カブトのカメンライドを解いてディケイドに戻った司が昼間の現場に着くと、そこにはすでにディエンドがおり、次いで飛翔形態のキバが降り立ちキバフォームに戻った。
「どうやら、フラン嬢が最後のようだね」
「むー、瞬間移動なんて反則だよ」
「フライングした奴が文句言うな」
軽口を叩きあっている三人だが、神経を張り巡らせて周囲を警戒する。
なぜなら、深夜にも関わらず公園の一画に明かりがチラつき、複数の人の気配を感じ取ったからだ。
抜き足差し足で明かりに近付き、木陰から覗くと、そこには白服の集団が機械で何かを測定していたり、茂みを掻き分けて何かを探している様子が見えた。
「あの白服は…」
「財団Xだね」
「うわ!今回の件は、嫌な予感がする」
「「同感」」
白服の集団の正体に気付いた三人は、過去に遭遇した異変の体験から、碌なことが起きないと感じる。
どのタイミングで邪魔をしようか考えていた時だった。
ガサガサ!!
不意に司達の背後の茂みが音を立てて揺れ、必然的に財団Xの連中が明かりを集中的に当てて近付いて来る。
三人はアイコンタクトをすると、一斉に飛び出して近くまで来た連中の鳩尾に拳を叩き込んだり、首筋を叩いたりして気絶される。
十人いた財団Xの人員が四人まで減らすことができた。
「仮面ライダーだと!?」
「バカな!?この世界にはいなかった筈だ!!」
〈バッド!〉〈スパイダー!〉〈マグマ!〉〈T-レックス!〉
ガイアメモリでドーパントになると同時に、ある者は小石を、ある者は半分に割れたメダルを、ある者はヒマワリの種が描かれた錠前を複数放り投げて、グールや屑ヤミー、初級インベスを呼び出した。
「お前達は時間を稼げ。俺が本部に報告する」
「「「ハッ!!」」」
T-レックス・ドーパントの指示に頷くと、盾になるように前に進み出た。
それを確認したT-レックスは、地中に潜って逃走を計る。
「あ!待て!!」
「ここは、私らに任せたまえ」
「司はあいつを取っ捕まえて!」
〈ATTACK RIDE! ブラスト!〉
〈バッシャーマグナム!〉
ナズーリンが無数の銃弾を放って道を作り、フランはバッシャーフォームとなって司に飛び掛かる戦闘員を撃ち落とす。
「OK!頼んだ!!」
〈ATTACK RIDE! スラッシュ!〉
幾重もの剣戟を繰り出して、埋まりそうになった道を切り開いて、司はT-レックスの後を追った。
「なっ!?しまった!」
「さて、お前達の相手は私らだ」
「キバッて行くよ~!」
〈FAINAL ATTACK RIDE! ディ・ディ・ディ・ディエンド!〉
〈バッシャーバイト!〉
悔しがる怪人を尻目に、ナズーリンとフランが必殺技を発動させる音を聞きながら、司は振り返らず走る。
―――そして、状況はプロローグへと戻る。
「そ。俺は仮面ライダーディケイド。それから、お嬢ちゃん」
「わ、私!?」
司が指差した白い魔法使いのような服装をした茶髪の少女は、ビクッと震える。
「ペットが逃げ出したかなんか知らんが、夜中に出歩くのはよくないぞ。あんなコスプレ趣味の変態が出るからな」
先ほど、飛び蹴りを叩き込んだ財団Xの構成員を拘束するために近付く。
「おのれ!ッ!!ヒヒッ!見つけたぞ!!」
〈T-レックス!〉
目を覚ましてフラリと立ち上がった財団Xの構成員は、側に転がっていた青い菱形の石を見付けると歓喜に声を震わせた。
そして、メモリブレイクされなかったがスパークを起こす壊れかけのT-レックス・メモリを突き刺した。
「ハハハハ!見ろ、恐竜の王者の復活だ!!」
その石を中心に周囲の瓦礫や土などを吸収され、二階建ての家ほどの大きさのティラノサウルスとなった。
GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!
古代の地上を総べた王の雄叫びが響き渡った。
ミニ解説コーナー
東方キャラの変身する仮面ライダーを決めた理由を紹介します。
・ナズーリン=ディエンド…単純にお宝つながり。決して好きなキャラだから出番が多そうなライダ ーにしたわけではない。
・フラン=キバ…幻想郷での異変の際に、フラン自身が狂気に陥るという運命から解き放たれたた め、運命の鎖を解き放つつながり。
この他に、このキャラはこういうつながりでこのライダーにしたいというリクエストがあれば、受け付けています。採用されない場合もありますので、ご了承ください。