアア!!」

 

 人影が飛び上がるとカードも浮かび、それをすり抜けて行く。

 

「おのれ、仮面ライダァァァアアア!!」

 

怪人に飛び蹴りが叩き込まれると、怪人は断末魔をあげて爆発する。

 

「ふう、疲れた」

 

 炎に照らされ、人影の輪郭がはっきりと少女達の瞳に写り込む。

 その姿は胸部に斜めに十字が刻まれたマゼンタと黒を基調としたスーツに、頭部は緑の複眼にバーコードのようなプレートが突き刺さっていた。

 

「あ、貴方は?」

「現地の魔導師の方ですか?」

「魔導師?魔法使いのことか?知り合いにならいるが、俺は違う」

 

 おそるおそる尋ねた一人と一匹に、人影は少しぶっきらぼうに答える。

 

「俺は仮面ライダーディケイド」

「仮面、ライダー?」

「ディケイド?」

 

 聞いたことのない単語に首を傾げる少女達。

 一方、人影はどうでもよさそうに告げる。

 

「そう。通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ」

 

 これが、魔法と仮面の出逢いとなり、やがて幻想を巻き込む物語が始まった。

 




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