──昔々、ある所に二人の少女がいました
彼女達は森の入口の木元で眠っているようです
おや、前からお婆さんがやってくるではありませんか
お婆さんは眠っている彼女たちを見て………
さて問題です。お婆さんはこのあとどんな行動をしたでしょう?
私はホテルマンからいただいた絵本調のチラシを見ながら汽車に揺られていた
お婆さんの行動ねぇ…
裏が白紙のチラシを穴が開くくらい見て答えを考えてみるが選択肢が沢山あって中々決まらない
このチラシは見る限り答えがあるはずなんだけど…
裏は白紙、表の四隅を見てもどこを見ても答えはなかった。書いてあることは文字と挿絵だけ。不親切すぎるが斬新なやり方だと納得をしてしまう
二人の少女とお婆さん…んー、現在の政府への批判?それともただのハッピーエンド物語?それはそれでいいんだけどこの時期に必要か?絵本に出すための練習?謎だわ
数十分間考えて不毛だという結論になったからその紙を紙飛行機に折って窓から飛ばしてあげた
これぞまさに不法投棄です
窓を閉め座り直すと別の車両から悲鳴が耳に入った。そして、悲鳴の方向に駆けていく人達を私は見た
出会ったことがある白髪とオレンジ頭だった
私の記憶が正しければ昨晩に見たはず。まさか、帰る汽車が同じという偶然。まったくもって嬉しくない偶然である
厄日なのだろうか。会いたくない人達を見かけるし変なチラシはもらうし…厄日なのかな
窓の外を見ながら黄昏る私。絵にならないとか関係なく気持ち悪い捉え方である。ただ単にネガティブになっているだけだ。かっこよく言ったところで私には通用しないことを耳がタコになるくらいアイツに言われた。
はは、アイツの満面の笑みが思い浮かぶよ。……って自分らしくない考えをしても意味が無いからやめよう
キャリーバッグの中から一冊の本を出し読もうとすると珍しく左目が“何か”に反応した
私の左目は代々受け継がれる能力と自ら発掘した能力がある
それはイノセンスの声を聴く能力とAKUMA認識能力である
能力が発動される時左目はエメラルドからゴールドに変わり、半径250m先まで見れるのだ
初めて能力を発揮された時は戸惑い吐いたことがあるが今はもう慣れた
今回は…AKUMAか…まあ、エクソシストいたから大人しくするのがベストだろうなー
目に映るAKUMAの数を数えながらカーテンを閉め気配を消す。私は空気と念じながら静かにする
アレンがAKUMAに反応したらしく仲間と一緒にイノセンスを発動し対峙しているようだ。エクソシスト3人対しAKUMAが数十体。長期戦が予測されるけど大丈夫のようだ
ものの1時間でAKUMAを片付けたようだ。アレンのイノセンスが逐一私に報告してくれるから状況がすぐにわかり有難い。良いイノセンスだ
私はやっとモブになれたようで満足しながら帰路についた
“アレンの黒い部分が見たかった!残念!!!”